奥只見 袖澤南沢岩穴沢左俣 白石沢スラブ

202291718

川端・右田(記)

新潟県魚沼市の奥只見シルバーラインの長~いトンネルを抜けた先の秘境に奥只見湖がある。その山肌に雪崩に磨かれた大スラブの絶景があるそうなので行ってきた。

9月16日

奥只見ダム駐車場

9月17日

奥只見ダムの駐車場から歩き始める。袖沢から南沢の途中までは林道歩き、そのあと林道は崩壊しているため沢に降りる。そこで沢靴に履き替えてアプローチシューズをデポ。沢靴にしたが伏流しているため少しの間、乾いたゴーロ歩き。間もなく岩穴沢出合(Co720)で水流もあり沢登りの雰囲気となる。左俣を進み先の二股は左沢を選択。この二股まではナメが多いが1ヶ所悪い滝があり川端さんはジャミングで抜け、私はトライするも断念しロープ出してもらう。左沢の入り口は狭く見逃してしまうほど。ヌメヌメスラブ滝は左岸を巻いたが足元は崩れまくって悪かった。そのあとは3段のヌメヌメ滝、川端さんは沢バイルを使って抜けたが持ってこなかった私はロープ出してもらう。

その後、開けた場所にでて詰めの全容が見えた。無理でしょ~!稜線に続くのは垂壁に見える水の滴る岩壁だった。左岸は傾斜がまだマシに見えてのでそこから支尾根に上がることにした。藪斜面を木登り状態の3ピッチで尾根に乗り猛烈な藪漕ぎが始まった。Co1220のピークを目指し、そこから今度はキャンプ地のCo780まで白石沢左岸尾根を下る。藪を漕ぎ始めて6時間が経ち二人とも手持ちの水がなくなり、日も暮れてヘッデンで藪を下る。今日も残業か~!闇の中、傾斜がきつくて足場がなくなったりするのでロープを出し進む。豪雪地帯のため斜面の木は根本から下向いちゃってる。支点といっても気休め程度で懸垂で降り始めるとズズズとロープが抜けそうになる。Co800付近から懸垂下降すると藪が切れスラブとなり地面が見えた?ん?暗くて見えない。さざ波?ダメだ~!ダム湖だ~!降り立つ陸地がなく登り返す。そこからは40mほどトラバースし懸垂でやっとこキャンプ地に到着。

キャンプ地は白い砂地で沢水があり快適そのもの。沢ではヘッデンに無数の目が反射している。海老だ。

川端さんと焚火を囲んで宴。寝転んで満点の星空を見たりしている内に日付けが変わる。もう寝よう。

918

今日も何があるか分からないから。としっかりと水を汲んで歩き始める。沢を進んでいくと大岩にぶつかり、クライミングシューズに履き替え、右岸のスラブを登って巻く。間もなく白い大スラブの中に入っていく。この景色を求めて来たんだ、目に焼き付ける。

 

登りやすそうなところを登っていたら1081ピークに出た。もっと下降に近いピークに出たかったのに・・・。稜線はまた濃い藪で覆われているため漕ぐ。1時間半ほどでCo1190、そこから沢地形を下降し岩穴沢左俣右沢に入る。右沢は下降に踏み後があったり、途中の懸垂では残置スリングがあった。あとは来た道を辿って駐車場へ。

白石沢スラブがメインのつもりだったが、そこまでのアプローチが印象深く思い出になる山行だった。楽しかった~!軽いノリで一緒に行ってくれた川端さんに感謝です。ありがとうございました!

コースタイム

917日 駐車場630~南沢830~岩穴沢左俣左沢左岸尾根1230~キャンプ地2010

918日 キャンプ地7301081ピーク1040~岩穴沢出合1430~奥只見ダム1730~駐車場1810

装備

ハーケン(使用せず)、沢バイル、沢靴フェルト、ロープ30m、クライミングシューズ