日光雲竜渓谷雲竜瀑

2018年2月25日(日)
薄田、野澤、川上、山崎(記)

今日の目的地は、時期的に氷結状態が心配されましたが、日光雲竜渓谷雲竜瀑です。東北道、日光宇都宮道路を通り、日光インターで降り、国道119号神橋の信号を右折。すぐの稲荷川に掛かる橋の手前を左折して川沿いに奥へと入っていくとゲートが現れ、そこに駐車するのだが、すでに満車状態。少し下った路肩に駐車。午前8時30分頃に行動開始。道は直進と左手の二手に分かれており、どちらにもゲートが降りているが直進する。しばらく道なりに進み、途中堰堤上を渡河、左岸を上流へと向かう。大きな堰を巻くと広々とした河原に出て右岸に向け歩き、林道に合流し雲竜渓谷へと向かう。林道は、九十九折れに標高を上げていくので随分余計に歩かされる。

午前10時20分頃、雲竜渓谷に到着。河岸両側に見事な氷柱が立ち並んでいた。

その中を奥へと進むと、ついに雲竜瀑が現れた。遠目に見るとなんだかほっそりしている。

雲竜瀑に至る入り口のF1からは、巻道を上がっていくが、凍っていて悪いのでアイゼン装着。雲竜瀑直下には午前10時40分頃に到着する。
天候は晴れ。無風。寒くなく、先行1パーティーが登攀中であった。近くで見る滝の状況は、立派に氷結しているが、本などで見るのと比べると、少し迫力に欠ける感じでした。下部は発達していました。正面、右側は出だしが、氷のせり出しでハングしていた。先行パーティは左側から登っている。時々落ちてくる落氷もさることながら、右岸側の脆そうな絶壁からも小さな落石があった。
我々は、野沢、川上組と薄田、山崎組に分かれて登攀開始、登路は左側から登る。氷のせり出しの陰になっているため、やや硬くて脆い。氷のチムニーみたいなところ抜け、左上し、少し進んだところ、下から26~7メートル進んだところの氷のテラス状のところでピッチを切る。ここからはほぼ垂直部分を直上していくが、足もあるし、このあたりになると日が当たるため、氷も柔らかくアックスも刺さりがよくて登りやすい。

ところが、垂直部を抜け、傾斜が緩くなったあたりに差し掛かると、これまでも氷の中からしていた水流の音がより大きくザーザーと。一部氷がとても薄く水が流れているのが透けて見える。踏み抜かないように場所を選んでそーっと進む。左岸岩壁がすぐ横だが残置支点などない。その代わり残置スクリューとアバラコフに掛かった残置スリングがあり、そこで野沢、川上組がピッチを切る。ここまで25メートルくらいか。滝自体はさらに上に続いているが、氷結状態が良くなく、穴も空いているとのことで、ここでして残置物を利用して降下することになった。ここから一番下まで50メートルぎりぎりで届いて降下終了。
雲竜瀑登攀後、渓谷右岸に掛かる氷柱を登る。

名前もグレードも不明だが、約25mくらいあるバーチカル。野沢、川上組は左側を、薄田さんは中央をリード。その薄田さん曰く、6級はるとのこと。私もフォローで登りましたが、雲竜瀑より面白かった。
そこで楽しんだ後、現場を午後5時過ぎに後にして、車に戻ったのが暗くなった午後6時半頃でした。路面が凍結しているところがあるので、明るいうちの下山がいいです。
結局、本日クライマーは、1組しか見ませんでした、朝、満車状態だったのは、滝見物のハイカーだったのかもしれません。渓谷の両岸に掛かる氷柱は、もう少し楽しめそうですが、日がよく当たる雲竜瀑は、まもなく終了かなと感じました。