後立山 不帰3峰B尾根 (敗退)

2019年3月2日~3日
中和(記)、谷水

近頃敗退山行が多いですけど、もっと雪と戯れたい今日このごろ。そんな訳で同じく塩見の敗退で不完全燃焼であろう?谷水さんを誘って不帰3峰東面に行ってきました。

————–

概要:
後立山 不帰3峰B尾根 (敗退)
2019/03/2~2019/03/3 (夜行1泊2日)

コースタイム:
3/2(土) 八方池山荘(08:20) – 唐松岳(11:10) – 宿泊地(11:40) – イグルー建設 – B尾根基部(15:00) – 宿泊地(17:01)
3/3(日) 宿泊地(04:40) – B尾根基部(05:15) – 宿泊地(14:20) – 八方池山荘(16:50) – 駐車場(18:30)

行動記録:

3/2(土) 快晴

八方尾根スキー場からゴンドラとリフトを乗り継いで、労せずして標高1800mに到着。八方池山荘の周辺は登山者で溢れかえっており、八方尾根は蟻の行列のような様相。蟻の一員となってダラダラと歩き、唐松岳を越える。不帰3峰手前の吹き溜まりにてイグルー建設。
明日のために、dルンゼを下降してB尾根取り付きまでトレース作り。時間があったのでB尾根の2ピッチ目にフィックスロープを張ってマイホームに戻る。(1ピッチ目は簡単に巻ける)

ワンルーム住宅 (家賃0円)

3/3(日) 晴れのち曇り

5時前にイグルーを這い出て、トレースを使ってB尾根基部にたどり着く。

1P (60m) 中和
正面の岩壁は難しそうなので、右側バンドからリッジに上がる。バンドは雪壁になっておりスコップで切り崩す。リッジに上がる所が、やや悪いのでワードホッグを固め打ちし、草付アックスで乗り越せば、後は簡単な草付と雪稜。2ピッチ目手前のコルでハイマツをスコップで掘り出してビレイ。

1P目のキノコ雪状雪庇

2P (30m) 谷水さん
雪壁を登ってリッジに上がる。木や藪が豊富なので掴んで登れるが、昨日谷水さんが張ったフィックがあるのでユマールで時間短縮。

3P (60m) 中和
岩峰へと抜ける雪壁とナイフリッジ。下から見ると簡単に見えたので、30分で抜けられると思ったが、一時間半後もスコップを振り回していた。雪壁とキノコ雪の切り崩しに終始するので、ピッチの大半でスコップが手放せない。最後は氷化したルンゼを一段上がった所でに太いカンバがあり、ここで切った。

4P (30m)谷水さん
残りのルンゼを登り、ナイフリッジを越える。巨大キノコ雪が張り出しているため、一見すると普通に歩けそうな雪稜だが、振り返ると完全なナイフリッジ。岩峰基部にスノーバー2本埋めてピッチを切る。

5P (25m)中和
急な草付ルンゼ。トラバースして取り付くが、ルンゼ取り付きまでは雪の下の藪の空洞に何度も落ち、ヤブに悪態をつく。ルンゼは全体的にスカスカの雪でアックスもアイゼンも決まらない。スコップを振り回せるような傾斜ではないので、アックスで除雪しては、草付に刺して登るという作業を繰り返す。草付アックスでの除雪作業で腕もパンプしてきたので、途中からはアックステンション多用。リッジに出たとこでスノーバーとアックスを横埋めしてビレイ。

この時点で12時近い上に、キノコ雪と雪壁はさらに続いている。時間切れは明白なので敗退決定。土嚢袋でcルンゼに懸垂し、嫌がらせのようなラッセルでルンゼを詰めて国境稜線に這い上がった。後はイグルーの荷物を回収して、八方尾根を下山。最終リフトには余裕で間に合わないので、最後まで歩いて下山となった。

6P目以降も除雪大会の会場

————-

不帰3峰の各尾根は短いので、3月頭なら半日強で抜けられると思ってましたけど、とんだ甘ちゃんでした。スコップによる切り崩しが続き、時間がドンドン吸い取られて終了のお時間となりました。残雪期なら雪を切り崩さずにアックスを刺して「えいやぁ」で登ってもいいですけど、この時期だと雪の支持力が弱いので、土木作業しないと体が上げられないです。
プロテクションは、灌木が主体ですけど、小さめのカム、ワードホッグ、スノーバーは多用。ハーケンは1P目のビレイ点を作るのに1枚だけ使いました。
またも敗退山行になってしまいましたけど、充実しました。谷水さんありがとうございました。

 

