愛鷹連峰・高橋川

2018年7月8日
中和(単独、記)

寸又川支流の遡行を計画していたが、大井川上流部の週間雨量は軒並み400mmを超えており、お話にならない。転進先として、愛鷹連峰・高橋川に行くことにした。
地図を見て、水流によって侵食された地形にゴルジュを秘めているのではないか、と期待してのことである。

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コースタイム:
休場遺跡(06:10) – 二俣(07:40) – 左俣水涸れ(11:08) – 右俣10m滝(12:10) – 二俣(13:10) – 休場遺跡(14:15)

行動記録:
休場遺跡の辺り作業道を下って入渓。
流程が短い川なので水量は少ないと思っていたが、中々どうして水量豊富。足が付かない淵もあるが(※)、二俣手前まで基本的に平凡。忙しい人は右岸の作業道を使えば二俣までワープできる。

両岸の壁が立ってくると、名刺代わりの3条4m滝。これを越えると二俣に出合う。
右俣は樹木に覆われて陰鬱な雰囲気で、左俣はゴルジュの様相。計画通り左俣に入ると、川幅が1m程にまで圧縮されたゴルジュとなる。極度に狭まった水路内の2つの小滝を容易に超えると、川幅が少し広がり10m近い直瀑。右壁は登れる可能性があるが右岸を小さく巻く。本格的なゴルジュはここで終わり。

ゴルジュを抜けると、ほぼ等量で支流を分けるため、早くも水量が減少を始める。
6mの直瀑を左側バンドから直登すると、滝上からはゴーロとなり、伏流を繰り返すようになる。時々思い出したように水流が復活し、ナメやら小さな淵が出てくるが、基本的には歩くだけ。

標高900mくらいまで上がると、それまでの薄汚い茶色の凝灰岩から、火成岩の柱状節理となる。水量も本格的に復活し、玄武岩の綺麗なナメを構成するが、惜しい事にすぐに水流が無くなる。愛鷹山と馬場平のコルに至る沢は水流があるので、こちらを詰めて愛鷹山に登るのがスマートかと思う。

今回は右俣の渓相も見ておきたかったので、適当な所から尾根を乗り越して右俣に移行する。だが、期待に反して右俣は何もない。オーバーハング気味の観賞用の10m滝が1本ある他は、ナメとゴーロが続くだけの穏やかな渓相である。二俣まで下降した後、右岸の作業道に這い上がり休場遺跡に戻った。

※暑かったので泳いだ。両岸ともに歩けるので、理由が無ければ水に浸かる必要はない。