2000年8月26日
本郷、関、宮島(記)
完全に寝坊した。
時計はすでに8時をまわっている。
ダラダラと準備をしてとりあえず幽ノ沢へ向かうが、足取りもはかどらない。
二俣の大滝上にて大休止する。
時間的な問題によりルートを左方ルンゼ登攀~同ルート下降とする。
結局核心部のA1ラインが崩壊しておりTHE END。
アプザイレンを開始した。
だが今日の敗退の原因はルートの崩壊などではない。
予定通り出発したと思われるM山岳会のパーティは緊張したコールを連発させながらも我々の予定していたルートを登っていた。
又、左方ルンゼにはもう一つラインがあり、最初から予定していてルート図があれば完登できていたかもしれない。
つまり直接の原因は寝坊だと考えた。
確かに夕べの到着は少々遅かったが、明日の登攀にそなえてすぐ眠っていれば少々朝寝坊したとしてもこんなことにはならなかっただろう。
クラシックルートなどいつでも登れるくだらないものかもしれない。
ぼくの登山歴だって人に言えるようなたいしたものではない、自己満足の積み重ねだ。
しかし今日の自分の不快な姿には自己満足もできない。
情けなく、ただくやしい思いだけが残った。
思い返しても、ただただ自分自身に対して腹立たしく情けなくくやしい。