2016年末 八ヶ岳 3日間

2016年12月29日~31日
山口、河合(記)

12月29日
前日にドタバタあったものの、なんとか29日朝5時頃八ヶ岳山荘発。どうせ赤岳鉱泉までだしなぁと思って、河合は荷物を詰めまくり25kgオーバー。誤算は美濃戸まで入ると思っていた車が、4駆じゃなかったので八ヶ岳山荘までだったこと。案の定重くてペース出なくて、途中山口さんに置いていかれました。
それでも8時前には赤岳鉱泉着。さっさとテントを立てて、赤井さんお勧めの裏同心ルンゼから小同心クラックの継続です。9時頃出発。裏同心ルンゼは4日ぶり。

F1

F1:20m位(Ⅲ位:河合リード)
河合リード スクリュー1本。フリーソロでも問題なかった。
F2:40m位(Ⅳ位:山口リード)
相変わらず綺麗じゃないけど露出しており、今回はロープ出しました。最後の5m位、少し立ってます。残置レーザースピードとヌンチャクのセットがあったので河合回収。
F3:10m位(Ⅳ位:河合リード)
スクリュー1本。抜け口が薄かった。以降ロープ出さず。
F4

F3を越えると膝上のラッセル。F4:10mはほぼ埋もれていた。F4を超えてから右手の沢に入る。
F4~F5間のラッセル

F5

またもや埋もれかけの雪壁みたいなF5 20mを越えると、クラストして快適な急なルンゼ状雪面。
ルンゼ上部

大同心雲稜ルートを登るパーティ

大迫力の大同心を眺めながら四つん這いで駆け上がると先行パーティに追いついたので、もしやと思い聞いてみたら先ほどの残置レーザーの持ち主でした。フォロワーの人、持ち主にキレられなくてよかったですね。
前半の歩荷は元気だった山口さんはF3を過ぎた辺りから大分遅れ気味。どうやら前日の睡眠不足が祟っている模様。しかも唯一のお湯(テルモス)を持った河合ははるか先の斜面を爆走中…すみませんでした。
最後の草付を登る山口さん

11時過ぎに大同心稜基部に到着。予定時間より遅れている。大休止し相談。天候は風強いけど安定、しかし山口さんの体調もあり、うっかりすると初日からヘッデン下山になりそうなので、河合は下山してアイスキャンディーのつもりでした。でも、山口さんの「行こうぜ」の一言でモチベーション復活し、アタックすることに決定。
小同心下部トラバース(下山時撮影)

小同心クラック取付までのアプローチは、最近のトレースがなく、どうやら数日は人が入っていない模様。慎重に大同心基部をトラバース、ルンゼ状を少し下降してから小同心に向け斜上トラバース。ロープ出すほどではないものの、そこそこ悪い。30分位で取付到着。
小同心クラック全景

おー白い。「ま、エビの尻尾払えば登れるでしょ」時間は12:00。
ベルグラ地獄の1ピッチ目

1ピッチ目前半(Ⅳ-位?:河合)
右側からスタートし、少しトラバースしてクラックという名のチムニーに入ると、やっとハーケン1つ目。ここからが、この日の本番。全てのホールドの上側(つまり使う側)に張り付く厚さ1~2cmのベルグラ。手袋で持つとツルッ。辺り一面全部それ。片手アックス片手手袋スタイル、ドライツーリングの経験なんてないぞ。真剣にハーケン打って敗退を考えましたが、「使うホールドのベルグラ全て叩き落とせば登れる」と、大掃除モードに切り替え。ホールドの表面を真面目にコツコツ叩き、払って掴んで一安心。また叩きまくって掴んで、アックスひっかけてを繰り返して、何とか40分位で正規(?)1ピッチ目の下の終了点に辿り着きました。とにかくツルツル過ぎて精神的に疲れた。山口さんは20分位でささっと上がってきました。
山口さん掃除後の1ピッチ目後半

1ピッチ目後半(Ⅳ-位?:山口)
次は山口さんがトライ。状況は変わらず厳しいベルグラ剥がしで、一向に前に進まない。25分位経って、8m位上の正規1ピッチ目に13:30到着。フォローの河合は山口さんの努力の成果で1分で抜け、2人で「こりゃダメだ」と潔く敗退決定。朝から来てまじめにベルグラ剥がしに勤しめば登れたかな。
1ピッチ目終了点にて

懸垂一発で下降

帰りは同ルート懸垂一発と、面倒なトラバース。大同心南稜を登っているパーティが見えました。何かスクリューがどうたらという声が聞こえたので取付下を注意していたら、斜面下にスクリュー。上のパーティに合図してトレース上に戻しておきました。八ヶ岳にはスクリューよく落ちてるなぁ。南稜自体は小同心クラックより条件が大分良さそうに見えたので、翌日の有力候補となりました。
南稜2ピッチ目を登るパーティ。翌日の我々と異なるライン取り

帰りも山口さんは体調が悪そうでした。15:50頃に赤岳鉱泉に戻り一服。今日はスクリュー2つも拾って持ち主に返したし、いいことあるかなと思ったら、荷物散らかしていたら目を離した隙にダウン盗まれました。あんまりだぁ。
赤岳鉱泉の入り口にはこんな張り紙が・・・


12月30日
八ヶ岳2日目。当初は中山尾根に行く予定だったけれど、前日の小同心クラックのベルグラが悪かったので、こんな状態だと中山尾根上部岩壁こなす自信ないなぁということで、前夜に山口さんと相談。前日の帰りがけに見た大同心南稜は日当たりか風当たりのせいかベルグラ少なそうだったので、転戦することに決定。アブミは持ってきてないので、最終ピッチ(雲稜ルート最終ピッチのⅣ、A1ピッチ)は省略。
4:30起床。6:30出発。昨日下った大同心稜を登るけれども、ガスってる。晴れないな~。

8:00、大同心南稜取付に到着。風強くて寒い。-20℃。これはシビレルなぁ。雲稜には2パーティ取付いていました。
大同心末端部から大同心基部を望む

昨日テン場で盗られてしまったため、ダウンなし。凍えた状態でビレイ開始。
8:25、1ピッチ目(山口)
凹角をテラスまで。Ⅲ級位で簡単だけどとにかく寒く、アックスを持つ手が凍える。
1ピッチ目を望む

2ピッチ目(河合)
いくつかライン取りがあるようだけれど、手元にある岳人に載ってたトポを参考に、右手大ピナクル越え→ハングをトラバースし小テラス→S字状凹角へ。ライン取りをミスると詰みそうなので慎重にルートを見定める。エビのシッポが明らかに昨日より分厚くなっていて、中間支点わかりにくい。クラックの雪を落としてリンクカム#1をねじ込んだり、頭だけ出てるペツルを掘り起こしたり。(ペツルなんてあるんだ~)ところどころ少し悪いが、多分Ⅳ~Ⅳ+級位なんだろう。後半の凹角は容易で快適。終了点にはペツルが2つ打ってあってありがたかったけれど、ルート途中みたいな所で落ち着かない。諸事情で2本のロープ長が異なり、フォロービレイ時に見事にゴチャらせてしまい、30分ロス。後続パーティーには大変ご迷惑をおかけしました。ロープほぐすのが今日の核心だった。やっと晴れてきたけど強風止まず寒い。
2ピッチ目後半部を見下ろす

