2000年4月2日
森広、三好(記)
一ノ倉尾根に行こうと秀峰メールを出したが、一緒に行く人が居ない。
がっくりきて、メールを持っていない森広さんに電話をかけると、日曜日だけならいいよとのことで、中央稜に向かうことになった。
立体駐車場で仮眠をとり、3:40に出発。
日帰りは、山に来たなぁという気分が今一つ盛りあがらない。
ただ単に、酒を飲んでうだうだ出来ないのが悲しいだけかもしれないけど。
一ノ倉出合に到着して、装備をつけ、テールリッジに向かったのは5:30頃。
すでに明るくなっている。
テールリッジの上部は雪が割れて落ちかけており、岩の上にうすく雪が乗っているだけの場所もあり、少しやらしいが、トレースを追ってゆく。
最後、1ピッチ分だけロープを出して、中央稜の取りつきに到着する。
烏帽子沢の雪はゴソッと落ち、上部に残っている雪もいつでも崩れてしまいそうだ。
他にテールリッジを登っていたのは1パーティだけで、南稜に向かおうとしていたが、雪が不安定なため、中央稜に取りつくと言って戻ってきた。
こちらものろのろと準備をして、先行パーティに続いて取りついたのが8:00くらい。
1p、三好。
技術的には難しいとトポに書いてあるが難しく感じない。
下部に雪がついているからか。
しかし、遅いのがなさけない。
途中でロープが重くて切ってしまう。
2p、森広。
次の支点に移動する。
3p、三好。
泥壁から右にトラバースした後でピッチを切る。
トラバースは少し怖い。
4p、森広。
フェース。
ロープの流れが悪くなり、すぐ切ってしまう。
5p、三好。
フェースの続き。
途中、先行パーティの人が懸垂で降りてきたが、話をする余裕はない。
一見、登りやすそうだったのに、足の置場がわからない。
フラットソールなら、フリクションで楽々なのに。
アイゼンは厳しいなぁ。
6p、森広。
途中疲れたので降りて、三好に交代。
チムニー状のところを登る。
ハーケンを打ち、アブミも使い、異常に時間が掛かった。
登りきったら、お助け紐っぽいのがちょうど見えない位置に隠れていた。
ここまでで14:00になっており、この後も実は結構悪いとの話なので、下降することにする。
テールリッジを何回か懸垂も交えながら降りる。18:30。
さすがに4月はまだ明るい。
今日は一日中、風もなく、天候的にも恵まれていた。
帰りは、行きに見られなかったデブリもたくさん見られて、シーズンの終わりを告げている。
立体駐車場に戻った時には、19:30。
もう暗くなっていた。
本当に、後発パーティが居なくてよかった。
もっと、アイゼン岩登りもロープワークもうまく、素早くなりたいと切実に思った。
そして、またチャレンジしよう!