南ア 荒川出合1ルンゼ、3ルンゼ

2019年2月16日~17日
薄田(記)、川上

「悪い 」これしか言葉が出てこない。
この土日で錫杖の1ルンゼを計画したが直前で降雪予報。雪崩が怖いので荒川出合に転進する。
パートナーは悪いところ大好き人間の川上君。
16日、開運トンネルから10kmの林道はアプローチシューズでも足に豆が出来そうなくらい長い。2時間弱。
テントを張って初日はアイスクライミング。発電所から眺める2ルンゼはかなり上部に立派な滝が見えるが全体にショボそうなので3ルンゼに向かう。
途中、先行者のテントが張って有った。被らなければよいがと思ったが被って仕舞った。
3ルンゼに入って傾斜が増すと共に氷で滑るのでアイゼン装着。
途中から「夢ブラ」の1P目を登るトップの姿が目に入ってきた。準備して薄田がスタート直前に先行のフォローが1P目終了。かなり遅い。1P目は4級程度なるも先行トップが核心ピッチに入り落氷が頻発するのでラインを思い切り右手に取ったり上の落氷を気にしながらなので時間がかかった。
川上君を迎え入れV字スレッドを2カ所作る。その上はあまりに危険なので中止して下降に入る。その途中川上君はもの足り無いのか下降後リードしたいとのこと。「ショーガネーナー」と薄田が付き合う。
17日(1ルンゼ)
4時起きの6時出発で今回のメインである1ルンゼに向かう。
新道トンネル入り口を左に反れ旧道に入ると入り口が塞がれたトンネルとなりそこから尾根に巻上がるが凍っておりヤバいのでアイゼン装着。古いトラロープに導かれトンネル出口に降り立つ。
その後薮の旧道を歩いて10分ほどで出合。出合からはガレガレの20分ほどで氷の滑滝が現れる。
1P目、川上リードでスタート(8:00)
トポだとⅣ+と有るが「とんがりコーン」状の氷が切れてからが怖い。所々岩に超薄いベルグラが貼り付いているだけで支点が取れない
草付きも海苔が巻かれたおにぎり状態。
川上君バランシーな体勢で登っていく。(1時間くらい掛かった)最後のスクリューから半入れのイボイボまで距離があるので落ちたら本当にヤバイ。2P目、薄田
雪田で15分。
3P目、川上
1P目よりましだが相変わらずランニングが取れず超ランナウト。
全体が壁という傾斜ではない。岩に薄い草付きとベルグラが貼り付いているだけでアックスのピックが跳ね返される。ピックを何とか引っ掛けて登るという苦しい状態が続く。川上君右手のコーナークラックにカム3発でセルフビレー。
4P目、薄田
先ほどより少しましだが右手の岩と左手の雪面(すぐ岩)をずり上がっていく。そんなのが15mほど続くと雪面となり左手を壁に押さえつけられる。その奥に奥壁らしきものが見える。少しそれたか?(実は外していない。)
5P目、川上君
ランペ状を右にトラバース、本流状のに到達。見上げればⅤ級の氷が見えた。
ここで13:00くらい、とうてい全ピッチは無理だと判断。そこから右手の尾根に逃げるとする。6P目、薄田
急な雪面から滑滝状の氷の斜面、最後は雪面を削ってグズグズのに砂利状の所にイボイボハーケンを根本まで叩き込んで川上君を迎える。その後もう1Pトラバースしてやっと樹林帯。急な樹林体を100m程下降すると壁状になり懸垂3回でやっと傾斜が緩む。本来はもう少し北川に回り込むのか?最後も旧道落石防止ネットで懸垂。発電所到着は16:30位。
本ルートは残置の姿は無く。カムも決められるところが少ないので腕に覚えのある人にお勧めです。積雪、着氷の状態次第でグレードが変わるでしょうけど。

ウメコバ沢中央岩峰凹角ルート

2019年2月10日(日)
川上、山崎(記)

当日の天気は晴れ (風強い)。
ウメコバ沢入り口
前夜の雪が少し積もる。ウメコバ沢F1、F2は氷結しておらず、左岸側のフィックスを使い通過。

凹角ルート取り付き付近。中央の凹角沿い。傾斜は立っているので、着雪はそれほど多くない。

3P目。40mくらい。
リード中の川上。10a。中央のクラック沿いに左右のこまかいスタンスにアイゼンの爪を立て、手はピックを引っ掛けて登るドラツーセクション。中間支点は主にカム。

2P目の終了点あたりから下を望む。各ビレイ点は残置ハーケンが主体。2Pは15mくらい。

3P目の核心部。左面上に1つだけハンガーボルト。この上の中間部も難しい。40mくらい。

4P目出だし。左上にボロハーケン。カムやナッツ使用。40mくらい。

4P目出だしの確保支点。やはりボロガタハーケンなのでカム等で補強が必要。

5P目(20mくらい)は傾斜も落ちてきてシングルアックスでも登れるが雪がベッタリ。ロープが巻いてある大岩で終了。16時頃。大岩周辺は岩がたくさん浮いているので要注意。その後、ロープをしまい左手の方に向かって歩いていくと上の写真の沢と降りる懸垂下降地点に出る。フィックスが張ってあるので、それを使い懸垂下降。1回懸垂後も取り付きまではガレた急な沢を降りていくので要注意。

日光月山西面夫婦滝

2019年2月3日(日)
薄田、野澤、山崎(記)