3ピッチ目(山口)
引き続き凹角で旧終了点を過ぎ、大ピナクル右側の垂壁を直上してリッジ裏側に回り込むところに終了点。山口さんは垂壁直上部分のライン取りが左に寄りすぎ、シビレるクライミングとなっていた。私はフォローで垂壁の真ん中の正面突破を試みたが、ここも支点が取れず結構悪い(それでもⅣ~Ⅳ+程度)。後続パーティに聞いたところ、右から回り込めばリングボルトが結構あって快適だったとのこと。
3ピッチ目を見上げる

4ピッチ目(河合)
ご褒美のリッジトラバースピッチ。Ⅱ~Ⅲ-くらいか。ただし残置はないので、フォロー用にピナクルでちょこちょこ支点を取った。快適そのもの。辺りは絶景だ。赤岳方面も風強そう。11:30フォロー登攀終了。
4ピッチ目途中からバンド方面を見上げる

4ピッチ目を通過する後続パーティ

4ピッチ目終了点から

下りはバンドを下りると、明瞭な支点があり、50m懸垂一発で取付横のルンゼに降り立てた。
バンドの懸垂支点

ルンゼに降り立ったところ

大同心稜末端の安全圏に降りてきてまったり一服。上がってきたパーティに記念写真を撮っていただく。改めて見ると、明らかに昨日より大同心が白い。けれども、予想したとおりベルグラはあまり張っておらず、エビのシッポを払えばそこそこ快適なクライミングができたので良かった。でも、寒かったなぁ。

12:55大同心末端発、13:40 赤岳鉱泉着。早めに帰れたので、アイスキャンディーで練習。推定Ⅵ級のハング越えはできなかった。アックスの先端が若干丸くなっていたけど、ヤスリ持ってくるの忘れた。

12月31日
この日は、前日大同心稜末端部で会ったパーティの情報を元に、行者小屋経由で南沢大滝を目指しました。
まず小滝に行ってみると、既に賑わっていてスペースなし。
小滝。見えてないだけで混んでます

大滝行ってみると1パーティのみ。でも、雪が少なくぶっ立ってる。
大滝を登る先行パーティ

2人ともアイスは不慣れで1発目からこんなデカイの登る気力なく、とりあえず大滝左の沢へ行ってみました。15m位のナメ滝があったので河合がノーロープで試登。氷がモロい。初心者の練習用には使えるかも。その上に期待していた滝は高さ6~7m位しかなく、氷結も甘かったので右岸を高巻いて戻りました。山口さんは登らずに下でゴソゴソ。Vスレッドの練習していました。河合も超久々にトライ。何回か試して、コツ掴めた気がしました。
ナメ滝

少し時間空いたので小滝空いたかなと思ってもう一度行ってみたら、更に状況は悪化しており、唯一のリード可能ライン含め全く順番回ってくる気配なし。これはダメだと、再び大滝に転戦。大滝は先ほどの1パーティしかいなかったので、横に入れてもらいました。(後で聞けば、前日大同心稜で南沢大滝の情報下さったパーティでした。)
大滝最上段手前のテラスから

話によると、大滝上部はシャワークライムとなり、全身氷パックされるから覚悟とのこと。そんな状況でさくっとリードできる自信はなかったので最上段の垂直部はパスし、下部(それでも20m以上はある)左側をリードし、最後立ち木に逃げることにしました。
まず河合がリードしてみましたが、予想通り氷結甘い上にシャワークライム。固い所選んでスクリューを3本ねじ込みました。最後8m位は傾斜80°位で、そこそこいい練習になりました。降りてきたらヌンチャクのゲートが開かなくなる位には全身氷パックとなりました。ロープも針金状態。山口さんはこんな状況でもリードするというので交代。やはり全身氷まみれで降りてきました。今度はロープを抜かずトップロープで河合が登り、気合でチューブデバイスにロープをねじ込み、懸垂で戻りました。こんなときはエイト環の方がいいかも。13時頃に上がり、ささっと八ヶ岳山荘まで降り、鹿の湯温泉に浸かって東京に戻りました。

この年末、クリスマスやその前含めて12月は八ヶ岳で良いトレーニングできたかなと思います。ご同行頂いた皆さまありがとうございました。

西穂高岳 西尾根

2016年12月30日~31日
薄田、川上(記)

薄田さんが昨年の年末休みにも行った西尾根。新雪ラッセルで時間切れ敗退した薄田さんのリベンジに私も乗っけてもらった。
当初計画では29日に夜行をかける予定だったが、29日夜から30日朝にかけて、天気図から降雪が予想されたため、計画をずらし、30日朝に東京を出発、新穂高の駐車場から歩き始めたのは正午くらいからとなった。やはり、雪が降ったと思われ、林道はふかふかの新雪だった。予備日の1月1日を含めて計3日間。「トレースがついていなかったらこの日程では、厳しいかもな」と昨年の経験に裏打ちされた薄田さんの一言に、私も祈るような気持ちで尾根の取りつきに向かった。
穂高平避難小屋を過ぎて、「さあ、どうだ」とトレースを確認するとまさに「バッチリ」。「ありがたい、助かった」と思いながら歩いていると、尾根の急登が始まる辺りで、2人パーティーが下りてくる。どうやら今年末で最初に入ったパーティーらしく、新雪のラッセルに苦しめられ、2348メートルの第一岩峰手前で、時間切れで敗退したとのこと。ほかに4パーティーほど入山しているらしい。丁重にラッセルのお礼を述べ、別れると、薄田さんが「去年の俺と同じだな、かわいそうに」と万感こもった一言、胸にしみる。
尾根の急登が体に堪えるが、トレースのおかげでがんがん高度が稼げた。1900メートルを過ぎたあたりで午後3時半になったため、幕営。実は私、冬山テント泊は初めて。雪からの水の作り方など、教えてもらいながらの一泊だった。ちゃんと自分用の備忘録に書いておかなくちゃ。夜になると急激に冷え込み、冬用シュラフを持ってきたが、体が冷えて熟睡できず、うつらうつらしながら朝を待つ。特に足元から冷えが来るので、薄田さんが持っていたような足用ダウンが必要だと感じた。3シーズン用シュラフを持ってきた薄田さんも熟睡できなかったそう。私も、荷物軽量化のため、3シーズンを持ってくるか最後まで迷った。アルパインでは、ライトアンドファストが大事と言われるし、今後は3シーズン用にしようかな、と思った。
翌日は4時起床、6時頃に出発し、8時頃には第一岩峰の取りつきに到着。先行の4人パーティーが登攀準備をしていた。薄田さんは、この辺りで幕営して翌日早朝にアタックするか、このまま突っ込むか、時間の問題で悩んでいたが、西尾根の経験がある先行パーティーのリーダーから「山頂までおよそ4時間で抜けるつもり」という話を聞き、それなら当日中に少なくとも西穂山荘まで下れると判断し、突っ込むことに決める。我々もハーネスやアイゼンを装着し、彼らのトレースを辿る。どうやら先行パーティーは、岩峰を右側に巻いて、ルンゼの端を登っていくようだ。「どの辺りの岩を登るのかな」と様子を見ながらトレースをたどっていくと、結局岩を登らずに尾根上に出てしまった。「なんだ、この岩峰完全に巻けるのか」と少し拍子抜け。薄田さんは昨年これを直登したらしい。残念に思いながらも「まあ、まだ第二岩峰があるし」と気を取り直す。
北西稜とのJPを過ぎ、再び岩峰が見えてきた。こちらは第一岩峰ほど難しそうではなく、ロープを出さずに登った。ここで先行パーティーに追いつき、団子になる。

