この日は回収で遅くなったので2回目のPanda Express。
せっかくのTさんのRP祝いなのに、河合は珍しく凹み切っていて申し訳なかった。
なお、Tさんは河合がカムを叩き続けている間に、地元パーティとの英会話を楽しんだらしく、次にトライするルートとして、Leave it to Beaver5.12aをお勧めされたとのこと。
おっ、Tさんの英語力が進化しているぞ!
さて、時間が余ったので次なる課題をTさんに「どうする?Big Bob?、Spider Line?、他行く?」聞くと、Big Bob’s Big Wedge を終わらしたいとのことで、さらに移動。
途中から猛烈な霧の中に入った。
Big Bob’s Big Wedge V5は、前回雨でトライできなかった抜け口からトライ。
4番タイトサイズのスカスカフィストで、極めて悪い。
湿度もついに95%から100%に進化してしまった。
朝っぱら、岩峰に大体人がいるのだけど、どうやらフリーソロ朝活している人が結構いるようだ。
この日は再びロスのTさんMちゃん夫妻と、さらにロス在住Kさんが合流。
Tさんが自らのプロジェクトになっているLeave it to Beaver 5.12aをやるとのことなので、合流させてもらうことにした。
Mちゃんは隣のClean and Jerk 5.10cがプロジェクトとのこと。
Leave it to Beaver 5.12aは見た目、出だしと中間部のプロテクションが悪そうだった。
松本組がロングフォールで怪我してしまったと聞いていたのもあり、後半戦でヨレているのも言い訳に、下から攻める気力が湧かず、最初からトップロープで遊ばせてもらうことにした。
2便目で、テラスから上は左回りでノーテンとなったが、プロテクションがヤバそうだったので右回りに変更。
この日、ロスのTさんはRPしてプロジェクトに終止符を打った。
気持ちの入った素晴らしいトライだった。
公園内はまさに岩だらけで、本当に異世界に来てしまったように感じる。スターウォーズに出てくる惑星の一つみたい。
(ラピュタとかBack to the Futureは見たことないですけど、スターウォーズは知ってます!)
クラックもそこら中に見え、まさに天国!ルートになっていないところも沢山あり、日本とのスケールの違いを実感した。
二人共傷心で今度こそはエンクラと Sail Away 5.8 へ、こちらはちゃんと5.8で癒やされる。
後続で登ってきたアメリカ人が爆速だったので「ガイドさんですか?」と聞くと「I’m not a guide, just a guy」と答えてニヤリ。
本場のアメリカンジョークが聞けて満足、nice guyでした。
T夫妻とはここで一旦解散。
(小林)
そろそろ本気でトライをしようと思い、予め目標にしていたLeave it to Beaver(5.12a)へ向かう。メインのトレイルのそばにあり、一目で分かる。壁の弱点を繋いでいくカッコいいラインで、見栄えもGood!
またも傷心の二人でThe Eye 5.6でエンクラ。
こちらのルートはフリーソロが順番待ちで列を作っていた。
フリーソロクライマーは頭のネジが飛んで、もっと眉間にシワを寄せた気難しい人の集まりと思っていたが、話してみると気さくでとってもいい人ばかり。
「君の登りを見ていたけど絶対に落ちないだろ、you can do it」とのこと。問題はそこじゃないと思う。
笑顔のフリーソロクライマー、絵になるなぁ
(小林)
どのルートをやろうか決まらず、とりあえず昨日同様にLeave it to Beaverへ行ってみる。リードでムーブが固められる自信がなく、やるならトップロープかと迷う。。結局トップロープでやるくらいならやめようと思い、もう一つ気になっていたHidden Arch(5.11d)が同じエリアにあったのでそちらをトライしてみることにした。
こちらはメインのエリアから少し離れたところにあり、人の気配がない。あー、こういうのを求めていたんだと気づく。砂漠の中で、静かなクライミングをしたかったのです。
取り付きまでのアプローチも、大きな岩をくぐったり越えたりする必要があり悪い。その先に狭っ苦しそうなコーナークラックがあり、まさに「隠れた」ルートである。
■7日目 ½
(小森)
河合さんはレスト日、レンジャーがサイト代の徴収に来るまでキャンプ場でお留守番、のち散歩へ。Asteroid Crack 5.12dやPersian Room 5.13a辺りの偵察に行っていた模様。
小森と小林さんはツアー目標の一つWanger Banger 11cを触りにRusty Wallへ。
遠目からでも一目でわかる綺麗なスプリッター。
