ミディ南壁 レビュファルート

1999年7月26日(月)
森広、中嶋(記)

シャモニには前日の夕方についたばかりだったので、まだ何の準備もしていなかった。

アパートを9:00に出て、スネルスポーツで保険を買った後森広さんと合流、食糧を買い出ししてからミディへ向かうロープウェーの駅へ向かった。

すごい混雑ぶりで切符を買うと整理券を渡されて1時間待った。

暇だからウンコをしたりサンドイッチを食べたり記録を書いたりした。

日本人観光客の多さにはまいった。

ロープウェーは往復約4000円、高いだけあってその威力はやはりすごい。

ときどき大きく揺れるたびに子供達が騒ぐのがとてもかわいらしい。

ミディの駅では、sortieの表示にしたがって行くとおもむろに氷のトンネルになり、それを抜けるとナイフリッジがはじまっている。

早速準備をして、右下の方にテント村が見えたのでそれを目指して下っていく。

気が付くと右上の方に写真で何回も眺めたミディの南壁があった。

何パーティかが取り付いていて大きさが分かったが、思っていたよりも小さかった。

登ってみると結構大きかったが。

テントを張ってすぐに取り付きに向かった。

1ピッチ目は正規のラインよりも右のラインから取り付いてしまい、これが5.9位の感じで森広さんを消耗させてしまった。

全8か9ピッチくらいですべて中嶋リード。

残置はビレーポイント以外はとても少なくて、フレンズ・エイリアンが有効、岩はカチカチ。

きれいな壁はやっぱりきれいに使った方がいい。

核心はほとんど下部に集中しているが、上部も中だるみはまったくなくて充実している。

チムニーを抜けるとほぼ終了。

エルブロンネル行きのゴンドラが真横を通過するという変なシチュエーション。

下降支点はとてもしっかりしていて5回の懸垂下降で取り付きへ戻ることが出来る。

登って降りてくるまでで、大体5時間くらいかかったと思う。

途中クラックには木のくさびが残っていたりして面白かった。

日本と違って木や草が生えていないのが不思議に思えてしまう。

夜はスーパーで買った良く分からない酒を飲んだが、翌日のモンブランに備えて早めに寝た。