第2岩峰を登る

再び雪稜となったあたりで、「どうぞお先に」と先頭を譲られた。この先、トレースは付いておらず、ところどころ足が深く潜るラッセルとなるものの、大半は、風に鍛えられたカリカリ雪になっていた。このままいけば今年末最初の西尾根登頂パーティーとなることを考えると、気持ちよく登れた。稜線上は、冷たい強風が吹きすさび、体力を奪う。そんな時、ふと山を覆っていた雲が晴れ、北アルプスの山並みが一気に目の前に広がった。近くに虹もできていて、後ろを振り向くと、見渡す限りの雲海が広がっている。得も言われぬ素晴らしい景色に思わず「ヒャー」と声が出た。薄田さんも「来た甲斐があったな」と、お互い喜び合った。

雲が晴れて見えた北アの山並み

頂上直下の岩峰で、4人パーティーはロープを出して登る様子だったが、我々は、そのまま登った。特に難しくはないが、下を見ると完全に切り立っていて高度感が半端ない。このドキドキ感がたまらない。ここは私がトップで登ったが、直登しようとしていたところで、薄田さんから「右に巻いた方がいい」との指摘が。確かに、言われてみれば直登だと、岩がせり出して難しそうだが、当初は右に巻いてもさして変わらなそうにみえた。しかし、指摘に従い、右に巻いて先を見ると、何てことはない雪稜が続いていて、薄田さんのルートファインディング力に舌を巻いた。私も、早くこのようなルーファイ力を身につけたいものだ。

頂上直下からJP方面を見る

12時3分に西穂山頂に到着。「いやー、やったー、疲れたー」と薄田さんと笑いあった。稜線上は強風が吹いているため、すぐに山頂を後にし、西穂山荘に向けて下り始めた。

山頂の薄田さん
山頂の川上

西穂独標を過ぎると、急激に登山者が増え、山ガール度も濃厚に。その先の西穂丸山では、3人組の山ガールと男が「せーの、ジャンプ」とか何とか言いながら写真を撮っていて、なんか我々の来たルートとは隔世の感だ。「あの男、羨まし過ぎる」とチラリと邪念が沸いたが、「いや違う、バリエーションの方が絶対100倍楽しいし」と思い直した、危ない、危ない。この時点でまだ2時過ぎだったため、この日のうちに新穂高ロープウエーまで行って、下界に下った。
やっぱりバリエーションは楽しい。今後も日頃からトレーニングを行い、少しずつステップアップしていければ、と思った。今回も色々な事を教えてくれた薄田さんに感謝、またよろしくお願いします。

コースタイム(かなりアバウト)
12月30日: 正午、新穂高口 → 午後3時半、1900メートル地点(泊)
12月31日: 午前6時、1900メートル地点出発 → 午前8時、2348メートル第一岩峰 → 正午、西穂高岳山頂 → 午後2時、西穂山荘 → 午後3時半、新穂高ロープウエーの西穂高口

八ヶ岳 ジョーゴ沢、裏同心ルンゼ

2016年12月24~25日
加茂谷、河合(記)

今シーズンは、昨シーズンほとんど登れなかったアイスをしっかりやりたいなぁ、でも、まだアイスのリードしたことない初心者だしなぁということで、加茂谷さんにアイスのイロハを教えて頂きました。

12月23日
早めに東京を出発して小淵沢まで。気温が異常に暖かく、氷結状態が心配。

12月24日
美濃戸口を出発して、赤岳鉱泉へ。赤岳鉱泉で情報収集した結果、前日は雨で、どの滝も氷結状態が悪いらしいということで、アイスキャンディーでみっちり練習することになりました。

アイスキャンディーは大賑わい

超久々の氷。氷を登る感覚忘れてる。私の醜態を見かねた加茂谷さんに、アックスの振り方、登り方、ギアラック方法などひとつひとつ指導して頂きました。どうも腕に頼って登ってしまっていて、すぐパンプしてしまうなぁ・・・振ったアックス決まらないなぁ。加茂谷さんのチェコ製アックスの決まりやすさにびっくり。でも加茂谷さんが私のアックス(クォーク)を振るとバチっと決まるので、私の打ち込みの問題だ。11本登って限界きたところでアイスキャンディー終了時間(16:00)。

12月25日
とりあえず天然の氷にも行ってみようということで、ジョーゴ沢へ。
F1は辛うじて氷結、F2も同様で加茂谷さんがスクリュー打たずにするする登っていきます。F3もまあ氷結はしてる、という感じ。

ジョーゴ沢、F2

次に上部の滝をひとつひとつ確認。ナイアガラの滝:辛うじてリード可能だけれど混雑(ナイアガラなんて言ったら本家に失礼なレベルの氷結)、大滝:同様に氷結悪くパス。乙女の滝:氷結悪く、特に抜け口が悪そう。2パーティ取付いていて、1パーティがロングフォールしていたけれどスクリューでちゃんと止まっていた。

ナイアガラの滝
大滝
乙女の滝

こんな状況だったので登る気が起きず、乙女の滝下のナメ滝で、リードでスクリューねじ込む練習して、同ルート下降。
時間がまだ早かったので、埋まったという噂の裏同心ルンゼに転戦。F1はちゃんと露出していたので、またリードの練習をさせてもらいました。

裏同心ルンゼ、F1

F2もあまりきれいではありませんでしたが露出していたので、各自フリーソロで登攀。

裏同心ルンゼ、F2

F3以降を見たところで、時間切れ。同ルート懸垂で下降しました。

暖冬のせいか氷結状態が悪く、まともに登れる氷が少なかったです。裏同心ルンゼの復活が救いでした(帰りに境川PAで偶然会った川端さんの話では、裏同心ルンゼ最後まで登ったとか)。こういう氷結状態悪い時は、特にアイスキャンディーの利用価値が高いなと思いました。加茂谷さんには物足りない山行となってしまったかと思いますが、私にとっては良い練習になりありがたかったです。加茂谷さん、ありがとうございました。

八ヶ岳 横岳西壁石尊稜・・・のつもりが無名峰南稜

2016年12月18日
薄田、山口、川上(記)

私は初めての冬山バリエーション。薄田さんから12月の集会時に石尊稜にしようという提案があった。山口さんも加わり、夜行をかけて、いざ出発。午前6時頃に美濃戸を歩き始めた。天気も良く雪のコンディションも良さそうだ。

赤岳鉱泉でアイゼンなど装着
赤岳鉱泉を出発
小同心が顔を出す

赤岳鉱泉には午前8時頃に到着し、アイゼン、ハーネスを装着。中山乗越方面へのトレースを辿り、小さな橋を渡る手前で、左に入る。しばらくすると、左側の尾根上に4人組の先行パーティーが見えた。50~60度(適当)の雪壁になっていて、ロープを出して登っている。我々も「ここから尾根上に出るか」という話になった。ロープは出さなかったが、薄田さんと山口さんは簡単そうに登っていた。ところが私は初めてのアイゼン、アックスワークにてこずり、「はーはー」言いながら登りきった。上で待っていた薄田さんは「どうだ、厳しいだろ」とニヤニヤ。全く否定できません。早くうまくなりたい。尾根の上は深い雪で、先行パーティーと交代で、ところどころ腰まで潜るラッセルを強いられた。