近寄ってみると、核心はアメリカ人のシンハンド = 日本人のタイトハンド系の、小さな手には有利なルートに見える。
OS狙いで離陸するも、核心一手甘いジャムがあり耐えきれずにフォール、2便目でRP。
Japanese Small Hand Magicが存分に効いてました。
小林さん狙いの Hot Rocks 11c へ。
大きな岩のど真ん中をクラックが一直線に走る徹頭徹尾かっこいいルート、しばし見惚れる。
オブザベするも、閉じたクラックでレイバックをするようにしか見えない中間部でプロテクションを取れるように見えず、二人して断念。
本当に11c? と首をひねる。
今回Joshuaで見た中でもぶっちぎりの迫力と綺麗さで心底登りたくなったルート、強くなって再訪したい。
その後は小森の希望でPoodles Are People Too 10bへ。
出だしからクラックが細く、先日の5.9トライがフラッシュバック。
マイクロカムでランナウトした核心部分、よっぽどテンションかけたかったがそこは先日の悔しさでなんとか我慢して登る。
終わってみれば、35m、#0.2カムやマイクロナッツでランナウトした状態でバランシーな10b核心ムーブが数回出て来る10bルート。
横のアメリカ人に感想を聞くと「Spicy」の一言。
緊張感が続きとても充実する素晴らしいルート、個人的には間違いなく4ツ星 (トポだと3ツ星、なぜ?)、おすすめ。
再合流したT夫妻はScary Poodleをトライ、Scaryだが良いルートとのこと、次回はそちらもトライしたい。
トポに ”Poodle in Shining Armor” というルートもあった。何を食べたらそんなルート名を思いつくのか、初登者の頭の中が見てみたい。
横のOver Seers 5.9でエンクラして終了、爽快な35mルートでこちらもおすすめです。
真ん中、クライマーが登っているラインが Poodles Are People Too、Spicy
(小林)
残り2日、日本に帰ることが信じられない。
これも気になっていたルート、Hot Rocks(5.11c)へ行ってみる。Hidden Valley のキャンプ場から数分、すごく近い。
一目見て、度肝を抜かれた。大きな壁に走るクラックは本当に綺麗。
下部の細いクラックが核心に見えるけど、プロテクションの取り方に自信が持てない。傾斜は緩いから、意外と立てるのか。。でも上まで抜けられるイメージも付かない。これまでのロングトライも脳裏をよぎり、今回は見送ることにした。
ジョシュアのこれまでの滞在中に色々なルートを見てきたけど、これが圧倒的にNo.1。いや、クライミングを始めてから見てきたルートの中でも、ここまで揺さぶられるものはなかった。でも取り付く勇気すら出せず、それが一番悔しい。僕はあまり一つのルートに固執しないタイプだけど、これはいつか登りに行きたいと思う。
Hot Rocks
もう残り一日、段々と帰国が近づいてくる。あー、帰りたくない。
■9日目 ¼
(小森)
遂に最終日、後ろ髪を惹かれながらキャンプを撤収。
河合さんをEquinoxに残置 (本当に最後までEquinoxしか触らなかった、流石です)。
AMは小林さん狙いの Left Ski Track へ。
寒い日陰、悲壮な表情でシリアストライする小林さんを尻目に、何やら横の岩で盛り上がっている。
よく見るとアメリカ紳士たちが温かい日向でスッポンポンクライミング、それを見たクライマーと観光客のグループが黄色い? 歓声を送っていた。
これが国民性の違いか。
国立公園からから各街への出入り口はWest EntranceとNorth Entranceの2箇所。車移動でHidden Valley~Joshua Treeの街が30分、Hidden Valley~29 Palmsの街が40分程度かかる。朝10時~昼3時くらいまではどちらのEntranceも公園に入る方向で渋滞あり。加えてWest Entranceは日没直後結構な長さの渋滞が発生し、公園から出る際に時間がかかるので注意 (North Entrance側は渋滞少ない様子)。
■その他
Joshuaのルートは終了点が無いことが多く、登り終わると「カムで支点構築→フォロー回収→別の場所からクライムダウン or 懸垂」となるパターンが多い(Equinoxにはちゃんと終了点があって、裏にFixロープもあって回り込んで終了点に行けたが、恐らく例外的)。トライの際はカム・スリング類を少し残し、ATCの持参を推奨。フォロー回収用にアッセンダーがあると便利 (特に遠征後半は体力、指皮温存に効果大)。取り付きへの移動・クライムダウンで岩の上での行動が多く、そこそこのクライミングになることも多いので、アプローチシューズ推奨、日本でよく見るトレランシューズは避けたほうが無難。