西上州 荒船山 犬殺しの滝

2016年2月4日
薄田(記)、加茂谷

今日は、薄田です。
土曜日は犬殺し&子犬を登ってきました。
アプローチの林道を間違えて余計なトレーニングをしましたが何とか1番乗りで到着。

林道分岐地点(右)

程なく5人パーティーが到着。
聞けばAWD軽トラで林道分岐直前までアプローチしたとのこと。
我々は2人の事もあって5人組に成犬を譲り、子犬で2本アップしました。
子犬は一部薄いところも有りましたが総じて軟質氷で良いアップになりました(ロープ25m)。
子犬

5人組が帰ったあと薄田リードで登りましたが、最初の10m弱がコールドシャワー状態でつらら状を登る悪質コンディションなるも、その後は比較的安定して(細いけど)登れ、最後の垂直部(5m)もそつなくこなすと加茂谷さんから「ナイスクライミング」とのお褒めのお言葉。若干照れながら終了となりました。
成犬

25m、1p目(右手ブッシュにビレー点)で同下降しました。

西上州 相沢大氷柱

2017年1月22日(日)
薄田(記)、河合

前週の「刃渡り沢」のアイスクライミングに続いて今週は相沢アイスエリアに入ることにしました。
前週は向畑代表が入っており、「犬殺し」が細いながら登れたとの情報を貰っていたので私も数年ぶり2回目ながら新進気鋭、河合君と計画しました。
21日の夜、「二子」のクライミングを済ませた河合君と高坂SAで待ち合わせしていつものところにテントを張る。

1月22日
天場を6:00前に出発し最終部落先の登山者用駐車場を目指すが橋を渡ったところでレガシー早めのギブアップ。手前に有った路肩駐車スペースに駐めて歩くことにした。PS迄5分くらい。
上信越の山々は大雪だがここは西上州。登山道には前日に降った雪がチラッと有る程度。大岩の「中の宮」から東側の谷、尾根を1つ越える。そんな時後方からクライマー集団(6名ほど)に煽られる。
そこまでチンタラ歩いていたがここで頑張らないと折角の夜行お泊まりの意味が無くなる。河合君猛然とスピードアップ。
何とか1番乗りで相沢大氷柱に到着。ここまで1.5時間ほど。
早速準備して薄田リードでスタート。薄田も50mスケールのぶったったアイスリードは初めてで途中に有るテラスっぽいところで休憩を入れながら1時間掛けてリード終了。
気温が高めだったのと前日に登られているのでグレード0.5グレードほど下がっていても兎に角長い。オジサンクライマーは疲れました。
続いて河合君フォローしましたが何と写真撮りながら30分。流石。
残置支点から懸垂で下降。
リード交代で2本目突入を考えたが新グループトップ1/2ピッチほど登ったところ。事もあろうにトップロープを掛けるとのこと。仕方ないのでお隣のエリア(エイプリルフール)に移動。
その左の氷(全3ピッチ)を河合君リードで1P目のみ。ここもロープスケールで30mで全体の傾斜は大滝よりは落ちるが最後の90度はつらら集合体状で登りづらくフォロー薄田はフットフォールドが崩れプチテンション。
河合君はフリーも上手いがアイスも安定していて30分で抜けていた。
3本目その右(写真)薄田リードで40m。やはり最後の5mが90度で抜け口にねじ込んだスクリューのクリップに手間取る。何とかクリップをクリアして右手奥の立木でビレー。
同懸垂下降して本日のお仕事はお仕舞い。
「荒船の湯」汗を流して帰途につきました。

相沢大氷柱全景
その3取り付き付近からその2上部
その3全景
その2、3中間部を「M」グレード6上で登るクライマー
登山道から大氷柱
大氷柱フォロー途中から取り付き方向
大氷柱下降中の薄田
その2下部よりその3を登るクライマー

甲斐駒ヶ岳 尾白川下流域 刃渡り沢

2017年1月15日
薄田、河合(記)

この週末の行先は最後まで悩みました。今冬一番の寒気が来て、がっつり冬型。戸台舞姫の滝に行く予定でしたが、戸台に着いてみたら猛吹雪で敗退。八ヶ岳や湯川方面など転戦を画策して迷走しましたが、結局サブプランの甲斐駒刃渡り沢に行くことにしました。
14日の14時には尾白川林道の車止めに着いてしまい、やることないので早々に鍋宴会。降りてきたパーティに聞いていたところ、ガンマルンゼとガンガノ沢上部は登れたとか。これなら奥の刃渡り沢は凍っていそう。

1月15日
夜間に暴風が吹き荒れ、これは敗退かと覚悟したけれど、明けたら風はおさまっていていい天気。2連続の城山で暖かさに慣れてしまった体はテントから中々出たがらず、結局6時45分スタート。錦滝は氷結しておらず、ガンマルンゼに1パーティ。
林道は深いところで膝下位の雪で、先行トレース(古い)があり。遠目に目的の刃渡り沢も見え、どうやら登れそう。

刃渡り沢全景。下の赤丸が双翼の滝

林道終点でアイゼンを着け、急傾斜の尾根を慎重に降りて尾白川の渡渉点を探すと、雪で一か所繋がっていて、地獄の渡渉をしなくて済みました。
尾白川

その後はひたすら膝上~腰下のラッセル。すぐトレースは消失し、巨岩帯を右に左に迷いながら、じわじわ高度を上げました。
巨岩帯のラッセル

やっと着いたF1 10mは雪で埋もれかけており、ロープなしで通過。
F1(時期によってはF1じゃない?)

