大井川水系 関の沢本谷

2019年10月5日~7日
中和(単独、記)

年休カードを何枚か切って日高の沢に行く予定だったが、台風のためあっけなく中止となった。航空会社へお布施(キャンセル料)もしたので、財布も元気がない。仕切り直して遠隔地に行く気力も沸かないので、日程を短縮して大井川水系に転進することにした。

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概要:
2019/10/5~2019/10/7
大井川水系/関の沢本谷 (遡行)

コースタイム:
10/5(土) 閑蔵駅(07:43) – 関の沢出合(08:50) – 宇洞河内出合(11:07) – 田代沢出合(15:12)
10/6(日) 田代沢出合(06:28) – 三俣(10:06) – 大無間山(15:42)
10/7(月) 大無間山(06:05) – 小無間小屋(09:02) – 関の沢林道(12:23) – 閑蔵駅(14:03)

行動記録:

10/4(金)
前日夜行。仕事が長引いたので家を出たのが日付変わって1時過ぎ。途中のオクシズの駅で力尽きて仮眠。

10/5(土) 晴れ
関の沢へ出合から入渓する場合、大井川本流を遡行するか鉄道のレールの上を歩く事になる。分別ある社会人としては、どちらを選択するかは言うまでもないだろう。
とまぁ色々苦労して入渓したのだが、ゴルジュもあるものの通過容易で田代沢出合まで見せ場に乏しい。田代沢出合は快適砂地だったので、時間は早かったがここに沈殿。ツェルト無しでごろ寝。

ゴルジュもあるが簡単

10/6(日) 曇り夕方から雨
田代沢から先は渓相が渋くなる。登山大系によると「滝は全て直登できて楽しい」との事だが、楽しい直登には見えないものもある。水線突破でなければ簡単。

フレーム外の左壁は簡単

三俣まで大したものは無かったが、稜線に抜ける扇子薙沢は結構悪い。出合から始まるゴルジュは2つ目の滝が登れない系。巻きは右岸だろうが支点取れない草付斜面。雪国のように根性のある草ではないので、メンタルが耐えられずギブアップ。左岸から大高巻きして懸垂一回で戻る。
しばし安定したゴーロを挟んで再度ゴルジュ。登れる滝が連続するが出口の流木ハング滝で行き詰まる。くそ冷たいシャワーに加えて足が決まらず、またギブアップ。右岸のルンゼから巻いたが、上に行くほど岩が脆く見た目ほど簡単ではなかった。

流木ハング滝

ゴルジュを抜けると沢が明るく開ける。沢の奥の方は崩落壁とたルンゼになっており、登れない滝があると面倒な雰囲気だが、問題なく水線突破できる。稜線に出て5分ほどの大無間山頂でツェルト泊。

10/7(月) 曇り
小無間小屋のあたりから南に派生する尾根を使って下山。P1712まではアップダウンが面倒だがヤブは皆無。そこから先は杣人が入っているようで、赤札だらけの整備された歩きやすい尾根だった。

遡行図:
大無間は登路に恵まれた山だ。小根沢、栗代川、関の沢、明神谷のいずれも悪くない。関の沢は、遡行の楽しさという点では小根沢や栗代川に劣るかもしれない。流程が14km以上あるにも関わらず楽しい区間は意外と短いからだ。でも山頂にダイレクトに詰める唯一の沢として、大無間への価値ある登路だと思う。

遡行図