南八ヶ岳西面 峰ノ松目沢

2017年12月24日
野澤、河合(記)

まずは愚痴から。
冬山シーズン終わってからの2017年は最悪だった。2年近くの昼夜を問わない地獄の仕事でボロボロになった体は限界を迎え、倒れたのが5月下旬。以降2ヶ月以上、気の滅入る療養生活が続いた。仕事に復帰した8月、体力はどん底。8月終盤、フリークライミングに復帰。クレイジージャムに挟まってみたものの、登れなかった。翌週からは無謀を承知で、狂ったようにトップガンに打ち込んだ。10月、最後のランジが止まったと思った瞬間、落ちた。その後雨に祟られチャンスは来なかった。12月頭、体力も戻ってきて、そろそろ山に行こうと思った矢先、腰に電流が走ってしまった。その後痛めた腰が回復してきたので、やっと7ヶ月ぶりの復帰戦が今回の山行。

12/23
よく組ませてもらっているKさんと城ケ崎のクラック巡り。タコを鑑賞して強傾斜シンハンドに絶望したり、ボクサーにジャブ繰り出したり、激烈にガバの痛いおとじろうハングで遊んだ後で、野澤さんと合流し、一路八ヶ岳へ。南から北へ移動距離が長くて疲れる。

12/24
6:45美濃戸出発。-4℃とこの時期の八ヶ岳にしては異常に暖かいけれど、城ケ崎に慣れ切った体にはやはり寒い。

8:05 登山道から外れる地点到着。何パーティか支度している。今日は混みそうだ。

8:45 F1登攀開始。ロープ不要。F2:Ⅳ級位で立っていたのでロープを出して野澤さんリード。以降、滑滝が続く。氷結は良好。F8までの間、一箇所確保した他はロープを引きずって同時登攀。

F2
簡単なナメ滝が続く
まだまだナメ滝が続く

核心のF8は氷結甘め。
一番簡単なラインでも若干ハングしており、短いながらⅤ級はありそうだ。渋滞しており、30分位待ったら順番が回ってきた。ここでリードしないと本日トップなしで終わりそうだったので、やらせてもらう。出だしのハング気味はステミングで傾斜を殺せた。スクリュー3本、久々の垂直で痺れた。F9もさらに短いながら立っており、まとめてリードも可能だったが、野澤さんに申し訳ないので滝の根本でピッチを切った。

F9は野澤さんがスクリュー1本でリード。適当にF10を超えて11:50登攀終了。12:30まで大休止した後、ルンゼの広い方を忠実に詰めたところ、13:00に峰ノ松目東のコル手前のトレースに出た。

この日はここからが大核心。トレースはあったものの、ダラダラな登りに猛烈な吐き気、頭痛、疲労感。風邪気味+睡眠不足+体力低下+昼飯食べ過ぎのコンボで、高山病になったようだ。ペースが落ち、ゲップが止まらない。頭の中を巡るのはMajiでGEROしちゃいそうな約束の5秒前~♪by広〇涼〇。やべぇまじで頭おかしくなってきた。

峰ノ松目方面を振り返る

14:10赤岩ノ頭に到着。14:20ダッシュで駆け下り、16:00美濃戸下山。標高を落としたら高山病が良くなったのか、カレーパンの消化が済んだのか体調が回復してきた。
そんなこんなで、山の復帰戦はゲ〇ゲ〇に終わった。腰の調子もいまいちで、大きなルートやるにはまだ体力不足なことを認識できたのが、今回の一番の成果か。

愚痴やゲ〇のことしか書いてない気がするので、ルートのことも少し書いておくと、F8以外は大体容易なナメ滝が続く快適なルートで、シーズン1本目の足慣らしに良い感じだった。ただ、思った以上に混雑しており、全ての滝で確保を行うと順番待ちもあるので時間がかかると思われる。F8はトポではⅣ+級となっているが、氷結が甘いともっと難しい。同ルート下降するか悩んだが、下降支点あまりよくなさそう、混みそう、詰めも悪くない、筋トレになる、ということでトップアウトがお勧め。ただ、赤岩ノ頭までトレースがない場合、多少ガッツが要るかもしれない。