雪壁を登り、尾根上に出る

その後、高さ10メートル程度の岩稜があり、ここで初めてロープを出す。薄田さんがリード。先行パーティーが遅く、別のラインを登る。岩を巻いて右側から登っているようだ。すると、薄田さんの姿が消えた。そして、ビレイしている山口さんのデバイスにグッとテンションがかかる。後で聞くと、ホールドにした木の枝が折れたらしい。でも、ロープが別の木に引っ掛かってそんなに滑落しなかったそうだ。

最初の岩稜をセカンドで登る川上
最初の岩稜を越える

私はセカンドで登ったが、正直「よくこんなのがリードできるな」と思った。フカフカの新雪が岩に積もってアックスが効かないし、ブッシュもあまり信用できない。雪を払って岩や木にアックスを引っ掛けて足をハイステップにしたりして、ひやひやしながら登った。後ろから登ってきた山口さんはとても速くて、どんどん近づいてきた。私はフリーのムーブが癖になってしまっているようで、山口さんに「なんかエキストリームなムーブでしたね」と言われてしまった。よくないムーブだ。
そして、本格的な岩壁の取り付きと思われる場所に出る。このピッチは山口さんがリード。フカフカの新雪で、アックスが効きづらい急斜面を10メートルほど行ったところでハーケンを打った。

山口さんがリードしたピッチ

次に薄田さんがリード。右側から垂直に近いミックス壁を何メートルくらいか、無我夢中だったので記憶があいまいだが、結構登った。難しかった(コールが全く聞こえなかったことを考えると30メートル以上はあったかもしれない)。
雪稜に出て、これから後は、技術的に難しいところはなかったが、一応スタカットでフォローは2人同時に行動、先行パーティーはコンテのようだ。
午後2時頃か、だいぶ押している。そのため、次の岩峰は左から巻いて雪壁を登り、次の岩場も巻いてルンゼ状を登った。主稜線へもうすぐ抜けそうだという段階で、上部に難しそうな岩壁が見えた。この時点で午後3時半ごろだったと思う。薄田さんは、先行パーティーと「ここ石尊稜じゃないですよね」という話をしていた。岩場が難しすぎるし、何度も登った薄田さんを始め、先行パーティーのリーダーも記憶にないらしい。しかし、とにかく日没までには一般ルートに抜けるため、右へ巻こうという話になった。ルンゼをトラバースし、ガリーを直上、簡単な岩場を超えると、ようやく八ヶ岳の主稜線に出た。「一般ルートに入った」と思うと、いささか安心した。午後5時を回ったくらいか、空に星が瞬き始め、遠く下界の町並みには、明かりが灯っていた。
そこから結構な残業で、しかも地蔵尾根を下っている時に、私がヘッ電を落としてしまい、祈りも虚しく谷底へ消えていった(季節が巡り、雪が融けた沢筋でペツルのティッカを見かけた方がいらっしゃったら、供養してやって下さい)。薄田さんと山口さんに足元を照らしてもらいながら、尾根を下った(本当にすいませんでした)。行者小屋に着いたのは午後7時頃。安全圏に入ったことを喜び、薄田さん、山口さんと握手を交わし、アイゼンなどをはずした。

行者小屋に到着

しかし、何でもないはずのここからが、色んな意味でこの日の核心だった。疲れが出てきている上に、南沢は地面が凍結していて、何度も転ぶし、美濃戸を過ぎてからも林道がツルツルで、止まらない滑り台になっていた。異様に長く感じた。美濃戸口近くの車に着いたのは午後9時半。「やっと着いた」という感慨で、再び握手を交わした。とにかく疲れた。行動時間は15時間弱、初めてのバリエーションは鮮烈な洗礼を受けた。しかしながら、最高に楽しかった。また、行きたい。
新雪のラッセルを強いられたことや、他パーティーの待ちで時間を取られ、遅くなったということもあるかもしれないが、私自身、もっとテキパキと登れたのではないか、それから、ビレイでロープを引くのが遅かったりした場面もあり、もっと時間を短縮できたのではないかと反省している。今後の糧としたい。
ところで後日、一体我々はどのルートを登ったのか、と気になり、調べてみた。薄田さん曰く無名峰南稜ではないかとのこと。日本登山大系を読むと、確かにルートの特徴が一致していた。そして「上部岩壁、下部岩壁とも石尊稜より難しく、中級者でも腕に自信のあるパーティーにすすめたい」という記述もあった。こんなルートを初バリで行けて、私は本当に幸せ者だ、とほくそ笑んだ。ただ、上部岩壁は巻いてしまって登っていないかもしれない。今はリードできる気はしないけど、すぐにできるようになって戻ってきてやる、と強く決意した。

八ヶ岳 赤岳西壁主稜

2016年12月11日
赤井、河合(記)

熱中症でダウンしたフリスピ以来、仕事ですっかり本チャンから遠ざかり河又クライマーとなっていましたが、やっと一段落したので羽を伸ばしてきました。
冬山シーズン始めなので足慣らし的なルートがいいなぁということで、赤井さんに付き合って頂き、メジャーな赤岳西壁主稜を登ることにしました。

12/10
川端さんと河又 (4週連続。近くていい岩場!) フリーの後、赤井さんに中央道沿線で拾って頂き、一路八ヶ岳へ。赤井さんはお疲れ気味。談合坂SAで頼んだオムライスハンバーグの大盛(+100円)がどう見ても通常サイズの3倍以上あり、山に登る前に、メシの山にぶち当たってしまった。完登できず赤井さんに助けてもらう。

12/11
3:30起床。少し運転して5:15美濃戸出発。雪がないぞ~
7:25 行者小屋。
20161211赤岳主稜_02

まだ目が覚めず眠い。足も重い。大丈夫かな。天気は今のところいい感じ。行者小屋ってこんな遠かったっけ・・・ここで猛烈に腹が減り、パン2つ消費。昨日の超大盛オムライスは一体どこに消えた?その後もスローペースで主稜取付へ。
8:55 取付へのトラバース点着。おぉ、各ピッチ終了点に人、人、人。「冬季登攀って人気あるんですねぇ」と赤井さんに聞いたら、「八ヶ岳に人が集中しているだけ」とのこと。雪の斜面を横断して1p目取付へ。取付にソロと1パーティーがいて少し待ち。9:20登攀開始。
20161211赤岳主稜_03

1p目(リード:河合)
出だしのチョックストーンをステミングで越えていく。体感Ⅳ級くらい。抜け口の雪はフカフカでアックスが効かなかった。その後はルンゼ→右上でビレイ点。中間支点は出だしの1つのみだけれど、チョックストーン越えれば容易なので気にならない。
20161211赤岳主稜_04

