八ヶ岳 横岳西壁 無名峰南稜

1999年2月21日
宮嶋、関、板橋(記)

7時45美濃戸
9時30 赤岳鉱泉
10時45取付き
15時45終了点

前日のマークⅡスタック事件と宴会のおかげで起床が6時を回ってしまい、あわてて出発する。

三叉峰ルンゼに入りしばらくして、左側の無名峰北尾根を目指し、ラッセルで雪壁を登っていく。

尾根上でアイゼンをつけるが雪が深く、腰まで埋まるところもある。

尾根がやせてきて、ザイルをつける。

雪辱戦の関がトップで登攀開始。

1ピッチ目は岩稜から木登り。

2ピッチ目はハングに突き当たり右の凹状を登るが悪い。

セカンドの板橋の泣きが入る。

3ピッチ目は草付ダブルアックスで中間雪稜に出る。

コンテに切り替え、岩稜混じりの雪稜を歩く。

正面にチムニーのある上部岩壁が見えてきて、スタカットに戻す。

板橋トップでやせた雪稜から、草付登りで上部岩壁基部へ。

エイリアンでビレイ点を作り核心部へ。

最初のⅢ級の凹状はノーピンで15m、チムニー下のテラスで、腐ったハーケンをエイリアンとキャメロットジュニアで補強しチムニーへ。

2、3手登ると古い残置シュリンゲが掘り出せる。

ここから、バックアンドニーでチムニーを抜け、カンテ状を登ると縦走路が目前に見えてきて登攀終了。

感想 横岳西壁の雪稜系のルートはほとんど登ったが、この無名峰南稜は1番楽しかった。

一緒に登ったメンバーが年齢も近く、気心も知れていて、足並みも揃っていたこともあるが、ラッセルありそこそこのナイフエッジあり岩のグレードも4級以上で、手応え充分の本当にお勧めのルートである。

時期的には、積雪の多くなる2月頃が楽しめるのではないか。

中山尾根や阿弥陀北西稜より1グレード上の難しさはあると3人

yatu1下部雪稜を登る関、宮嶋

yatu2上部岩壁へ向かう板橋

yatu3中間雪稜を登る宮嶋、関