アプローチ
今市インター~栗山ダム 約1時間
県道23号線日陰集落内のお寺脇から栗山ダムへの林道(舗装路)に入るが、当日は先日の降雪が残っていてアイスバーン化していた。結構急こう配の箇所もあるので、降雪後などは運転に注意が必要で四駆、スタッドレスもしくはチェーンがないと危ない。
栗山ダム駐車場からは来た道を少し戻り、トンネル付近から南西?方面への急な小尾根を下降する。なお、栗山ダム駐車場付近からも谷に向かって斜面を下降していく明瞭な踏み跡があるがこれは違うようです。栗山ダム駐車場から夫婦滝エリアまで約30分。一部フィックスが張ってある急尾根だが踏み後あり。

滝の概要
主に夫婦滝(雄滝、雌滝)、無名滝などがあるようだ。
雄滝…このエリアを代表する滝。落差約100mはあろうかという滝で3段に分かれていたが、当日の状態は、中段がやっとつながったという感じの細いつららの集合体で、とても難しそうと言うか無理。中間部分は日も当たり融けだしていた。今後の冷え込みに期待か。
雌滝…雄滝から歩いて5分ほどのところにある滝。雄滝のような直瀑ではなく、上部は左に曲がっており、傾斜は厳しくない。こちらも上まで長さは100m以上ありそう。当日の状態は、登攀可能だが薄くて幅も未発達な感じ。本日は我々を含め3パーティが入っていたが、みんなこの滝を登っていた。
無名滝…雄滝の手前にある滝で、少し谷を分け入ったところにある。こちらも約50メートルはあろうかという滝で、下部はスカート状で、上部10mくらいがバーチカルだが、ここは日当たりが良いためか当日はザーザー水が流れており登攀不可。どうやらこの滝の上にも氷瀑があるらしい。
本日は、登れそうな雌滝を登った。3人だったため野澤さんリードで3人同時登攀。
1ピッチ目
30m位か。傾斜は強くないが、氷が薄くてしょほい。アックスやスクリューを、氷をよく見て打ち込まないとガリっといやな音がする。スクリューが入りきらない。抜け口上がって少し歩いた2段目の氷段の前の氷柱にスリング巻いてビレー。2ピッチ目
出だし1段上がった後、5mほどの垂直の滝。やはりここも氷は薄くて壊れやすい状態で、野沢さん丁寧に登る。その上は傾斜が落ち、本来の2ピッチ目終了点(と言っても何もない)の1段下の氷段手前で切る。60mロープならそこを乗り越えて核心部である3ピッチ目の氷瀑の前まで行ける。3ピッチ目
10mくらい?
3メートルほどの氷段をこえて本来の2ピッチ目の終了点、3ピッチ目の核心氷瀑の前まで。氷結しているが、やはり一部薄くて脆そうな感じ。雌滝最上部の終了点から1回目の懸垂でここまで降りることになる。2回目の懸垂支点は無いのでV字スレッドを作ることになるが、ちょうど出来上がっていたV字スレッドにスリングが掛かっていたので、それにスリングを足して懸垂支点とした。4ピッチ目
40mくらい。上の写真で奥に写っている滝。
核心の氷瀑で、薄くて脆いところあり。野沢さん左側のラインを慎重に登って行った。垂直部を登りきると滝は左方向に緩くカーブしていく。傾斜は緩くなるので困難ではない。細くなった氷を登って行くと左側の木に残置スリング、カラビナ22枚ありそこで切る。その先もう10mほど行くとてっぺん。
下降
懸垂3回で取り付きに戻った。2回目の懸垂支点はない。V字スレッドでの懸垂となる。最後の懸垂支点(1ピッチ目の終了点のあたり)は、よく周りを見ると青いスリングのかかった木があるのでそれを使って降りた。最後は懸垂せず右岸側を歩いて降りられるらしいが、どこに下りていくのか分からなかったので行かなかった。

南アルプス 荒川出合の氷爆

2019年2月2日~3日
玉置、小池、中和(記)

今シーズンは氷の状態が悪いようで、あれこれ候補地が上がるも、目的地が決まらない難民状態。マルチのアイスに行きたかったのと、北側斜面なので氷の状態も良いだろうと信じて、南アの荒川出合の氷爆に行くことにしました。
—————————

概要:
南アルプス 荒川出合の氷爆
2019/02/02 3ルンゼ・右のナメ滝
2019/02/03 2ルンゼ・正面大滝

コースタイム:
02/02(土) 開運トンネル(05:20) – 荒川出合(08:00) – 3ルンゼ出合(09:30) – 登攀終了点(16:30) – テント(18:30)
02/03(日) テント(08:30) – 2ルンゼ出合(08:30) – 2ルンゼ大滝(10:30) – 登攀終了点(16:30) – テント(21:00) – 開運トンネル(23:40)

行動記録:

2/2(土) 晴れ
開運トンネルから荒川出合まで10kmの林道歩き。除雪バッチリなので非常に歩きやすい。
林道歩きが多い自分は感覚が麻痺しているが、他の2人にとっては苦行でしかないと思う。荒川でのアイスを推薦した手前、氷が無かったら2人から氷のような視線を浴びての林道下山になるけど、2ルンゼに氷爆の存在を確認して一安心。2ルンゼ付近の平地にテント設営して、身軽な装備で3ルンゼに移動。