F2 30mは傾斜60~70°位で表面に15cm位雪が乗ってました。
F2

雪を払いつつ、ロープなしで通過。上部左岸側灌木に残置スリングを発見。帰りは50m懸垂一発でぎりぎりF1、F2まとめて降りられました。
その後少し進むと、やっと双翼(片翼)の滝20mが出現です。この時点で車から4時間かかってしまいました。
双翼の滝を横から

横から見ると厚みがあって大丈夫そうだったので、河合リードで登ってみました。
リード中の河合。右足が高い。

下部6m位は結構立っていて、ツララ状でスクリューきめるのに難儀しましたが、何とかじわじわと登りました。Ⅴ-かⅤ級位?
F4

次のF4は40m位で、中央に1本ラインが引けそうでしたが、この時点で13:00。帰りも時間かかりそうなので、早めに上がることにしました。でも、帰りはラッセルなかったので、思ったより随分早く車まで戻れました。これならF4登っておけばよかったかな~。
薄田さんF1、F2下降中

今回はラッセルが長くまともな滝は1本しか登れませんでしたが、全国的に大荒れのコンディションでもちゃんと滝に登れたのでよかったです。しかも-10℃ほぼ無風と、今冬一番の快適な条件でした。

6:45林道車終点→8:35/8:50林道終点→10:45/11:15双翼の滝基部→13:10再び双翼の滝基部→14:00/14:05林道終点→15:15林道車終点

城山南壁 エキスカーション、他

2017年1月4日
河合(記)、他1名

超久々にフリーのマルチ行ったのに、記録つけてなかったの思い出しました(明星フリスピがフリーのマルチと言われればその通りなのだけど、あれは「本チャン」)。前回は確か薄田さんと3月に行ったエキスカーション以来だから、9ヶ月ぶり。
今回は、スイスから一時帰国中の大学先輩Tさんがパートナー。正月休みを1日延長して、平日にゆっくりまったり登る計画。ルートはTさんの希望で再びエキスカーション。河合は南壁上側のチューブロックにも用があるので、トップアウトする欲張り計画。

8:40
1p目(5.8)リード:河合
ライン取りが直線的になるので、今回も1pはホームボーイを選択。Tさんもするする登ってきました。

2p目(5.10b)リード:Tさん→河合
1p目終了点から右側の段々っぽいところを登ります。「核心の2p、3pはリード任せますんで、存分に楽しんで下さい」とか言ってフォローでまったり登るつもりだったのですが、2ピン目が結構遠いので、Tさん指示でリードチェンジ。このピッチ、5.10bにしてはシビレます。うっかり左隣のライン入ると5.11aだし。

3p目(5.10c)リード:Tさん→河合
のっぺり細かめフェースでワンポイント悪い3p目。どこが核心かなんて当然すっかり忘れてました。「今度こそ頼みますよ」ということで、再度Tさんリード。

Tさんとハヤブサ

粘りのクライミングでジリジリと核心3ピン手前まで来ましたが、力尽きて6m位のロングフォール。マルチはやっぱりボルト間隔が遠目な感じがします。以降は河合のリード。

3ピッチ目を見下ろす
Tさん格闘中

4p目(5.10a)リード:河合
易しいフェースの後、小ハング越えです。トポ通りピッチを切るとこのピッチがダントツに長いです。上部は若干ザラザラ感あり、スリップ注意。とても快適です。でもホールドにマーキングしたらちゃんと消しておいてほしい。

5p目(5.8?5.9?)リード:河合
最終ピッチ。1ピン目が5m位上にあるので落ちると悲惨。今回は終了点を通り過ぎ、木の明瞭なトンネルを抜けて二間バンドまでロープを伸ばしました。ここは落石厳禁。登りは慎重に浮石避けていけば大丈夫ですが、懸垂下降したらロープ引く時ほぼ間違いなく落石起きると思うので、トップアウトの場合同ルート下降はお勧めできません。

結局全ピッチリードでした。荷物背負ったまま何とか落ちずにすみましたが、チューブロックのアップにしてはちょっと疲れました。終了12:20。前回の倍の時間かかりましたが、後続パーティもいなかったので存分に楽しめました。Tさんにはエキスカーションの名のとおり、楽しい小旅行になったのなら嬉しいなぁ。

さて、二間バンドに付くと、上から見慣れた人が下りてきます。「あれ~福原さんじゃないすか。何やってんすか。」フリーの岩場で誘い合わせてないのに秀峰の人と会うのはそんなに珍しくないのですが、まさか平日こんなピンポイントな場所で会うとは・・・なんでも、我らが会長向畑さんが「ケレンジ5.13a」とかいうかっこいいルートやってるとか。福原さんは「ジゴロ5.11b/c」と格闘中だとか。そりゃこの人たちは上の岩場の住人だよな~。

会長と「ケレンジ」、「カサブタ」

私も負けじと、目星つけてきた本日のメインディッシュ「生と死の分岐点5.12b」初おさわりです。

「生と死の分岐点」

(以下、ムーブを若干記載しているので、オンサイト狙う人は見ないことをお勧めします)
やはり人気ルートのようで、平日にも関わらずヌンチャクがかかっていたのでお借りしてトライ。ホールド明瞭、切り返し多用。序盤、終盤2つの核心。ボルト間隔近くてジムっぽい。1便目でムーブをバラせた(気がした)ので、継続決定。Tさんのトップロープ用にオンリーイエスタデイ5.10dの力任せオンサイトを挟んで(1ピン目高かった)、魂こめてもう1便出してみました。下部核心の左手ガストンは止まりませんでした。でも、このルート、面白い!ということで、また3日後!?