河合(記)、川上
誰も記録書いてくれないので、また書きます。
誰か書いてよ~、山行ってる人・・・
このご時世、風邪引くと大変に面倒。PCR検査に始まり、陰性となっても自宅待機が続く。おかげで瑞牆ベストシーズンの10月をほぼ棒に振ってしまった。
やっとこ3週間ぶりにクライミングに出られたのが10/31。もう終盤戦だけど、川上さんを道連れにして駆け込み瑞牆。
10/31
さて、そろそろ互いに今年の瑞牆の心残りに区切りをつけないといけない。川上さんは蒼天攀路3p目5.12b、河合はアレアレア6p目5.12bと7p目5.11dに未練があったので、この週末は未練を断ち切ることにした。
まずは、川上さんにとってRP目前の蒼天攀路3p目だ。朝イチで90分アプローチをこなしていつもの取付へ。川上さんがヌン掛けしている間にワンパーティやってきた。ご好意で2便連続で出させてもらえて、川上さんは無事RP!
さっさと退散して、次目指すは白クマのコル。久々にベルジュエール6p目の5.10a大フレークを登って軽くアプローチ兼アップして、狙うは7p目の5.11dピッチ。
が、しかし、出だしの地ジャンランジが止まらない。この時期なのに日当たり良好、真昼間で少々ヌメったけど、それを抜きにしても、出した右手が振られに耐えられない。撃ちまくるも敢えなく敗退。川上さんも少し触るも、手応えなしとのこと。飛ばない手順もあれこれ考えたけど、無理。
過去触ったイレブンの中で圧倒的に再難。5.11fか5.11g?ホールド欠けた?出だし以外マイルドなのでボルダーグレードの方がわかりやすく、初段位か。アレアレアを完登する上で、最大の核心であることを認識。非常に悔しい。修行して出直しだ。
さて、気を取り直して、次は6p目5.12b。前回ヌメりでクライミングにならなかったけど、今回はパリパリだ。怖いのでトップロープだけど、1便目でプロテクションもムーブも解決。しかし、出だしのプロテクションはやはり怖い。ハーケン+青エイリアン、ブラインドセットで効いてるか怪しい紫リンクカムを離陸前にセットしてからの、根性レイバック中に黒エイリアン×2。黒エイリアンのセットはフルパワー核心まっただ中なので、2つセットするのが非常に辛いけど、1個では怖い。バナナクラックの核心セットより辛いぞ。PDっしょ。レストポイントまで離陸から6手、プロテクションセットなければ気楽なんだけどなぁ。その後は11a位の、出だしに比べれば簡単なプロテクションちょっと怖いレイバック系フィンガーで快適。このルート、シビアなフィンガージャムは出だし核心の1手だけ。
結局この日は3便出して、後少しトップロープで黒エイリアンのセット慣れたらリードで狙うかなという感じまで来たけど、7p目のランジを解決できないのにRPしても仕方ないので、今年のアレアレアは終了。ランジの修行して出直してきます。
11/1
当初は2日目もアレアレアか蒼天攀路の予定だったけど、川上さんも河合も懸案に一区切りついたので、どうするよ~と相談。「やっぱマルチで〆じゃね」という謎の境地に(主に河合が)至ったせいで、太陽の登5.12cに決定。
1p目5.12a:河合リード
寒い。核心はスラブだ。あっさりと手順間違えフォール。いや、手順分かっていても無理。うっかり左の木に触ってしまった。他はムーブ解決。最後までに気の抜けない、見た目いまいちだけど内容の濃いピッチ。川上さんも大体解決して上がってきた。ビレイ点は風が強くてかなり寒い。
2p目5.12a:川上リード
いよいよ風が強くなってきて辛い。出だしはジェットストリームみたいな横トラバースからのマントル。川上さんたまらずテンション、でもその後はさくさくと抜けていった。
フォローしたら、1箇所目の核心っぽいところでライン取りミスって落ちてしまい、最後の核心にはしっかりとやられてしまった。でも、快適に右に左に弱点を突く、素晴らしいピッチだ。これは気持ちいい!ノーテンで行きたかったけど。
3p目5.12c:河合リード
風がアホみたいに強くて発狂しそうだ。が、川上さんに無理行って行かせてもらうことに。出だしの左トラバースは明らかな核心、全然ホールドに手が届かない。ムーブもわからずテンション。思い切って飛んでみたら一発で止まった。ボルダー2級位か。アレアレアの地ジャンより、飛び先ガバなのでずっとマイルド。ただ、この先長そうで、ビレイヤー殺しの寒さだったので、今日はここで御終い。クライムダウンして2p目終了点まで戻って、懸垂下降。