出合から1時間程、軽いラッセルを交えて氷爆の基部に到着。3ルンゼの各ルート状況は以下のとおりで、右のナメ滝に取り付く。

アーリースプリング: 上部のみ氷結し下部は草付が露出。登れない
夢のブライダルベール:氷は繋がっているけど、中間は一部がツララの集合体のよう。
右のナメ滝:過去の記録より氷の幅は狭い。左ルートは草付が露出している。

右のナメ滝
ブライダルベールとアーリースプリング

1p(30m)  小池さん
結構立っている部分が数メートル程あり、このピッチが一番悪く感じた。左岸の赤い残置スリングがある木でピッチを切る。

2p(30m)  玉置さん
傾斜は緩いがトラバース気味に登るのが、何となく落ち着かない。ルートが左右に分かれる場所が吹き溜まりになっており、除雪してピッチを切る。

3p(50m)  中和
左ルートと右ルートに分かれるが、状態が良い右ルートを登る。序盤は立っているが、一段上がると後は何てこと無いナメ。左ルートと合流する辺りで、ロープ一杯になったので適当な灌木でピッチを切る。

この上にも、もう1段小さな滝があったけど、時間が押していたのでここで終了。左岸の尾根を懸垂3回連続で滝下に戻ったが、林道に復帰する頃には真っ暗になっていた。

2/3(日) 晴れのち雨

昨日のヘッデン下山の反省も踏まえ、13時をリミットに撤退することを申し合わせていた。が、大量に担ぎ上げた酒と食料のためか、体調不良のメンバーが出たり、寝坊したりと、いきなり暗雲が立ち込める。

2ルンゼ出合からすぐに10m以下のナメ滝が連続するので各自フリーで適当に登る。ナメ滝群の上は吹き溜まりになり、所々腰ラッセル。結構しんどく、10時過ぎになって大滝基部に到着する体たらく。3段で構成される大滝は、1段目だけ登って時間切れかもね、などと言いあう。

2ルンゼ正面大滝

1p(40m) 玉置さん
滝の左側を登るが、氷が固い上に、昨日の疲れもあるのか本調子ではないようだ。1段目の落口まで一気に抜ける予定だったが、弾切れを起こしそうになり、核心部を越えたところでピッチを切る。

2p(20m) 小池さん
1段目の上部。傾斜は70度位だけど、最初の数mだけは氷が脆いので、足が決まらず苦しそうな印象。それ以後は安定した登りで難なく越えていき、1段目の落口でピッチを切る。

3p(30m) 中和
1段目の落口から右岸尾根にトラバースして下山予定だったが、両岸立っており、やむを得ず2段目も登る。1段目に比べればユルユルだけど、落ちると大滝の基部まで大ジャンプになるので確保してもらう。この辺りから本格的に雨が振り始めてきた。

4p(30m) 小池さん
目論見が外れて、2段目の落口からも尾根に移れないので、結局3段目も登る。傾斜は50度位だが、落ちると1p目より下まで行ってしまうので確保する。この滝の上は雪に埋もれたナメ滝が続くのでロープは仕舞う。

3段目の上からはラッセルしながらの遡行になるが、雨で濡れた雪でアイゼン団子が酷い。数歩でドラえもんの足のようになりゲンナリ。
下降路である右岸の尾根は、トポだと簡単に下山できるような記述だが、想像より急峻で、日没+雨+ガスでルーファイが非常に難しい。装備も体も雨でビショビショで悲壮感が漂う。懸垂3回交えて大滝の下に戻り、テントに帰ったのは21時。テントを片付け、林道を各自下るが、所々スケートリンクになっており、全員が複数回コケた。結局、全員が開運トンネルに到着した頃には日付が変わっていた・・・。

出発時間遅れ、同ルート下降しなかった等、ミスが重なって下山が遅くなってしまいました。反省点や課題が盛り沢山ですが、スケールの大きい氷爆で2日間遊べて楽しかったです。小池さん、玉置さんありがとうございました。

足尾 ウメコバ沢中央岩稜 チコちゃんルート

2019年1月27日
薄田(記)、川上

充実しました。(手強かった)
前週、川上君より足尾のアルパインが面白そうとのことで誘いがあり、それでは行ってみっかとなり行ってきました。
埼玉を前夜発して某所を5:00に出発。銅親水公園よりスタート。1.5時間で出合着。4人パーティの先行がいたがアイスクライミングとのこと。
先行を譲ってくれようとしたが辞退してフォローする。
取り付き迄約40分。前夜から降った雪が15から20cmくらい有った。
8:00川上リードでスタート。
1P(Ⅳ級)スラブ右手のコーナークラックからのスタート。夏のⅣ級なのでアイゼン&アックス×2PCのドライツーリングでどうゆうグレーディングかわかりませんがルート中一番痺れました。右はクラック、左はスラブの細かい手足ホールド。「怖い」「怖い」。
クラッカー川上はカムの選択が早く時間が掛かった(40分くらい)が危なげなく?抜けた。
続く薄田も慣れないドライツーリングで時間がかかったが脹ら脛のパンプを我慢シ-シ-抜けました。
2P(Ⅲ)薄田、Ⅲ級だけど傾斜が落ちた分雪が天こ盛り状態。おまけに大きな岩も浮いており時間がかかる。

