明星山 P6南壁左岩稜

2002年4月29日
宮川、中嶋(記)


5ピッチ(9:00-13:00)

今回に関しては一番の核心は取り付くことでした。

まずは正面壁の前からいつものようにテンショントラヴァースで渡渉して対岸にわたり、そのあと左岩稜取り付きのあるルンゼまでへつって行こうと試みるがやはり流れが強くて敗退。

仕方がないので正面壁側から高巻きのように左上して登り始め、そのまま左岩稜に合流することにした。

途中の潅木でビレーポイントを作り、宮川さんに先行してもらい、ようやく正規の1ピッチ目の途中に出た。

1ピッチ目(5.8) 中嶋

過去に2回登っているせいもあり、トポをまったく見ていなかったため攻撃的なラインで登ってしまった。

2ピッチ目(5.9位)宮川

前傾壁をフリーのラインで登るために、ビレーポイントを少し先まで延ばしてもらったが、ランペに乗りあがるところが少し難しかった。そこを除けば4級程度。

3ピッチ目(5.12a)中嶋

ここを登るためにわざわざ宮川さんに付き合ってもらったようなもので、12aのオンサイトは厳しいと思いつつあわよくばという思いもあった。

実際にはすばらしい高度感と、埃っぽいホールドやガバにたまった砂利のおかげでテンションかけまくりで抜けるのがやっとだった。宮川さんありがとう。

セカンドザックの一番底にしまってあったアブミは出さずにすみました。

実際に難しいムーブは10手に満たないのでRPで落としやすいだろうとは思ったけど、こんなところでそういうチンケな行為をする気にはまったくならなかったのでもっと上手になってからまた来ることにする。

4ピッチ目(5.9)宮川

個人的には明星全体でも一番好きなピッチのひとつ。

丈夫そうなフレークがずっと続いて楽しめる。

5ピッチ目(3級)中嶋

たいして内容の無いピッチだが、一応の目標となっている松ノ木テラスめざしてぐいぐい登る。

この日は最終日のためここまでで終了として下降にはいる。

松ノ木テラスからは2回の懸垂下降で取り付きまで。

3ピッチ目の終了点から取り付きまでの下降はすばらしい空中懸垂になるのだけど、50mロープだとほんのちょっと足りなかった。

帰りの渡渉は上流側の岩越えの新ラインに挑戦して、見事にきわどい股下程度でわたることができた。このラインだと8級程度のボルダリングも楽しめる。

テントに戻る途中で対岸の林道から登ってきたラインを振り返ると、すごい傾斜で堅そうな岩稜が張り出していて、手足だけで登ったのだと思うと結構な満足感にひたることができました。

あんな高いところで厳しいムーブに没頭できるなんて思い出しても興奮もの。

次に来るときはこのルートだけでもいいです。

 

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