2p目(リード:赤井)
先行パーティのリードが上で右往左往しているらしく、ロープいっぱいの手前で出たり戻ったり繰り返している。大丈夫かな。我々の後続パーティはしびれを切らし、左から回り込んで追い越しをかけていた。我々は30分位待ってやっとスタート。出だしの垂壁にはハーケンとペツルが一個ずつ確かあった。体感Ⅲ級くらい。その後はロープ不要なリッジ歩き。赤井さんは途中のピナクルでピッチを切っていた。
20161211赤岳主稜_06

?p目(コンテ)
2p目終了点から先、上部岩壁までコンテ。中間にルンゼ状の岩場があった。その後は雪のリッジを上部岩壁ビレイ点まで。
20161211赤岳主稜_07

上部岩壁の取付は人だらけ。セルフも取れずひたすら待ち。天候も悪化傾向で、下部では弱かった風が強くなり寒い。一向に進まない順番待ちの列。(結局45分待ち。)先ほど2p目を回り込んでいたパーティーは、今度は右から回り込んで追い越しをかけていた。岩場をよく知っている人はいいなぁと思いながら、只管我慢して待つ。敗退の2文字が頭をよぎった。
20161211赤岳主稜_08

上部1p目(リード:河合)
前で苦戦していたパーティーに譲ってもらい先行。出だしはⅣ級程度か。その後、少し登ってびっくり。
20161211赤岳主稜_09

これはカオスだ。支点の良さそうなラインは大体取られていて、しかも全然進まない。5分くらい待ってみたけれど埒があかないので、人のいない所を選んで登って追い越しをかける。おぉ…支点ないぞ、まぁいいや。雪稜ゾーンでうっかり他パーティのロープと交差してしまった。すみませんでした。さっさと抜けたいので、ロープいっぱい伸ばしてピッチを切ろうとするも、ピナクルは全て人で埋まっている。仕方ないのでハーケンでビレイ。このピッチ、2ピッチに分けて登ってるパーティも多かったです。
20161211赤岳主稜_10

上部2p目(リード:河合)
上部にルンゼが見えてラインは明瞭かつ簡単そう。念のため赤井さんに肩がらみで確保してもらう。
20161211赤岳主稜_11

ルンゼにはハーケンが1つあった。Ⅲ-くらいかな。今度は使われていないピナクルがちゃんとあって良かった。
ここまでで登攀は実質終了なのでロープを解く。歩いて3分程で、12:45に登山道合流点。3時間半の登攀のうち活動時間は半分ちょっと。空いていれば2時間位で抜けられるルートのようでした。
稜線は相変わらず風が強く、山頂で-17℃。うぉ~もう厳冬期ではないか。寒いのでさっさと美濃戸へ。久々の山歩きでもうクタクタ。体力、落ちてるなぁ。
20161211赤岳主稜_12

赤岳西壁主稜は急な稜線、時々ロープの欲しい岩場という感じで、岩登り成分は物足りない感じでした。足慣らしにいいルートと思いましたが、今回はあまりに混み過ぎていました。美濃戸発でスタートが遅くなったので(この日多分最後から2番目のパーティ)、次に行くなら朝一番で行って、ささっと抜けたいです。でも、シーズン始めの良いトレーニングになり、楽しめたので良かったです。

コースタイム
5:15美濃戸駐車場→7:25 /8:05行者小屋→8:55主稜トラバース点→(15分待ち)→9:20 1p目リード登攀開始→9:40 1p目フォロー終了→(30分待ち)→10:10 2p目リード登攀開始→10:30 2p目フォロー終了→10:35コンテ開始→10:50上部岩壁ビレイ点到着→(45分待ち)→13:35上部1p目リード登攀開始→(途中5分待ち)→12:15上部1p目フォロー終了/上部2p目リード登攀開始→12:35上部2p目フォロー終了→12:40歩き開始→12:45登山道合流点→12:50/13:00赤岳山頂→13:55/14:25行者小屋→15:55美濃戸駐車場

谷川岳 天神尾根(雪上訓練)

2016年12月4日(日)
赤井(L)、川端、河合、小渕、川上、山口、向畑(途中参加)、福原(途中参加)、上林(記)

2016年は新人がたくさん入会したという事で 赤井さんが雪訓を企画していただき、谷川岳で実施しました。
前夜 赤井さん、山口さん、川上さん、上林は練馬高野台駅で合流して赤井さんの車で土合駅に向かう。水上駅手前のコンビニで 河又でクライミングをしてきた川端さん、河合さん、小渕さんと 偶然合流し、土合駅の奥にテントを張って宴会。22時頃到着したため飲む時間はたっぷりあり、酒も多めに買ってきたので楽しく飲めた。

日曜日 朝一番の谷川岳ロープーウェイで天神平に上がるが、雪が非常に少ないため雪を求めて天神尾根を登る。
目指す谷川岳も黒い岩肌が出ており、雪は非常に少ない。
20161204谷川岳雪訓_1

赤井さん先頭で凄いスピードで登っていく。快晴無風で気温も高く、アンダー一枚で汗をかきながら登った。熊穴の避難小屋のあたりもほとんど雪が無く結局 肩の小屋の少し手前まで登り、右手の広い斜面に雪が少し多めに積もっているように見えたので ここで実施する事にする。ここまで天神平から1時間30分。かなりのハイペースだ。
展望は素晴らしく、遠くまでずっと山並みが見える。富士山と浅間山以外は ほとんど雪を確認できなかった。
20161204谷川岳雪訓_2

最初はピッケルによる滑落停止の訓練。赤井さんから、滑落停止も大事だが ともかく滑落しない事が一番大事で、滑った場合は直ぐにピッケルを雪面に刺して滑落しないようにとの指示。
その後 各自滑落停止の訓練を行う。雪面の斜度があまりないため自ら思い切って飛び込んだり転がったりしないと体が滑り落ちず訓練にならない。何度か繰り返すうちにコツをつかんで感覚をつかめた。雪が柔らかいため簡単に止まるが、凍った斜面だと こうはいかないだろう。
次に、肩がらみと腰がらみの確保の訓練。まずはピッケルやバイルを2本打ち込んでセルフビレイをセットし、雪を少し掘って固めて足場を作る。ロープで確保されたフォロアーを肩がらみで確保してフォロアーが滑落する想定で訓練開始。訓練なのでフォロアーが思い切って下に飛び込むと、衝撃で足場の雪が崩れて自分も引きずられてセルフビレイで何とか止まった。セルフビレイの重要性を再確認し、雪面では足場をしっかり固めることも大事だと感じた。腰がらみは、肩がらみと比較すると上半身への衝撃が少なく楽であった。
20161204谷川岳雪訓_3

次にピッケルやバイルを足元に埋め込む スタンディング・アックス・ビレイの訓練。埋めた支点から出すカラビナまでの長さや踏み方が 多少いろいろあるようだが、カラビナが自由に動くように踏むのが一般的なようだ。
肩がらみや腰がらみと同様にフォローアーが下に飛び込むが、体に対する衝撃がかなり少なく これなら止められるかなと感じた。
20161204谷川岳雪訓_4

途中から参加した向畑さんと福原さんも訓練に加わり、昼食のために一旦 登山道に戻ったが少し風がでており、少し雲も出て日が遮られたため寒くなった。
次に、雪を詰めた土嚢袋にシュリンゲを巻いて埋めて支点を作る訓練。雪を詰めた土嚢袋は しっかり埋めると非常に強力な支点になり、シュリンゲにロープをかけて懸垂下降したり 意図的に滑ったりしてもびくともしなかった。土嚢袋は安くて軽いため持ち運びにも良い。ただし、しっかり穴を掘って埋める必要があるのでスコップの携帯が必要。
20161204谷川岳雪訓_5

