ヨセミテ他 クライミングと観光

2000年8月19日~9月10日
中嶋学 (8/19-9/2)・中嶋愛(妻) (8/19-8/26)
森広信子・三好弘子 (8/28-9/10)
倉田薫 (8/19-9/10)

文章:倉田薫

○ はじめに

<ヨセミテへの思い>

約7年前、ヨセミテでのクライミングのスライドを見せてもらったことがあった。

真っ白い岩に一筋のクラックがどこまでも伸びている。

手がボロボロになるまで、思う存分登って、岩と自分だけ。

いつか行きたいと思った。

実は、約2年前、秀峰に興味を持ったきっかけも、ヨセミテに行ったことがある人がいるというキャッチフレーズがホームページにあったから。

今回の私の場合、今年の正月明けから徐々に準備をしてヨセミテ行きが実現したのは中嶋さんのお陰です。

なにかとお世話になってしまい申し訳ありませんでした。

あと本当に感謝しています。

帰ってきてからの私は今度はどうしようと考えている最中です。

もっと総合力つけて今度は挑戦しよう。

<生 活>

倉田は初めての海外クライミングなので取り合えず現地の生活に慣れる事が大切と考えて出掛けてみた。

でも、日本とほとんど変わらない生活が出来たので安心した。

もう一つの心配事、言葉。

英検3級程度の私でも観光地のせいか周りの外人が親切でBODY LANGUAGEを交えるとなんとか通じていた(?)ように思う。

あと、食事。

ハンバーガーが日本のより結構うまかった。

<クライミングと気候> クライミングは又今度行くことを考えて各岩場の取付きの下見や、ハーフドームのレギュラーを中心に、有名どころのフリールート・ボルダーを登ったり、触ったりしたいと日本では思っていた。

実際は気候に左右された。

//気候//

実際は8月いっぱいは雲一つ無く、空気はカラリと乾燥しているが、かなり暑くて昼間は登れる所が限られていた。

朝早くか、夕方から8時までが登り頃(注意:サマータイムなので時間が一時間ずれている)。

ちょうど秋に変わる頃は雨が降り続けて気温も一気に寒くなった。

天気が落ち着くと、今まで暑くて触れなかった南面も昼間でも登れそうだった。

この頃になるとBIG WALLを登りにクライマーがどっと増える。

サンタバーバラなどロスアンゼルス付近にはクライミングスポットが沢山ある。

これらは、かなり暑い地域なので、適当な時期は冬らしい。

9月8日にサンタバーバラで、ボルダ―をしたが、暑くて下着1枚で登った。

//クライミング//

クラッククライミングは、ヨセミテ前にやっとクレイジージャムなどがやっと登れるようになった程度の私でもかなり楽しめた。

日本のクラックは短いのにいろんな要素が詰まった感じのクラックが多いと思うが、ヨセミテはとにかく長くて同じサイズのクラックがずーっと続く感じだった。

グレード的には日本もヨセミテも同じぐらいに感じた。

ヨセミテには簡単で良質なルートが沢山あるので、クラックをヨセミテで学んで帰る人もいる。

<CAMP4での生活>

//クマ//

熊が夜になると平然と歩いているらしい。

レンジャーがしきりに注意を促していた。

中嶋夫妻が食事をしている時に横にある熊BOXをガサガサしている黒い物体がいると思ったら熊だったらしい。

その直後に私が酒に酔っ払ってヨロヨロと戻ってくると今すれ違ったかもよと興奮しながら話していた。

あと、ほかの車がクマられていた。

ドアがめくれ上がってべコベコ。

//キャンプ//

1週間以上の連泊ができるかかなり不安だったがKOSKの受け付けの人が一週間後には変わっているので、何時も私が申し込みをしていたが特別問題無かった。

ホントは一週間しか泊まれないんだけど。。

<各岩場へのアプローチ>

はっきり言って最初は心配だった。

けど、日本の感覚で行くとはまる。

たいてい道路からは、はっきりした登山道(踏み後)を辿って、岩場を目指せば間違い無く着く。

<遭難対策…倉田が思うこと>

①保険(98年8月NO614・岳人より)