2P中間

3P(Ⅴ級):川上本ルートの核心ピッチ。スタートから薄田も触っているでかい(50*40cm)位のやつが岩にのっかてるだけ。力、掛けなくてよかった。
肝心なクラックは4m程度(キャメロット4番残置)で1P目よりは優しく感じた。それでもホ-ルドが雪に隠れて雪払いに時間がかかる。

3P核心手前
3P中間枯木地点

4P(Ⅲ):薄田、2P目より傾斜が有り相変わらず雪がたっぷりで大変。
川上君を迎え入れ時間を見ると14:20(実際は約30分~1時間早かった)となり残り2ピッチとピークまで70mのコンテをこなす時間を3時間と見積もり下降(裏手をフィックスロープ)時間を考えて勇気ある敗退を決断。
3回の懸垂下降で1時間掛けて取り付きに戻る。残置のハーケンは無いので岩角といつ枯れたか解らない枯れ木(パリパリに乾燥)を使いました。
キャメロット4番はワイヤーが切れていて外れなかったが下降途中で川上君回収出来て良かった。BDの金物品質は安いけどそれなり。
銅親水公園に戻ったのが16:00だったのでまあまあの時間でした。
足尾の松木沢全体が鉱毒で不毛地帯。雰囲気も手伝って充実させて貰いました。

日高山脈中部横断(農屋~カムエク南西稜~1823峰~ピラトコミ山~札内川ダム)

2018年12月27日~2019年1月3日
中和(単独、記)

 

日高山脈は山が深いので、その最深部に行こうと思うと、一週間近い休みが必要になってしまう。自然、関東労務層が日高の中核に行く機会は、年に数回しかないことになる。でも今年はまだ日高に行けていない。それじゃあ年末年始は日高に行くしかない。

——————————

概要:
日高山脈中部横断(農屋~カムエク南西稜~1823峰~ピラトコミ山~札内川ダム)
2018/12/27~2019/1/3

コースタイム:
D0(12/27) : 新千歳空港 – 苫小牧
D1(12/28) : 農屋バス停(09:46) – 静内ダム(10:53) – 高見ダム(13:23) – C1(16:06)
D2(12/29) : C1(05:41) – 東沢林道分岐(07:37) – 清和橋(13:01) – C2(15:44)
D3(12/30) : C2(06:08) – シカシナイ山(10:20) – P1821(15:45) – Ω3(15:45)
D4(12/31) : Ω3(06:29) – P1848(10:40) – カムエク(14:36) – Ω4(15:36)
D5(1/1) : Ω4(07:02) – ピラミッド(08:34) – ガケ尾根の頭(10:15) – C5(13:46)
D6(1/2) : C5(06:46) – 1823峰(09:36) – P1643(11:47) – Ω6(15:29)
D7(1/3) : Ω6(06:11) – ピラトコミ山(09:17) – 林道(13:36) – 札内川ダム(15:01)

行動記録:

12/27
前日移動。苫小牧でアマゾンからのガス缶をコンビニで受け取り、そのまま駅でビバーク・・・などするはずもなく、全館暖房のビジホで過ごす。

12/28 晴れ
苫小牧から色々乗り継いで農屋バス停。ここから南西稜取付まで約48kmの林道歩き。この山深さこそが日高の魅力!!そんな自己暗示をかけて淡々と歩く。どうやら単独の先行者がいるようで足跡がある。ルート被らないといいなぁ。高見橋の分岐手前でツェルト泊。

こんな感じの林道が続く

12/29 雪
出発してすぐに足跡の主を追い抜く。ペテガリに行くとのこと。他人のトレースを辿るなどお互い不幸でしか無いのでWin-Winだ。
除雪はナナシ沢出合の1km位先で終わり、膝ラッセルになるのでスノーシューを履く。地図に無い橋やらトンネルがあり困惑したけど、どうにか清和橋に到着。南西稜を突破できないと、もう一度48kmの林道歩きになるので、敗退という選択肢はない。

地図に無い作りかけの橋。橋の下の足場を使って渡る。

清和橋の少し先から尾根に取付くが、急斜面のラッセル。笹の上に乗った新雪で、踏み抜きが酷い上に笹の葉で滑る。吠えながら必死に登る。標高900を超えた辺りで傾斜が緩むので整地してツェルト泊。

12/30 雪のち晴れ
シカシナイ山まではシューが比較的快調。サクサク登るっていると、シューの真横で轟音と共に雪庇が谷底に消える。うーん。
シカシナイから先は藪と雪庇に加えてシューでも膝上ラッセル。進まない。シューで藪アスレチックをやると引っかかるのでアイゼンに変えると股ラッセル。相変わらず進まない。1821山頂でイグルー泊。

