八ヶ岳 獅子ヶ岩第一尾根、裏同心稜左稜

1997年2月20日~2月23日
大滝、中嶋(記)、畠中[獅子ヶ岩]
滝島、細田、中嶋、水柿[裏同心稜]

20日

晴れ 獅子ヶ岩第一尾根

21日

雪  立場山~阿弥陀南稜上P1のコルBV

22日

吹雪 BP~阿弥陀頂上~行者小屋~赤岳鉱泉

23日

晴れ 裏同心稜左稜

獅子ヶ岩第一尾根

獅子ヶ岩と言ったらこれしかないと云うような良いルートだと思います。

広河原の方から南稜にでて青ナギから尻セードで下り、深雪のラッセルをして獅子が岩に取り付く。ラッセルで時間を食い取り付いたのは14:00。3人パーティだったので全てのピッチ私がリード、全6ピッチ。全体的に岩はコケっぽく残置も少ない。良いホールドとなる岩が多いが脆い岩も多い。1ピッチ目は快適な岩登り、ピンは少ない。3ピッチ目に当たる人工のピッチは意外にもボルトが多く、まあ効いている感じで楽にこなせた。4ピッチ目で第4フェースに出るが、この時にはもう暗く、ラインが分からなくなったので左から卷いてしまった。獅子ヶ岩の頭に抜けたのが(19:00)。

阿弥陀南稜

21日、前線が通過しひどい天候のため、無名峰を越えP1を越えたところで行動中止。ここは大系にも書いてあるナイスなBPだ。22日、前日と比べると風が弱まったので吹雪の中出発。吹雪の中からP3立ちはだかって見えるのがかっこよく、とてもあの南稜とは思えない。P3の巻きは快適な氷雪が詰まっていてダブルアックスで楽に抜けた。P4もなんの苦労もく越えると一瞬ホワイトアウトになり、突然お地蔵さんが目の前にあった。頂上に雪屁なんかが出来ていて、穏やかなときとはまるで違う阿弥陀の頂上だった。視界がほとんど無かったので中岳のコルまでの下降には気を使った。鉱泉(10:30)

裏同心稜

体系にも記録がでていない稜で、会の瀧島さんの「初登かもしれない」という呼びかけに5人も集まりました。実際は残置があったわけですが。朝から快晴、アプローチに裏同心ルンゼをとるがラッセルがかなり辛い。下から見て一番右手の、大同心よりの稜に取り付く。登攀中大同心をじっくり見ることが出来る。1ピッチ目が一番難しく、かなり傾斜のある草付のダブルアックス。2~4ピッチ目、雪稜とたまにやや悪い草付。5ピッチ目、ちょっとした岩を右上してカンテを回り込む一番岩らしいピッチ、取り付きにはリングボルトが打ってあった。残置があったのはこのピッチだけだったが、やはりどこでも登られているものだ。6ピッチ目で稜の上にでて後はコンテで行く。最後のせこい岩の下で大休止、ここでロープを解いて後はひたすら縦走路を目指して登って行く。実質登攀時間3~4時間。

裏同心稜は全部で3本くらいあるが、今回登った稜の1本左の稜が岩が多く、手応えがありそうだった。


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