日本山岳協会の山岳保険は死亡後遺障害までしか保険が利かないらしい。

セブンエーの小日向さん保険は、賠償や捜索費用以外は支払い可能だが、事前に確認を、と岳人に書かれていた。

又、日本勤労者山岳連盟の山岳保険は国内同様に支払われる。

雪・岩・沢を含む全ての山行で登山口から下山口までの山行中が対象らしい。

ちなみに、事前に計画書を基金管理委員会と全国連盟海外委員会に提出が必要らしい。

②救助

救助は現地でレンジャーと相談して行うことになるので臨機応変に対応するしかない。

③ 日本の在京への連絡

日本へははっきりした時点で報告をするのがいいと思う。

あやふやな情報で報告してしまうより、しっかりした情報で無いと何も出来ない日本側の人が動揺してしまう為。

臨機応変に考えた方がよいと思う。

○ 日 記

<ロス~トォルムメドウ>

8/19 SAT.

1日目: 快晴  成田(日本時間18:30発)→ロスアンゼルス(現地時間12:40着)→HERTZでレンタカー借りる→砂漠地帯をひたすら北へ。

景色が大きすぎて速度感覚が麻痺。。。

→暗くなるが小さい町ばかり、やっとLONE PINEでモーテルをいっぱい見つける(泊)

8/20 SUN.

2日目:快晴   LONE PINE→BISHOP・マウンテンショップはいろいろクライミング用品が充実している。

→MONO LAKE→YOSEMITE TUORUME MEDOW(泊)かなり寒い。

8/21 MON.

3日目:快晴 ハイキング(SODA SPRING~LEMBERT DOME) ボルダー→TUORUME MEDOW(泊)あまりにも寒い。

トォルミを甘く見ていた…。

<CAMP4>

8/22 TUE.

4日目:快晴 TUORUMEから逃げるように移動→CAMP4 KIOSKで申し込み→YOSEMITE VILLAGEの探検→CAMP4でボルダ―

8/23 WED.

5日目:快晴  中嶋夫妻:マリポサグローブ・ハイキング→GLACIER・POINT

倉田:昨日KIOSKで並んでいる時に、偶然84の山崎さんに会った。

同じ84の森上さん、CAMP4で知り合った東海山岳会の寺田君、島根の渡辺君、私の計5人でCHAPEL WALLでクライミング

8/24 THU.

6日目:快晴  中嶋夫妻:HALF・DOME・ハイキング

倉田:HOUSE KEEPINNG(寺田君・渡辺君・倉田)でボルダー他→REED’S PINACLEでクライミング

8/25 FRI.

7日目:晴れ時々曇り CAMP4でボルダー(森上さん・山崎さん・寺田君・渡辺君・福岡の竹下さん・中嶋夫妻・倉田)→CURRY VILLAGEのMOUTAIN SHOPでハーフドーム用に6mm×60mロープ買う→CAMP4で小柳さんにハーフドーム・レギュラーについてかなり詳しく教えて頂いた→CAMP4でボルダー→HOUSE.KEEPINNGでシャワー→ボルダーした人達他と酒宴

8/26 SAT.

8日目:曇りのち晴れ  中嶋:FREZNOに奥さんを車で送る→HALF DOMEの準備
倉田:HALF DOMEの準備

<HALF DOME>

8/27 SUN.

9日目:晴れ 中嶋・倉田:車でTRAIL AHEAD→一般登山道経由でアプローチ→
HALF DOME、REGULAR NORTH WEST FACE→11ピッチ目終了してビバーク

8/28 MON.

10日目:晴れのち雷・小雨のち曇り REGULAR NORTH WEST FACE→終了後、一般登山道経由で下山(中嶋さんはこの日の内に下山)(倉田は中嶋さんと離れた後、暗くなって道が判らなくなり、LITTLE YOSEMTEに泊まって翌朝下山した)

<CAMP4>

8/29 TUE.

11日目:雨のち曇り、夜は雨(この日から急に気温下がる) 倉田下山→中嶋さん他に心配を掛けてしまう…。

CAMP4・KIOSK新たにキャンプの申し込み→HOUSE KEEPINGで洗濯・シャワー→HALF DOMEの反省会→森広・三好の到着→三好さんがロストバゲージに遭いVISITER CENNTERとMOUNTAIN SHOPにいく→CURRY VILLAGEのBUFFEで食事

8/30 WED.