藪と雪庇の尾根
太平洋まで見えるマイホーム

12/31 晴れのちガス
カムエク南西稜の核心部に入るので、最初からアイゼンピッケル。雪庇尾根を所々腰までのラッセルしていくが、ハイマツ藪の踏み抜きも酷く、1848まで拷問に近い。
核心は1848の先の2箇所の靴幅+αくらいのナイフリッジ。左右どっちも切れ落ちてるけど、コイボクカール側なら落ちても即死はしなそうなので、そこまで緊張感はない。ロープ出してもいいかなと思ったけど、四つん這いになったり、ハイマツを掴んだりして通過。

南西稜核心部

後は大した所は無いけど、引き続き膝から股ラッセルの急登。もう吠える気力も無くなり、ヘロヘロでカムエク山頂。カムエクとピラミッドのコルで半イグルー。

カムエク南西稜を振り返る

01/01 吹雪のち止む
6時にイグルーを這い出ると、吹雪で視界が悪くヘッデンだと苦しい。暖かいマイホームに戻り、完全に明るくなってから出発。
ピラミッドへの登りは、ちょっとした岩場もあるのでアイゼンでの行動だけど、藪の踏み抜きも多く消耗する。ピラミッドからガケ尾根の頭へは岩稜をかわしながらの股ラッセルが続く。進まない。

ガケ尾根の頭の雪稜

ガケ尾根の頭南側の岩稜帯を抜けた辺りから吹雪が収まってきて、1832峰が遠くで雪煙を上げているのが見えてきた。1602のコルは吹き溜まりでイグルー建設に好適だけど、もう少し進めるだろうと色気を出したものの、雪庇尾根と藪の踏み抜きで全然進まない。天気も悪いし、正月なので早めに行動を切ろうと思ったけど、モナカ雪ばかりでイグルーも雪洞も建設不適。風が当たらない岩の隙間を除雪してツェルト泊。

01/02 雪が降ったり止んだり
雪庇地帯なので完全に明るくなってから出発。1823峰手前のピークまで、引き続き藪と雪庇のアスレチック会場。

雪庇尾根

一段上がった1737からはシューで歩ける快適な尾根になり、何事も無く1823峰に着。視界が悪いので懐からコンパスを出すとアウターのフロントジッパーの金具が壊れて雪の中に消えた。ジッパー全開固定、非常にまずい。さすがに試される大地。吹雪かれたら低体温になる可能性があるので、さっさと先に進む。
1643から国境稜線を外れてピラトコミ山に向かう。ここは地図を見て、雪稜を期待していた場所だ。だけど、実際には猛烈な藪尾根。所々ナイフリッジもあるけど、藪もセットなのでスッキリしない。おまけに藪こぎやラッセルしていると壊れたアウターの隙間から雪が入ってきて寒い。モン○ルに対する呪いの言葉を吐き続ける。ピラトコミ手前のコルでイグルー泊。

藪尾根、奥がピラトコミ山

01/03 快晴
今日はピラトコミに登って下山するだけ。でも相変わらずヤブと格闘しながらのラッセル。イライラメーターはとっくに振り切っている。絶叫しながら雪庇とヤブの集合体を処理していると、ふいに右足の接地感が薄くなり、少し遅れてズズンという音とともに雪庇が落ちていった。この山行で三度目。いい加減に学習しろよという話だけど、酷いヤブなので、藪と雪庇のコンタクトラインを攻めざるをえない
山頂直下からはご褒美のように快適な尾根になり、十勝平野を一望しながら山頂。下山は東面直登沢の右岸尾根を使ったが、地図にない小さなポコが多く意外とかったるい尾根だった(この尾根はなぜか赤札が付いている。原始性が魅力の日高への冒涜だと思う)。後は林道を歩いてダムのゲートでタクシー召喚の術。財布は冬山のようにお寒くなるが、中札内のバス停まで20kmもあるので、もうここでゴールしてもいいでしょう。

——————————

この山行のために11日間の休みを確保しましたけど、低気圧の通過もなかったので、停滞ゼロ、予定を大幅に前倒して抜けられました。主目的だったカムエク南西稜は、間違いなく中部日高で一番美しい雪稜ルートです。ポロシリ、ナメワッカ、イドンナップ、エサオマン、カチポロ、1839峰などなど、北部中部の主要なピークを左右に眺めながら、国境稜線最高峰のカムエクに登り詰めるので、日高のど真ん中にいる愉悦を感じます。最短経路でも入下山だけで4日かかりますけど、クライミング的な困難さは低いので、もっと歩かれてもいいルートだと思いました。

