谷川岳 幽ノ沢 中央壁正面フェースルート


2006年2月19日
向畑(記)、清水(東京YCC)、長門

18日、23時に湯檜曽駅で清水君と待ち合わせ、指導センターでパッキングして19日、0時30分に出発。

スキーを履いていくが、向畑の20年もののシールはあまり役に立たず、特に斜め斜面でははがれてずれてエッジにかぶさり、何度も滑落しそうになった。

幽ノ沢出合3時頃着、スキーをデポして中央壁を目指す。

2年前に来た時は、気が付いたら左股に入っていて敗退したが、今日は月が出ているので間違うことはないだろう。

取り付きに着く頃ようやく明るくなってきた。

6時30分頃到着。

正面フェースの氷柱は出だしがやや薄そうだが、状態は割りと良さそうだ。

手前のクレバスでロープを結び、向畑リードで7時頃スタート。

1ピッチ目、雪壁をコンテでトーフ岩の基部まで、腐りかけのピトンとスクリューでビレー。

10㎝スクリューが3分の2ほどしか入らなかった。

2ピッチ目、トーフ岩の右側の薄い氷を登り、トーフ岩の上を左に斜上。

「ロープいっぱい」のコールがかかるが、さらに伸ばして左のリッジ状のビレーポイントへ。

ビレーしていると、中尾根に取り付いた佐野(友)、青山パーティが、ものすごいスピードで抜かしていく。

我々が湯檜曽を出た時には、まだ駅で飲んでいたはずなのに。

3ピッチ目、一旦左に戻り、傾斜はあるが安定した氷を登る。

ほぼ垂直の最上部を巻こうとして左に行ったが、氷が薄く岩をたたく。

再び右に戻り、最後のカーテン状を左から越える。

傾斜の落ちたところの安定した氷でビレー。

4ピッチ目、清水君にリードを代わってもらう。

2~3mで傾斜はさらに落ちて雪壁となる。

50mいっぱい伸ばし、ルンゼ状となったところでスクリューをセットしようとした瞬間、ものすごい量のスノーシャワーに直撃されたらしい。

下でもかなりびびったが、さすが重量級、何とか持ちこたえたようだ。

5、6ピッチ目、再び雪壁。

佐野、青山パーティは、すでに石楠花尾根下部を歩いている。

7ピッチ目、長門君にリードを交代。

草付きを直上後、リッジを右から回り込んで左上。

8、9ピッチ目、雪壁2ピッチで中央壁の頭へ。

14時頃終了。

抜けたところのすぐ先で、佐野、青山パーティのトレースと合流。

堅炭尾根からベータルンゼ経由で17時頃幽ノ沢出合へ。

スキーを回収し、19時30分位に土合着。

焼肉屋でビールを飲んでしまったため、帰宅は長門君が翌3時30分、向畑が4時30分。

さらに、1人宇都宮に向かった清水君が自宅にたどり着いたのは、翌朝5時だったそうだ。

 

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