12日目:曇りのち晴れ CAMP4でいろんな人がわらわら集まってきてボルダー。

キングコブラとかを、菊地夫妻・杉野さん・中嶋さん・寺田君・塚崎君・堀場君・竹下さんがやっていた。

簡単な別の所で、鈴木さん・森広さん・三好さん・倉田でクラックのボルダーなど。

→CHURCH BOWL(鈴木さん・森広・三好・倉田)に移動してクライミング

8/31 THU.

13日目:曇り MOUNTAIN SHOPで三好さんが道具一式を買う。

(ロストバゲージで荷物出てこなかった。)

→MANUALE PILE BUTTLESS・NUT CLUKER登る

9/1 FRI.

14日目:雨のち夕方から曇り HOUSE KEEPINGで洗濯・シャワー→CURRYでPIZZA食べる→MOUNTAIN SHOPで買い物→AHANEE HOTELでお茶して読書→夕方になってやっと雨上がったので、皆でWASHINGTON COLUMN他を見に行く。

9/2 SAT.

15日目:雨のち晴れ午前

森広・三好・他1名:マリポサグローブを見にハイキング→別の車でFREZNO空港へ

倉田:中嶋さんをFREZNO空港に送る 午後 森広・三好・倉田他2名:FREZNOで買い物。

森広・三好がロストバゲージの手続きをしている最中に倉田他2名で、3つほどスポーツショップに行ったが、山道具の品揃えが良くない。

でも、食料品のお店はでっかくて、品数多くしかも安い。

かなり楽しめる。

9/3 SUN.

16日目:晴れ時々曇り CAMP4 WALLでクライミング→AWHANEEで日曜だけのLUNCH BUFFE。

かなり美味しい。

→EL CAPITANの各取付きへ

9/4 MON.

17日目:晴れ時々曇り POST OFFICE(はがき1枚6¢切手で、日本に届く。)

→最近、なぜか運が良くない三好さんと一緒に魔よけのペンダントを買いにANSEL ADAMSのお店に行く。

昔からヨセミテ周辺に住んでいたインディアン(ホピ族とかズニ族など)のお守り。

20ドル~ある。

→EL CAPITAN BASEでクライミング→夕方、GLACIER POINTへ。

ヨセミテバレーが一望できる。

9/5 TUE.

18日目:晴れ  森広・三好:HALF DOMEへハイキング

倉田:CAMP4・KIOSK新たにキャンプの申し込み→CATHEDRAL他、偵察

9/6 WED.

19日目:晴れ COOKIE CLIF(道路が不通だった頃は行くのが難しかった様だが、ちょうどこの頃開通したらしい)とREED’S PINACLE→WAWONAで給油→CHURCH BOWLでクライミング→HOUSE KEEPINNGでシャワー・洗濯

<ヨセミテ~サンタバーバラ~ロス>

9/7 THU.

20日目:晴れ テント撤収→YOSEMITEを去る→MERCED・思っていたより小さい町。

→海岸沿いを葡萄を摘みつつドライブ。

内陸の砂漠に負けず不毛地帯が続く。

海岸にはペリカンがいっぱい飛んでた。

途中テキサス料理食べたが肉がうまかった。

→海岸にぽつんとあるモーテル(泊)

9/8 FRI.

21日目:曇りのち晴れ →ORCUTでお昼→SANTA BARBARでボルダー。

JANDO MOUNTAINEERINGというSHOPで買い物した後、SOMETHING FISHEYでカリフォルニア寿司を食べる。

コックさんの格好をしているのに帽子に根性とか変な文句が書かれた鉢巻をしていた。

結構面白い。

→VENTURE近くのモーテル(泊)

9/9 SAT.

22日目:晴れ  →ロスのスポーツショップで買い物→HERTZに車返す→ロスアンゼルス(現地時間14:50発)→成田(日本時間9月10日・日曜日・17:30着)到着ゲートに倉田の両親が待っていてビックリ。

ここで三好さんと別れて、森広さんと倉田は車で帰宅。

お疲れ様でしたー。

 

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