ビッグウォール講習@阿寺の岩場

2019年12月1日(日)
講師:河合
参加者:赤井、薄田、野澤、山崎、中和、若杉、小池(記)

講師は、昨年ノーズ完登を果たした河合さんにビックウォール登攀の技術を伝授していただいた。
岩場に8時30分頃集合。まだ他グループは誰も来ていなかった。中央部分にフィックスを複数張り、暗くなるまで練習。17時すぎに現地でヘッデン解散となった。

講習内容
1、ユマーリング
・ビッグウォール登攀に向いたあぶみ
・中間支点の通過等
2、セルフロアーダウン
・捨て縄を使用した支点の通過
3、フォローのトラバースユマール(リエイディング)
・支点回収しながらのトラバース
4、振り子トラバース実演
5、荷上げ
・ボディホーリング
・スペースホーリング

技術各種を河合さんの軽やかな体捌きで見せて頂き、なるほどな、と腑に落ちる。
実際にやってみる。しかし、見るのとやるのでは大違いである。
使用するロープも手順も多いので、考えつつ、順番にじっくり確認しながら、重い体をのっそりと動かしてみて、どうにか納得するまでがやっとだった。

これでは、練習をうんと繰り返さなくては、到底身につかないだろう。大きな壁のなかで何日もぶら下がりながら数多くの複雑な手順を繰り返しこなさなくてはならないなら 安全確保はとくに入念に。数mおきにつくるバックアップノット、トラバース時、ユマール脱落防止に上部や下部の穴とロープにクリップするカラビナ、そんなひとつひとつが重要で、体に動作を染み込ませておく必要があると感じた。

ビッグウォール経験者からアメリカンエイドの技術を岩場で教えて頂ける貴重な機会に恵まれ、河合さんの解説はそのうえたいへん的確で分かりやすかった さらに、貴重な資料一式(装備リストや技術メモ、備忘録まで!)共有していただいた。勉強になりました。
ただならぬ貫禄のホールバッグを、電車で人目を浴びながらかついで来ていただき、何度も荷上げ実演解説していただきました。本当にお疲れ様でした。ありがとうございます。

阿寺の岩場
10月の台風19号の影響で、岩場下部の広場半分近くが崩落しており水も出ていた。ここは地元の大野文雄さんが開拓、管理している岩場で、台風後の整備も大変だったことと思う。講習の件は事前に河合さんが大野さんに連絡してくれていた。岩を登るのに支障はないものの、当日はさほどには混まないだろうと考えていたが、大所帯の団体が次々に来て、予想外の大混雑に。崩落によりビレイポイントも狭くなっていた事もあり、いちはやくFIXを張って練習していた我々も、もっと気を利かせて譲り合うべきだったと反省しました。すみません。

ユマーリング時の中間支点通過
初ユマールの人も
セルフロアーダウン(捨て縄からロープを引き出したところ)
セルフロアーダウン(次の支点の真下に来たところ)
リエイディング(真横で練習できる良い場所なかったので斜上)
荷上げ
ボディホーリング(スリングを咥えると楽)
ホールバッグ(向畑会長からの借り物で、ノーズでも活躍し過ぎてボロボロ…)