船形連峰 大倉川 笹木沢

2006年9月29日
横田川、森広(記)

笹木沢下降点まで車でいけるはずだった。

その場合、稜線に出てから車に戻るまでのルートが問題で、下降点がはっきりしない上に、林道の奥は崩落していて、懸垂下降して登り返す必要があるかもしれない。

ところが、定義林道は笹木沢下降点のかなり下で通行止めになっていた。

新しい崩壊があったらしい。

笹木沢下降点までは、まだ6kmほどある。

下降ルートも、わからないルートを定義林道に戻るより、船形山を越えて登山道を下ったほうが早いか?途中で泊まることは考えないで、最小限の荷物で出る。

曇り。

林道は崩落現場を修復工事中だった。

林道から小沢を、大倉川に下る。

笹木沢出合まで大倉川を700mほど登る。

笹木沢は、ここから稜線まで標高差が約600m、ゆるやかに登る沢だ。

奥羽山脈に多い明るい色の凝灰岩の川床が延々とナメをつくり、小さい滝を連ねる。

滝は、ほとんど全部直登できる。

後半はやや大きな滝が続き、1つだけ小さく巻いた。

少し途切れながらも延々と続いたナメが終わったように見えるあたりから、ブナ林の中を歩くようになる。

沢の中の倒木に、ナメコが出ていた。

これを収穫するために、最初の休憩。

ナメコのほかにも、ブナハリタケ、ニカワハリタケが少し出ていた。

沢が小さくなって、水が消えてまもなく、12:30、稜線の道に出る。

ところどころでブナハリタケを収穫しながら、緩やかな道を辿り、定義林道への下降点を確認して、船形山へ登る。

思っていたより長い。

樹林が低木林になり、霧で濡れたブッシュをかき分けていると、せっかく乾いた服が、また濡れる。

山頂付近、展望はよさそうだが、今は霧しか見えない。

後白髪山コースを車の近くに下るはずだったが、後白髪山の先で横川コースに入ってしまい、薄暗くなってくる頃に横川林道に下った。

ここから車までまだ4kmあまり。

暗くなっても何となく見えるので、ヘッドランプを使わずに歩いていたら、路面が荒れてきて、何度も足をとられた。