阿弥陀岳北西稜

2018年12月30日~31日
川端(記)、小渕

12月30日
赤岳山荘駐車場に車を置き行者小屋へ。天気はいいが気温が低い。
行者小屋にテントを張りジョウゴ沢へ今季初アイスの計画でしたが、最近フリーばかりで久々の山ということもあり、深いラッセルがあるとキツいので、明日に備え北西稜の偵察へ。
行者小屋から少し下りたあたりで適当に尾根を目指しましたが、いつも間に北稜寄りになっていることに気づき、これまた適当なところをトラバースして北西稜の下部まで詰めて戻りました。トレースはありませんでしたが深いところでも膝までのラッセルで状態はまずまずでした。
12月31日
7:00出発
快晴。
前日付けたトレースを見失う間抜けなミスがあり時間をロス。
リッジでロープを出したこともあり行者小屋から岩壁の1Pまで4時間かかった。
11:00
1P 小渕
右のバンドを進み傾斜の落ちたところを登るとハンガーボルトがある。途中のランナーが取れず苦労していた。
2P 川端
ビレイ点からすぐ上の凹状を登る。ここもランナーが取りにくいが、よく見ると残置ハーケンが見つかる。かなりランナウトしましたがホールドもあるので落ち着いて登れた。3P 小渕
ビレイ点から左に回り込むが足元の雪が崩れそうで少々気持ち悪い。途中の木やハーケンでランナーが取れる。ハンガーボルトのあるところでピッチを切った。
4P 川端
出だしが少々悪い。一段上がったところから右へトラバースぎみに登る。ホールドもあり、お助け紐もある。スラブの下まで来たら手の届くところにハーケンがあるのでランナーをとり、細かいホールドを拾いジワジワ登る。凹角部分にハーケンが連打されているのでさほど恐怖を感じず登れたがハーケンが墜落に耐えるとは思えなかった。途中にスリングがあり助けてくれる。
最後の抜け口は雪がついている岩を持つ気になれずバイルをひっかけ一気に足を上げてリッジに出る。少し登ればハンガーボルトがあるのでピッチを切ってここで実質クライミングは終了。ここからコンテで御小屋尾根に出る。ロープをほどき阿弥陀頂上へ。15分くらい。阿弥陀岳 15:30
快晴に加え稜線にでてもほとんど風がなく、雪も締まっていたので最高のコンディションでした。

鳥海山北面 (中島台~新山~稲倉岳~中島台)

2018年12月21日~23日
中和(単独、記)

正月前に体を冬山に慣らしておきたいので、気候の厳しさに定評のある鳥海山に行くことにした。登山大系によると、鳥海北面には幾筋かルートが拓かれており、気象条件も手伝って充実した山行ができるそうな。今年は暖冬寡雪だけど、鳥海は山麓の矢島(標高46m)のアメダスは積雪30cm。雪の心配はいらなそうだ・・・

—————————-

概要:
2018/12/21~12/23
鳥海山北面 (中島台~新山~稲倉岳~中島台)

コースタイム:
12/21 : 中島台浄水場(9:50) – 林道終点(12:20) – 台地状地形(14:40) – Ω1(15:50)
12/22 : Ω1(06:09) – 新山(10:40) – 扇子森(14:26) – Ω2(15:40)
12/23 : Ω2(06:01) – 稲倉岳(06:36) – 唐吹長峰(08:35) – 中島台浄水場(10:47)

行動記録:

12/21(金) 晴れ
夜行バスとレンタカーで中島台に移動。除雪は横岡第一発電所手前の浄水場で終わるため、レッカーされないと信じて路駐。
第二発電所までトレースがあったが、その先は膝ラッセルになるためスノーシューを履く。林道終点からは鳥越川に沿って上がって行くが、頻繁に倒木や飛び石で渡渉を繰り返すので、意外と骨が折れる。途中、倒木に雪が乗っているかと思って無造作に歩いたらスノーブリッジ。思いっきり踏み抜いて沢に落ちそうになるが、引っかかって助かった…。
次第に右岸が安定した尾根っぽくなるので、これで楽に標高を稼ぐと標高1000mあたりで台地状を呈してくる。台地の中には無数の沢と窪地があり複雑な地形。けどまあ、天気が良く新山が見えるので、新山基部を目指して歩いて、適当な場所で半イグルー(壁だけブロック、屋根ツェルト)建設。

台地状地形

12/22(土) 昼前後は吹雪
朝は新山も見えて「冬の鳥海はいい天気だなー」と皮肉を吐いていたが、標高1600mあたりから猛吹雪。風はそれほどでも無いけど、視界が極めて悪く、直登ルンゼを登っているのかわからない。というか5m先の斜面が水平なのか登りなのかも不明。数分おきにコンパスを切って、遮二無二ピックを刺して登っていたら稜線に出た。
稜線も引き続き吹雪。新山と思われるピークを踏んで下降するが、ほぼホワイトアウトしており、外輪山に上がる方法が全くわからない。時折、火口壁が霞んで見えるので、壁基部をトラバース気味に千蛇谷を下降。火口壁上部からの雪崩にビビりながら、せかせかとラッセルし、標高1800m辺りで登山道の杭を見つけて外輪山に上がる。
外輪山に上がると傾斜も緩むのでシューに変えて歩いていると、扇子森あたりで唐突にガスが晴れ、酒田の街まで見えた。地形さえわかれば、こっちのターン。蟻の戸渡り周辺の雪庇尾根を越え、多少の風雪にも耐えられるように全イグルー建設。ゴミとかいらない地図を燃やして焚き火しつつ、酒を飲んでダラダラと過ごす。屋内でも焚き火ができるのがイグルー山行の醍醐味だ。