次に、短い竹を十字状にしてシュリンゲを巻いて埋めて支点を作る訓練。1回目は雪の掘り方が浅く また竹を水平に埋めたため、懸垂下降しながら意図的に力を加えたら、上に人が乗って体重をかけていたにも関わらず見事にすっぽ抜けてしまった。2回目は深い穴を掘り、力が加わる方向に対して垂直に竹を埋めたら しっかりした支点になった。赤井さんも山行中に竹で作った支点が抜けた事があるそうで、竹を使う場合は注意が必要だ。
14時半には予定の訓練を終えて下山開始。下りは向畑さん先頭にハイペースで歩き、1時間ほどで天神平に到着して訓練を終えた。20161204谷川岳雪訓_6

以前から練習してみたかった 滑落停止やスタンディング・アックスビレーなどが練習でき、土嚢による支点の作成など とても有意義な訓練でした。企画していただいた赤井さんに感謝です。

城山南壁 ダイレクトルート

2016年11月13日
薄田、川上(記)

新入会の川上です、まだ、フリーの経験しかない未熟者ではありますが、よろしくお願いします。今回、初めてのマルチピッチに行ってきたので報告させていただきます。
20161113_城山_1

11月6日、河又フリーの帰りの車中で、薄田さんに「城山にマルチピッチでも行くか」と提案があり、「やったー、初めてのマルチだ」と1週間、ワクワクして夢を膨らませながら当日を迎えました。河合さんと小渕さんも一緒に城山に行きましたが、二人はシングルピッチで楽しんでいました。
20161113_城山_2

この日の南壁は大盛況で、どこもかしこもロープが垂れている感じ。天気もよくて暖かく、マルチピッチでは、上の方はかなり暑くなりそうでした。ただ、シングルピッチのパーティーが多く、マルチをやっているのは、数パーティーくらいだったと思います。まずは、アップもかねて簡単なルートを登り、懸垂下降のやり方や支点の作り方などを薄田さんから教えてもらいました。一度ではなかなか覚えきれず、頭の中で何度も反芻。
その後、いよいよ中央壁ダイレクトルートに取り付きました。核心は2ピッチ目ですが、薄田さんから「核心リードしたい?」とありがたい提案があったので、「はい、ぜひ」と意気込んで登り始めました。

(1p目、5.9)
薄田さんがリードし、さっと完登(やっぱりスラブうまい)。ところが、僕にとっては意外に難しい。最近、ガバが豊富な石灰岩の岩場ばかり行っていたためか(そうであることを祈りたい)、スラブ特有の細かいフットホールドにてこずり、5.9なのに、だいぶ腕の力を使ってしまった。上から「足で登るんだよ、足で」と檄が飛ぶ。登りきると、「この調子じゃ2ピッチ目のリードは難しいな」と薄田さん。少しだけ「ホッ」としている自分もいて、なんだかとても複雑な気持ちです。その後、5メートル程度の簡単な部分だけ私がリードしてピッチを切りました。初めての支点構築とセルフビレイに少し手間取ります。
20161113_城山_3

(2p目、5.10c?)
一部は、かぶっているように見え、迫ってくるような感じを受けました。地上で見れば大したことはないのかもしれませんが、地上数十メートルで壁を見ると、迫力が増すような気がします。出だしの辺りが難しそうで、薄田さんは、2ピン目あたりで一度ロープにぶら下がりましたが、その後は安定感のあるムーブで完登。私がビレイしている所からは途中から薄田さんの姿が見えず、声も少しくぐもって聞こえるようです。合図が聞こえなかったらどうしようと、どきどきしながら耳を澄ましました。「登っていいよ」と合図があり、恐々と登り始めました。薄田さんのムーブを熟視していたこともあり、また、セカンドなので緊張感もリードと違うものの、何とか落ちずに完登。「よく落ちなかったね」と言われ、少しだけ名誉挽回しました。
(3p目、5.10b)
「じゃあ、このピッチはリードしてみるか」と言われ、思わず「えっ」と声にしてしまいました。見るからに難しそうだし。でも、薄田さんは「いや、どう見ても、さっきより簡単でしょ」と言います。気合を入れて取り付きました。やっぱりフットホールドが細かい。足が滑ったらどうなるかな、と想像して冷や冷やしながら、少しずつ、つま先に体重を乗せると、大丈夫じゃなさそうで意外と大丈夫だったり。そんな時、ハイキングで山に来たのであろう子供たちが、「ヤッホー」とか「がんばれー」とかこちらに向かって叫んでいる声が聞こえてきましたが、こっちはそれに反応する余裕なんてゼロ、全力で壁に張り付いてます。でも「誰に向かって叫んでいるのかな、僕かな、それとも隣のバトルランナーを登っている人かな、あ、隣で登っている人のヘルメット、僕のと同じだ」とか全くどうでもいいことを考えていたら、気づくと登りきっていました。「あー、怖かった」と独りごちていると、鼻歌交じりで「このピッチ最高に気持ちいいじゃん」とか言いながら余裕で登ってくる薄田さん。「あー僕も早くこんな境地になりたい」と感じました。
(4p目、5.8)
薄田さんがリード。簡単なピッチで気持ちよく登れました。その後、懸垂下降を2回して下に到着。
下に戻ると、もうヘロヘロになっていて、力なく座り込む情けなさ。シングルピッチのルートを4本登るよりも、疲れました。これがマルチかと改めて実感。自分のトポを見ると、2ピッチ目は5.10dとなってます。トポによって、10cと10dが混在しているようで、「そうだよな、10dでもいいよな、あれは」と薄田さんと納得し合ってました。

聞けば、シングルピッチで楽しんでいた河合さんは、6本のルートを登って、いずれも一撃だとか。少し休んで元気になった(気がした)僕は、「河合さんにあやかって、僕も一撃狙いますよ」とか言いながら「ブラウンシュガー 5.11a」に意気揚々と取り付きましたが、数分後にはロープ上の人になっていました。薄田さんも隣の「ハートルート 5.11a」で、苦労していました。きっとよれているんだ(と思いたい)。
20161113_城山_4

最高に楽しく、そして、もっと登れるようになりたい、と強く決意したマルチピッチデビューになりました。

■まとめ
とにかく、マルチのシステムがまだ、よくわかっておらず、手際も悪く時間がかかりました。「ロープワークはスピードが大事。数秒、数分が積もり積もって、もたもたしているとすぐ日が暮れてしまう」という薄田さんの言葉を胸に刻みます。本チャンを目指すならなおさらだと感じました、今後は自宅で、何度もマルチのシステムの練習をして、すばやく登れるようにしたいと思います。薄田さん、ありがとうございました、今後ともよろしくお願いします!!それから河合さん、写真ありがとうございました。

穂高屏風岩東壁 雲稜ルート

2016年10月15日~16日
薄田、山口(記)

