釜無川支流黒川

2018年9月1日~2日
中和(記)、柏舘

柏舘さんから釣りに誘っていただいたので、釜無川支流・黒川を提案したところ、あっさりオッケーが出た。前線通過に伴う断続的な降雨の予報であったが、流域面積が狭くゴルジュの沢でもないので、猛烈な増水は無いと判断し、まずは行ってみる事にした。

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コースタイム:
9/1(土) 釜無川ゲート (7:39) – 黒川出合(08:32) – 門状堰堤(12:36) – 幕営地(15:59)
9/2(日) 幕営地(06:20) – 鬼の窓(07:42) – 鬼の窓沢出合(9:29) – 釜無川林道(11:07) – 釜無川ゲート(12:25)
※黒川下流部は釣りをしながら遡行

行動記録:
9/1(土) 断続的に弱い雨
金曜夜行で釜無川のゲート付近に移動したものの、夜半から本降りの雨。明るくなってきても雨が止まないので「止むまでまとう」「帰ろうか」など2人とも消極的な発言でグダグダの様相。幸い7時前に雨は止み、川の色も笹濁り程度だったので出発。

小一時間歩いて黒川出合に到着するも、大きな堰堤が聳えており冴えない出合。この堰堤を巻いても、さらに堰堤が続くのでスカ沢の気配が漂い始めるが、3つ目の堰堤を過ぎると渓相は好転。ゴルジュ状の沢中に、5つほど滝が連続する(3つ目の滝以外はすべて容易に登れる)。だが、5つ目の滝を越えると、またしても堰堤。悪態をつきながら通り過ぎると、沢が工事現場になっていて唖然。どうやら堰堤を建設するようで道路やら仮設トイレまである始末。見なかった事にしてさっさと通過。工事現場を通り過ぎると、再びゴルジュ状となり、チョックストーンが挟まった直瀑に阻まれる。釜に入って偵察したが、手がかりが乏しく登れる気がしないので素直に巻いた。この先も、ナメや大岩の滝が連続するが、全て直登可能で楽しく遡行できる。前松尾沢を見送ると、渓は明るくなってきて、40m近い2段のナメ滝。1段目は難しく2段目は絶望的なので、ここも素直に2段とも巻く。これを巻けば核心部は過ぎたと思ったが、再度ゴルジュ状となり大滝。水流沿いの遡行は不可能なので、右岸のルンゼを使って巻きにかかるが、岩がボロいので意外と悪い。ルンゼ途中から木の根を使って尾根に移行して高巻いた。大滝を巻き終えれば、あとは完全に癒やしの渓相。これでもかと言わんばかりにナメが続き非常に快適。ナメが切れたあたりで、右岸に快適な砂地を見つけたので、ここでタープ泊。9/2(日) 弱い雨
出発早々、柏館さんが倒木で竿を折ってしまいテンションが低い状態でのスタート。鬼の窓への詰めは基本的に何もないが、アザミやイバラが生い茂っており痛い。左岸に岸壁が出てくると大岩が散乱するが、これを抜ければ真砂のザレとなりコル(鬼の窓)に出る。

下降する鬼の窓沢は序盤は単なる樹林帯だが、100mほど標高を落とすと左側から水流のある沢と合流。ここからは傾斜のゆるいナメが延々と続くが、素晴らしくヌメるのでラバーソールだと立つことすら困難。ナメの途中で2つほど15m強の滝がある他は、こんなナメがひたすら続くナメ沢である。入り口はゴルジュのようになり、1本だけある滝を下るのに念の為ロープを出した。山行中でロープを使ったのはここだけ。

ゴルジュを抜けると中ノ川本流に出るが、待っていたのは巨大堰堤とガードレール付きの林道。どれだけ堰堤を作るのが好きなのだろう。あとは、林道を13kmほど歩くだけだが、最後の方は林道歩きに飽きてお互い無言のままゲートに帰り着いた。