八ヶ岳 旭岳東稜

2000年1月29~30日
森広、倉田、三好(記)

1月29日(土)

晴れ

八ヶ岳の東面にもそろそろ雪がついてきただろうかと、旭岳東稜に出かけることにする。

日曜から天気が崩れるようなので、なんとか土曜日中に決着をつけたい。

美しの森の駐車場に車を置き、珍しく酒を飲まずに仮眠した後、6:30に歩き出す。

林道に車が入った跡もあるが、すぐにあきらめてUターンしたようだ。

出合小屋8:50。

踏み跡は出合小屋までしっかりあるけど、旭岳東稜には続いていない。

ラッキー。

少し沢に入ったところから尾根に取付くが、赤布等には気付かなかった。

9:45頃には尾根に登り上げる。

雪はヒザ程度、時々ズボッと深くはまり、急登はヤブを掴みアックスを効かせながら進み、14:30上部岩壁の取付きに着く。

倉田さんはやる気満々なので、リードしたいと言いきる。

しかし、非情にもジャンケンとなるのだった。

結果、珍しく、本当ーに珍しいことに森広さんがジャンケンに勝つ。

しかし、思ったより傾斜もきつくて右か左かとやっているうちに疲れてきたらしく、一旦下りる。

で、二番目に勝った私が交代して取り付くと、いいホールドに手が届かない。

すなおに、スリングをアブミにして登ってしまった。

2段目はいい所に木もあるし、簡単と思いきや、やはり手が届かない。

細かいところに立つのも怖い。

えいっと体を伸ばすとなんとか届くが、届いたら届いたでバランスが取れなくなって、足ブラになる。

息を吐き吐き、パワーで登ってしまった。

もたもたして時間もむっちゃかかるし、登り方も全然駄目だ。

3段から先は左手の草付きを登ると登山大系には書いてあるが、傾斜がきつく回りこむのが難しそうで、よくわからない。

ほぼ正面通し右側を草付きアックス登りで倉田さんに行ってもらう。

結局、岩壁が終わったのは16:30過ぎで、暗くなってきた。

暗い中、そんなに安定しているわけでない雪のナイフリッジを通るのは怖いので、ずっとロープは出しっぱなしで、旭岳に到着したのは20:20。

よかったーと硬い握手を交し合う。

しかーし、稜線上のトレースは見事に消えており、疲れた体に股まで埋まるラッセルはきつい。

ヘロヘロな私がすぐにラッセルを交代すると、倉田さんが「もぉーっ」と叫びながら、這い這い進む。

確かにその方が速い。

途中、懸垂も1回やって、21:30ツルネ手前でやっとテントを張ることにした。

風がちょうど当らないらしく、樹木が稜線にまであるよいテン場だ。

今まで飲んだ酒の中で一番好きな屋久島の焼酎をちびちび飲んで、22:30消灯。

1月30日(日)

晴れ?

6:00起床。

夜中から風がかなり強く吹いている音はしていたが、テントには全く風が当らない。

7:45出発。

風が強くて時々立ち止まらなくてはならないほど。

昨日中に登りきれてよかった。

あとはツルネ東稜をひたすら下る。

下りは派生する尾根に入らないようにと思っていたら、赤布がべたべた付けられていて迷いようがない。

ラッセルしていると、雪の表面の凍ったところがちょうどヒザ下に当り、むちゃくちゃ痛くなってきたのには参ったけど。

9:30ツルネ東稜を下りきり、11:55には駐車場に到着。

後ろを振り向くと、稜線上にはレンズ雲が何重にもなって掛かっている。

なかなかお腹一杯、充実のよい山行でした!!

追加:温泉・風呂の入浴料は小渕沢や茅野方面では600円なのが、清里から韮崎あたりでは1,000円になっているらしい。

高いぞー。

 

 

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