10月15日と16日で穂高の屏風岩雲稜ルートを登って来ました。

1日目
前夜に21:30都内で集合し沢渡に到着したのは12時半頃だった。沢渡の一番奥にある駐車場に泊って朝は4時半起床。思っていた以上に冷え込んでいたので、この日の夜のビバークが心配になった。うまくいけばこの日はT4テラスの上にある大テラス泊の予定。5:10分頃のバスに乗って上高地に向かった。朝早くから登山客を乗せたバスがバンバン通っていた。到着は5:40頃、朝食やトイレを済ませた後6:00に出発した。紅葉シーズンなので人が多いように感じる。

早歩きで横尾に向かったので8:00頃には到着した。水を汲んで少し休憩した後、そこから20分くらい歩くと分岐のある岩小屋跡にたどり着いた。
分岐からすぐの所に川が流れていて、そこを渡渉。これがかなり冷たい。案の定、数秒もすると水の冷たさで足が痛くなり、膝もガクガクして今にも転びそうになりながら渡りきった。川を渡る頃にはあまりの水の痛さに地面に倒れ込んだ。
やっと渡ったと思いきや、さらに川が中洲の反対岸にあってまた渡渉するハメになる。完全に渡る場所を失敗した。反省。
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そこから涸沢を30分程つめると屏風岩T4尾根取りつき。この時点で10:30くらいだったと思う。
この頃にはもう取付きは陰になっていて少し肌寒い。必要なさそうなものをここでデポしていく。
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ここからクライミング開始
T4尾根からも最初の2Pは普通にクライミングだった。
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1P 薄田 10:30
日陰になって岩が冷たく、ざらざらした岩で指が痛い。1ケ所中間くらいに嫌な部分があった。
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2P  山口
問題無かったと思う。ここのところ体調があまり良くないのでやたらと疲れる。夏に痩せすぎたせいだと思われる。
3P 薄田
ロープを出さないでも良さそうな登山道みたいなピッチだったが、念の為ロープを出して歩いた。これを上がればT4テラスかと思ったが、さらに続いていてがっかり。
4P 山口
ここもロープを出さなくてもよさそうな場所だったがロープを出した。このピッチの上こそT4取付きかと思いきやまだあった。うんざり。
5P 薄田 13:00
ここの上こそT4テラス。手前はロープを出した方が良さそうな場所だったのでロープを出した。このピッチが終わった段階で13:30くらい
今日はここに到着する時間によってビバークする場所を決めようと思っていた。ここから大テラスまでは2Pのみだし、時間も早かったので大テラスを目指す事にした。

横尾で1人3L水を汲んで来たが、思った以上に水を消費していなかったので、3LはT4テラスに残す事にした。他の必要無さそうな荷物もT4テラスに全て残してクライミング開始。

1P 薄田 14:00
このピッチは見栄えが良くて自分がやりたかったが、ジャンケンで負けて薄田さんに譲った。年の差20歳以上なのに大人気ない。所々に嫌な場所があって50m近くもあるしとても登り応えのあるピッチ。5.7?だと思ってあまく考えると痛い目にあうと思う。
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2P 山口 16:00
出だしが良く分からなくてかなり時間を使ってしまった。たぶん1時間くらい使ったと思う。最初のプロテクションがリングボルトですごい怖いし、どっち方向に進んで良いか分からなかった。正解はすこし直上して右にトラバース。なんとか抜けた。
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今日はここから左下に少し下った所が大テラスで、そこでビバークする。トラバースがなかなか怖かったので懸垂で下った。
大テラスは1張りツェルトを張れるスペースがあってかなり快適。思った以上に寒くなくて夜は着こみすぎて暑いくらいだった。薄田さんは寒かったようで夜何回も起きたらしい。逆に自分はダウンパンツを履いて暑すぎたのでツェルトの外で寝ていた。

2日目
5:00起床するつもりだったがアラームが鳴らずに寝坊、5時半に起きた。目の前には蝶ヶ岳や常念岳が赤く染まっていくのが見える。とても贅沢な場所だ。
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7:15 クライミング開始
3P 薄田
この日は最初がアブミを使うピッチ。使わないでも行けるらしいが、フリーで登ると11cらしいので素直にエイドで登った。 薄田さんはスイスイ登ってく。30分で登って次は自分の番。コツを覚えれば何てことは無い。実は今回が初めてのアブミ。フォローなのに30分もかかった。
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リングボルトのリングが取れたボルトが殆どだったが、そこにホームセンターにあるようなリングが付け足されていて登りやすくなっていた。部分的にペツルも使えるので、かなり快適だろうと思う。
4P 山口
フリーで10a 1ピン目と2ピン目にペツルが打ってあったので安心。ここも出だしが手強いが何とかクリア。
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5P 薄田
ここからは草っぽいスラブを左上してく。薄田さんはこのピッチを登って終わりにしたいみたいだったが、もう少し登りたいとわがままを聞いてもらった。
6P 山口 9:00
簡単なスラブ。問題なし。ここまで来るともう終わってもよいかなぁという雰囲気。この終了点から懸垂して降りることにした。朝日が気持ち良い。
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9:30 下降開始
ここから懸垂で10回程、途中にデポしていった物を回収しながら降りて11時半にはT4尾根取付きに到着した。
上高地のバスターミナルに着いたのは15時過ぎ。大テラスに泊まっておいて良かった。自分がかなり登るのが遅かったのでT4テラスに泊まっていたら今日は最終のバスに間に合わなかったかもしれない。
秋の清々しい空気の中、爽快なクライミングができて良い週末だった。またこのルートは登りに来たい。もっと強くなって全部フリーで登ってみたいと思う。

明星山P6南壁 フリースピリッツ

2016年9月25日
薄田(記)、河合

当初「マニュフェスト」を目指していましたが結果半分予想通りに壁が乾かず取り付き敗退。
薄田は新潟時代も含め3回目になりますがフェイバリットルートで有るので私はそれなりに楽しめました。
24日の朝、松原団地駅集合スタートで初日はだらだら予定でしたが薄田車のタイヤサイドに切り傷発見。晩飯の買い出しの前にカーショップにてタイヤ交換。ちょっと痛かった。
明星といえば「吉川鮮魚店」で有るが、残念ながら既に閉店していてあのガッツリ刺身とビールは今は過去の伝説(?)。
前段が長すぎるとお叱りを貰いそうなので本題に突入。
日曜は壁が乾いていると信じて3:30起床と気合いを入れたが「マニュフェスト」は「クイーンズウェイ」との分岐地点がガッツリ濡れており、間違いなく人工になるので早々に敗退を決める。薄田は途中敗退も含め今回で敗退3回目。
当日駐車場で薄田のジム知人と出会い聞くと前日「左岩稜」今日は「フリースピリッツ」とのことでしたので我々は迷惑ながら後追いの形で転進。
1P 5:40(薄田)Ⅲ級40m 草付き混じりのバンドですがノ-ピンなので落ちたらお仕舞い(ここは本ちゃん)。
明星フリースピリット_1

2P 8:00(河合)1P終了点から更に左上成るも河合君2P目のビレーポイントを通過し「恐怖の雨男ルート」のビレー点まで伸ばしバックする羽目に。薄田2回目から10年も経っているのですっかりルートを忘れていて恥ずかしい。
3p(薄田)5.7
明星フリースピリット_2