マイホーム

12/23(日) 晴れ
今日も晴れ。落ちる可能性がある所は全て通過しているので、今日はハイキング。稲倉岳からの下りは素晴らしい雪面で、スキーだったら最高だろうけど、自分が履いているのはスノーシュー。尻セードしようかと思ったけど、カッパが破れたら惨めなので普通に歩いた。唐吹長峰の北東尾根を降りて自分のトレースを拾えば、後は来た道。車はドナドナされずに残っていた。

八ヶ岳 裏同心ルンゼ・南沢大滝アイスクライミング

2018年12月15、16日
中和、玉置 (記)

前週末の広河原沢は雪も氷もなく撤退、結局伊豆の城山でフリークライミングという残念すぎる結果に終わったので、今度こそということで氷結が良好だという情報があった裏同心ルンゼと南沢大滝へ行ってきました。

12月15日 裏同心ルンゼ
前夜に出発し、美濃戸口で車中泊して暗いうちに出発した。雪が薄く積もった林道を進んでいくが、ギアとテントの重さで足が前に進まない。中和さんにどんどん引き離されるが、仕方ないので黙々と歩き続けた。赤岳鉱泉についた頃にはだいぶ疲れてしまった。しかもザックを下ろした時に太ももが攣ってしまいしばらく足を引きずる羽目になった。中和さん、心配かけてすみません。足をかばいながらテントを設営し、アタック用の荷造りを済ませた頃には足の調子も回復してきたので、予定通り裏同心ルンゼへ向かった。

しばらく進んでF1に到着すると、すでに先行パーティーが取り付いていた。氷結は良好そうだ。我々もギアを準備し、腹ごしらえをして滝に取り付く。10mくらいの短く傾斜もそれほどない滝だったが、シーズン初&足の調子が万全ではなかったので少し緊張した。滝の抜け口にペツルボルトの支点があったのでそこで中和さんをビレイした。中和さんは人生初のアイスクライミングだが、ゆっくりながら落ちることもなく順調に登ってきた。F1の上部は60mほどの河原歩きとなりF2へ向かった。F2は3段に分かれており、下部と上部が70度から80度程度の傾斜だった。3段合わせて45mくらいだろうか。まとめて1ピッチで登ることにしたが3段目で疲れてしまいだいぶ時間がかかってしまった。残置支点が他のパーティーに使われているのでF3の氷にスクリューで支点を作り中和さんをビレイ。後続パーティーも続々登ってくるので先に進んでもらってから、F1と同じような長さ、難易度のF3をこなしさらに上へ進んだ。F4?は傾斜の緩い河原歩きの途中の40度程度のナメ滝だったのでフリーソロで突破。最後のF5に取り付く。ここは水が流れており少し鬱陶しかった。F5を抜けると前方には大同心が迫ってきた。右側に45度程度のルンゼがあり氷結も良さそうなので、ここで中和さんが初リードにトライ。難なく突破し、大同心の基部へ上がった。時間があれば大同心南稜を登りたかったが、午後2時を過ぎていたので取り付きだけ覗いて大同心稜を下山し、赤岳鉱泉で宿泊した。

12月16日 南沢大滝
テントを畳んで南沢大滝へ向かった。大滝は自分が見たことのある写真よりもまだ細かったが登ることは出来そうだった。小滝の方も十分氷結しているように見えたが、他のパーティーが取り付いていたので最初から大滝を登ることにした。大滝は全体的に湿っており、スクリューの刺さりが悪かった。特に上部の垂直部分は脆い氷の上を水が流れている状態だった。アックステンションをかけつつ1mおきにスクリューをセットしていたら弾切れになってしまったので一旦ロワーダウンで下部のスクリューを回収して再トライ。必死になってなんとかトップアウトして支点をセットした。服についた氷を払いながら、中和さんをビレイする。中和さんも結構苦労したようだ。さらに奥に別の滝があるという話を聞いたので、氷結した河床を歩いて進んだ。すると確かに50度程度のナメ滝が現れたが、あまりそそられなかったので懸垂下降で大滝下まで戻った。結構時間も押していたので、その後は二人ともトップロープで1トライずつ登って下山することにした。しかし、中和さんが支点を回収する際に凍結したロープがスタックしてしまい懸垂下降はできず、結局本来とは別の残置支点でロワーダウンすることになった。このトラブルでかなり時間をロスしてしまった。ロープの凍結を甘く見ていたことは反省。美濃戸口についた頃には辺りはすっかり暗くなっていた。

シーズン初のアイスということで感覚を取り戻すのがメインだったが楽しめた。自分はアイスのリードはまだまだ修行中なのでもっと経験を積んで行きたい。中和さん、どうもありがとうございました。