2001年3月7日~8日
大滝、森広、櫻井(記)
休みを取って狙っていた谷川岳のノコ沢は、新雪の量と天気予報を見て中止にした。
谷川岳特有のプレッシャーをモチベーションに代えてきたところでの変更は、気持ちの切り替えが難しい。
仕方ない、ビーコンやトランシーバを置いて、より安全なところで純粋に氷を楽しもうっと。
3月7日
意外とゲートが奥にあってアプローチは水平になってからの林道を錦の滝まで30分程度歩く。
錦の滝はハングした中間部の氷が完全に落ちてつながってないのであきらめる。
テントを張ってさらに10分程度林道をラッセルしガンマルンゼに入る。
林道のすぐ上に立派な15mの氷瀑がある。
大きいがIII+程度で快適に越す。
その上は雪面が続き2ピッチ分ほどひざまでのラッセル。
続いて10mほどのベルグラの滝。
ここは左のコンタクトラインに沿って登るが岩を避けながらバイルを振る。
さらにやはり2ピッチ分程度急なラッセルを続けると直径10mほどもあるような大岩が何個もルンゼにかぶさって洞穴状になっていた。
とりあえずその中に入っていくと正面と左奥に出口が見えた。
ここは左奥の上部に雪面の見えるところをコーナームーブで越えるがアルパインチックで面白かった。
この先二俣状のところまでラッセルを続ける。
時々踏みぬく雪の下には氷が立って見えていて雪が連瀑の地形を滑らかにしていることがわかる。
二俣を左奥に進むとこのルンゼで一番すっきりとした氷が出てきた。
15mほどある堅くて透明なもので本流の左に立っている。
ここで私のカジタで手足を固めたクラシックな装備を見ていた大滝さんが「使ってみませんか」とナジャと北辰を貸してくれる。
この滝は中間部が80度ほどあってIV+だったと思うが、いいアックスは体力的にも楽で足にも負担がかからないことが良くわかった。
上部では高度感も出て爽快。
不評な緑のカジタで登ってくれた大滝さんはあとで、けっこう怖かったと言っていた。
正月の正股沢でもそうだったが、このパーティーではいつもIV程度ではよほどスケールが無い限りロープを出さない。
結局ガンマルンゼもラッペル以外ロープを出さなかった。
で、大滝さんはIV+を緑のカジタでフリーで登って怖かったと言ったのだった。(良い子の皆さん、真似はしないこと!)
ルンゼはこの上で小さな登れない氷柱を掛けて終わり。
10:00に取り付いて12:00ちょうど終了。
同ルートを途中3回ほど懸垂下降して林道に14:00着。
時間が余ったので林道を奥までラッセルし刃渡り沢をチェック。
この時間になるとかなりあられ雪が降っていて見通しは良くなかったが、両翼の滝とその前後の滝を広くて急な雪面がつないでいるのが良くわかった。
アプローチのラッセルと雪崩の危険を感じたので、翌日の刃渡り沢は中止にして林道途中の鞍掛沢橋の下に見つけた氷柱で遊ぶことにする。
テントに帰り、具の相談をしないで持ち寄ったおでんと日本酒で恒例の大宴会。
3月8日
前日見つけた鞍掛沢橋の氷柱に行く。
橋のすぐ脇にあって高さ5m幅1m程度の氷柱1本とつららの帯状で幅3mのものなどがある。
ここで岩とのコンタクトラインを登ったり、レイバック、フッキング、シングルアックス、ノーアックスなどいろいろな登り方にトップロープでトライ。
わいわいと昼まで遊んで終了。
けっこう前腕がパンプしていたのは私だけだろうか?
(おまけ)
幸福温泉が閉鎖になったらしい。
そこで新しくできた武川の湯に行って見た。
デイケアセンターも兼ねた村営の施設で、平日でもけっこう賑わっていた。
露天、サウナ、休憩の広間もあって500円。
新しくてきれいでおすすめです。