4P(河合)5.7 このピッチ位からお日様ぎらぎら状態で気温が上がり始めた。
5P(薄田)5.9 このピッチは快適そのもの。ホールドは細かいが現代の技術からすれば楽ちんです。先行パーティーは5・6Pをつなげていた。
明星フリースピリット_3

6P(河合)5.9 梅干し岩からの右下降は上がりすぎると頭を押さえられて苦しくなる。
7P(薄田)5.8 薄田が初めての時はA0が1回が入ったがここも現代の技術からすれば楽勝快適。このあたりから河合君のペースががた落ちとなる。(後で考えると完全に「熱中症」状態だった)
8P(河合)5.8
9P(薄田)5.8 このピッチも河合君遅れ気味。そのままのペースだと薄田もギブアップしそうな暑さで河合君とネゴ。それは中央バンドから左岩稜に逃げて敗退を決めるか、その後のリードを薄田のみとし先に進むかの厳しい選択。結果後者に決定。
10P(河合)中央バンド横断のみなので河合君に行って貰う。確かここで水分補給。もう少し早く水分補給をすべきだった。(反省)
11、12P(薄田)Ⅳ級から5.7 ランぺの右上からカンテ。ここも快適。薄田初めての時はラインが判然とせずかなり厳しいムーブとなったところでカシンの軟鉄ハーケンを打って越えたが勝手にグレード上げただけのことでした。
明星フリースピリット_4

13P(河合)有名なパノラマトラバース。このピッチは本ルートのハイライトで真下の小滝川まで遮るものがないナイスロケーション。初めての人には感動もの。
明星フリースピリット_5

14P(薄田)5.8 このピッチも薄田初めての時はA0が入ったが今回は快適に越えて実質終了。(暑かった)
ここで小休憩して水分補給。
後は2Pのスタカット(パーティによってはコンテも有り)で左岩稜に向かう。
写真の場所でロープを仕舞う。
明星フリースピリット_6

後は目印の松の木(?)目指して急なガレ場を下降。松の木からは下に向かって右へ右へとフィックスロープと赤布を頼りにトラバース気味に下降。
約40分で展望台前の駐車場に戻った。(15:20)

カナダBC州 スコーミッシュ

2016年8月11日~22日
鳴海と(記)、鳴海げ(外)

夏季休暇を利用して、家族でスコーミッシュへ出かけました。スコーミッシュは言わずと知れた花崗岩の岩場。
トラッドから、スポート、ボルダー、マルチまで、ジャンルや力量を問わずクライマーなら誰でもが楽しむことができます。
また、バンクーバー周辺には、多くのマイクロブルワリー(小規模醸造所)があり、リカーショップには日本では考えられない数のクラフトビールが並んでいます。
岩もビールも日替わりで楽しめます。これはもう天国ですね。スコーミッシュの街にも「HOWE SOUND」というブルワリーがあり食事も楽しむことができます。

DAWN TOWNからみるTHE CHIEF
DAWN TOWNからみるTHE CHIEF

■クライミング
初日に看板ルートの1つ「Angel’s Crest」を登り、その後は現地で合流した兼原ファミリーやバム中の菊池君、異国の地でビール造りに励む塚田君やその仲間たちと、毎日ボルダーを楽しんだ。
スコーミッシュのトポには「TOP100」リストがついており、短期間で楽しむのに非常に役立ちます。
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ANGEL’S CREST
THE CHIEF   North Wall 5.10b 13ピッチ
THE Chief のセカンドピークに続く顕著なリッジを登る人気のマルチピッチルート。
遅めの出勤により、取りつきから4パーティ待ちの渋滞。しかもNORTH WALLで日陰にも関わらず午後から非常に暑い。
早起きして取りつくのが正解。交代でリードしながら登ったが、5.10台のピッチは少しずつ登り応えがあり、
難しくはないが全体を通して飽きのこない良いルートだった。なにより、THE CHIEFのピークに立てるのでお勧めです。

わかりやすい
わかりやすい
2ピッチ目の“Angel Clack”
2ピッチ目の“Angel Clack”
たぶん9ピッチ目のスラブ
たぶん9ピッチ目のスラブ
山頂にはピーク同士をつなぐスラックライン(ハイラインというらしい)があります
山頂にはピーク同士をつなぐスラックライン(ハイラインというらしい)があります

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BOULDERING
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スコーミッシュのボルダーエリアは森の中にあり、夏でも快適にクライミングを楽しむことができます。
日が長く、20時くらいまでは余裕で登れますが、街のスーパーは9時閉店なので買い物が必要な日は注意です。
課題はV10未満のものが充実しており、初級から中級クラスのクライマーは飽きることなく、毎日楽しめるでしょう。
登った課題をいくつか紹介します。
◆TOP100
– Dyke Surfer (V0)  V0ながらムーブがありおもしろい。
– Detached Flake (V1)  正に「スコーミッシュレイバック」下から上まで顕著なクラックをレイバック。降りるほうが難しい。
– Taitanic (V3)  フックとデットで登る看板課題。最後はこれ以上ないカバをとって終了。
– Superfly (V4)  傾斜強めで、出だしの数手が核心。
– Easy in Easy Chair (V4)  スローパーをトラバースする人気課題。
– Timeless (V5)  カンテ状のホールドにデットしながら登ります。
– Space monkey (V5)  登れたら、派生のV8も登れてしまうかもしれません。
– Swank Strech (V5)  自分のムーブではさっぱりだったが、ビール職人塚田君のムーブを真似したら登れました。

◆お買い得系
– Cradle Robber (V8)  TOP100のSpece monkeyから派生する課題。甘めのグレードだが夫に競り勝ち、先に完登できたので満足。

◆苦戦
– Brack Mark (V4)  みんなで撃ちまくって、兼原さんだけが何とか登れた。次回も是非トライしたい課題。
– SuperDyke (V3)  TOP100の課題。薄いカチを持ちながらダイク沿いに右上していく。だれひとり完登できず。

Superfly (V4)
Superfly (V4)
Space Monkey (V5)
Space Monkey (V5)
Timeless (V5)
Timeless (V5)
ATD (V7)
ATD (V7)
Resurrection (V9)
Resurrection (V9)

■宿
短いツアーなのでホテルを利用しました。多くのクライマーが利用する「Squamish Adventure Inn」に滞在しました。
費用は、シャワートイレ共同の部屋は一人1泊$30です。水回りの付いたプライベートルームもありました。
自炊用のキッチンがあり、冷蔵庫のスペースも割り当てがあります。宿のまわりにはブラックベリーが群生しており、採りたてをヨーグルトにいれて食べることができます。

Squamish Adventure Inn
Squamish Adventure Inn
共同キッチン
共同キッチン

■買い物・食事
クライマーの多くは自炊がメインかと思います。街にはスーパーが2件あり物資には事欠きません。
一方、小さな街なので、外食できる場所は限られます。今回ツアーで利用したのは以下2件。

ZEPHER
朝6:30からオープンしているカフェ。ブリトーやベーグル等、朝からメニューが豊富にあり朝食におすすめです。
予算:$10程度/1人
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HOWE SOUND
冒頭でも紹介したスコーミッシュのブルワリー。美味しいクラフトビールとハンバーガーを楽しみたい日にお勧めです。
予算:$25程度/一人
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■まとめ
老いも若きも誰でも楽しめる、そんな場所でした!
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以上