甲斐駒ヶ岳 尾白川下流域 刃渡り沢

2017年1月15日
薄田、河合(記)

この週末の行先は最後まで悩みました。今冬一番の寒気が来て、がっつり冬型。戸台舞姫の滝に行く予定でしたが、戸台に着いてみたら猛吹雪で敗退。八ヶ岳や湯川方面など転戦を画策して迷走しましたが、結局サブプランの甲斐駒刃渡り沢に行くことにしました。
14日の14時には尾白川林道の車止めに着いてしまい、やることないので早々に鍋宴会。降りてきたパーティに聞いていたところ、ガンマルンゼとガンガノ沢上部は登れたとか。これなら奥の刃渡り沢は凍っていそう。

1月15日
夜間に暴風が吹き荒れ、これは敗退かと覚悟したけれど、明けたら風はおさまっていていい天気。2連続の城山で暖かさに慣れてしまった体はテントから中々出たがらず、結局6時45分スタート。錦滝は氷結しておらず、ガンマルンゼに1パーティ。
林道は深いところで膝下位の雪で、先行トレース(古い)があり。遠目に目的の刃渡り沢も見え、どうやら登れそう。

刃渡り沢全景。下の赤丸が双翼の滝

林道終点でアイゼンを着け、急傾斜の尾根を慎重に降りて尾白川の渡渉点を探すと、雪で一か所繋がっていて、地獄の渡渉をしなくて済みました。
尾白川

その後はひたすら膝上~腰下のラッセル。すぐトレースは消失し、巨岩帯を右に左に迷いながら、じわじわ高度を上げました。
巨岩帯のラッセル

やっと着いたF1 10mは雪で埋もれかけており、ロープなしで通過。
F1(時期によってはF1じゃない?)

F2 30mは傾斜60~70°位で表面に15cm位雪が乗ってました。
F2

雪を払いつつ、ロープなしで通過。上部左岸側灌木に残置スリングを発見。帰りは50m懸垂一発でぎりぎりF1、F2まとめて降りられました。
その後少し進むと、やっと双翼(片翼)の滝20mが出現です。この時点で車から4時間かかってしまいました。
双翼の滝を横から

横から見ると厚みがあって大丈夫そうだったので、河合リードで登ってみました。
リード中の河合。右足が高い。

下部6m位は結構立っていて、ツララ状でスクリューきめるのに難儀しましたが、何とかじわじわと登りました。Ⅴ-かⅤ級位?
F4

次のF4は40m位で、中央に1本ラインが引けそうでしたが、この時点で13:00。帰りも時間かかりそうなので、早めに上がることにしました。でも、帰りはラッセルなかったので、思ったより随分早く車まで戻れました。これならF4登っておけばよかったかな~。
薄田さんF1、F2下降中

今回はラッセルが長くまともな滝は1本しか登れませんでしたが、全国的に大荒れのコンディションでもちゃんと滝に登れたのでよかったです。しかも-10℃ほぼ無風と、今冬一番の快適な条件でした。

6:45林道車終点→8:35/8:50林道終点→10:45/11:15双翼の滝基部→13:10再び双翼の滝基部→14:00/14:05林道終点→15:15林道車終点