その後は、2人で1p目5.12aをトライ。河合は2便目で木を触らないムーブを見つけ、3便目でRP。5.12aど真ん中か。川上さんは鬼のように連続トライするも詰め切れず宿題に。
11/8
先週太陽の登が楽しかったので、今週もリベンジ。先週よりかなり暖かい。
1p目5.12a:川上リード
今度は順番チェンジで川上さんから。調子が出ないみたいで、スラブに足が乗れていないのが遠めに分かる。やはりテンション。河合は自動化済でノーテンだったけど、朝イチスラブはしんどく、川上さんの気持ちがわかった。
2p目5.12a:河合リード
このピッチはリードが最高に気持ちいい!もう、天国!!適度にレストポイントがあり、まさにエンジョイクライミング!前回寒くてダッシュで登ったためかムーブは怪しかったけど、核心の手順は覚えていたので、何とか押し切りRP。瑞牆の今まで触った5.12aの中で一番易しく感じたけど、これより易しい5.12aはいくらでもあるので、やっぱり5.12aかな。川上さんは何回かテンションかかり、やはりまだ本調子ではなさそう。
3p目5.12c:川上リード
核心ピッチは川上さんに任せた。前2ピッチ調子悪そうだったのでちょっと心配だったけど、調子出てきたようで、出だしの核心あっさり解決、テンションかけながらも、さくさく上に抜けていった。河合はフォローだったけど、ここまでノーテンだったし、本気スイッチオン。出だしのランジを気合で決め、クラックセクションも辛うじて越えて、レストポイントが見えた。これはノーテン行けるかと色気が出て、目の前に見えたボロいフレーク、剥がれそうな気配あったけど、下に人いないし、思わずガストンで体重かけてしまった・・・剥がれた・・・50cm×40cm×10cmの巨大フレークを剥がしてしまい、私も剥がれてフォール。岩は1p目終了点下部に着弾、取付にメテオが降り注いでしまった。大反省。川上さんはこの岩は触っていないらしく、どうやら登攀ラインから左に逃げ過ぎてボロいゾーンに入ってしまったようだ。ここはマルチなんだと、今さら再認識。
せっかくなので周辺のボロい岩を、下に人いないので落としまくって掃除、気を取り直してフォロー継続。残りもかなり危なかったけどノーテンで行けた。あ~、悔しい。ずっと小悪いムーブが続く系で、体感5.12b。
4p目5.10a:河合リード
ボロいスラブ。迂闊に脆いフットホールドに乗ると容赦なく取れる。グレード以上に慎重さが求められるピッチ。脆いホールドを片っ端から掃除した後、意地で草付には触らずオンサイト。
5p目5.12a:河合リード→川上リード→河合リード
密かにオンサイトを狙っていたけれど、出だしでムーブをミスって敢無く撃沈。ダメダメだ。適当にムーブ作って抜けた。スラフェースからのカンテ登りで、変化あって楽しいピッチ。
ここで川上さんが覚醒!出だしのムーブを粘りに粘って押し切り、フラッシュ!河合も2便目で登れたけど、作業感は否めず、あっけなく落ちた1便目に後悔が残る。なぜ川上さんのように粘れなかったのか。もっと1便を大事にしないと。このピッチは2p目の5.12aよりもさらに易しく感じて、体感5.11d。
6p目5.7は省略、一度下で落ち着きたいし、川上さんが因縁の1p目5.12aと勝負付けたいこともあったので下降。
その後、川上さんは1p目5.12aと更に2便戯れ、最後は「(裏切られる)右足を信じなくてもよいムーブを発見」してRPしていた。曰く「登れなかったらトラウマになるところでした」。
河合は前から気なっていたJoker5.12cの下部、美しいクラックのショートサーキット5.11bにトライ。シンハンドとオフフィンガーに苦しめられるも、短いので押し切ってオンサイト。すぐさまフォローで回収したら全く違うムーブになった。
太陽の登は、核心5.12cでワンテン入ってしまってワンプッシュ・ノーフォールフリーは達成できなかったけど、十分勝負できたのは収穫。オールボルトで気楽だし、グレードも瑞牆にしてはマイルド。すっきりした岩の、素晴らしいルートでした。
そんなこんなで、その後川上さんと予定が合わないこともあり、今シーズンの瑞牆を終了。今年も楽しませてもらいました。でも、突発的に暖かくなったら、まだ行くかも。
来年は、アレアレアのワンプッシュを目標に頑張ろう。待ってろよ、7p目・・・