2007年6月14日~16日
坂本(チーム84、首都大山岳部)、小山・記(秀峰、首都大山岳部)
6月14日
晴れ
アプローチ。
Camp4~取り付き。
4、5時間。
肩から20~30分くだったところが取り付きになる。
水場があった!良かった!他パーティが居る。
アメ人二人組。
ホーリングするようだ。
時間が掛かりそうなので、彼らよりも早く出よう、と坂本氏と話す。
休憩の後、3P分をフィックス。
最初の10cのピッチでさっそくA0が飛び出した。
取り付きに戻って休む。
暑い。
半裸で飯を食う。
その間にも他パーティが来た。
結局、明日は僕らを含め4パーティ(2組は1day)がgo upするようだ。
こりゃ面倒くさそうだ・・。
暗くなって就寝。
6月15日
晴れ。
3時起床。
慌しく準備して、4時go up。
3P分をユマール。
いきなり疲れる。
4P:坂本 まだ暗いうちにスタート。
5.11の箇所は人工で。
5P:小山 左上して、5.9のfinger。
Fingerこわい。
さっそくA0。
ビレイ点にリングボルトがあった。
6P:小山 5.9のfingerの後、少しプロテクションのとりづらい5.8。
広いレッジでビレイ。
ボルト位置が離れていたので、ビレイ点はボルト1個とカム3つで作る。
7P:小山 唯一迷いやすいと聞いていたピッチ。
助言どおり簡単なほうに行けばうまくいった。
チョーク跡にも助けられた。
ビレイ点は枯れかかっている木。
8P:坂本 右にトラバース。
北西壁本体に入っていく。
ここまでは側壁とでも言えるところを登っていた。
1dayのパーティに抜かされる。
同時登攀していた。
バックロープが本当に細かった。
7mmくらいか。
9P:坂本 トラバースの後、少し上がってビレイ。
10P:坂本 ボルトラダーを人工で。
振り子はなんとかこなせた。
11P:小山 Robbins Traverse 噂どおり。
最初、少し上がってトラバースしようとして落ちそうになった。
落ちたら残置ハーケン1本に頼ることになる。
信用できない。
こわくて情けない声をあげていた。
坂本くんの助言で一旦戻り、お助け紐を使って、少し下からトラバース。
なんとか行けた。
これで終わりと思っていたら、その後の5.9も悪い。
こわい。
A0しまくりで突破。
平らなレッジでビレイ。
ビレイ点でイギリス人パーティを抜かさせてあげる。
彼らは1dayを目指しているのだが、思ったよりも遅い。
12P:小山 5.6のチムニーは外からいった。
そこから上にあがるところが少しこわかった。
足をかけたでかい石が浮いてた+ハンドホールドが微妙。
11cは人工。
お助け紐を使って振り子した後、カムと残置ハーケンでビレイ点をつくる。
13P+14P:坂本 リンク。
チムニー。
リードはこわそうだった。
さかもとくんありがとう。
フォローは、空中ユマール+ザックが引っかかるので、しんどかった。
ユマールが下手なだけか。
15P:小山 Fistバチ効きのクラックとエイリアンの黄サイズのクラックが平行にはしっている。
カムの架け替えで前進。
この辺から疲労が現れてきた。
16P:小山 きれいなfinger。
もちろんA0の連続。
17P:小山 少し降りてから5.9のレイバック→Double Crack。
5.9のレイバックはキャメ4番サイズのクラックが10m弱つづく。
4番はビレイ点に使っていて手元になかったので焦る。
5番をきめると開ききってとれなくなり、更に焦る。
奥に3番を無理矢理きめてセルフをとり、なんとか5番を回収。
Double Crackは途中で右に移るのだが、僕は危うく登りすぎるところだった。
ロープの流れに注意。
ビバーク:Big Sandy Ledge 僕はかなりヘロヘロになっていたので1dayは諦め、予定通り行くことになった。
ごめんなさい。
暗くなる前に坂本くんリードで18Pをフィックス。
Big Sandyは広い。
考えていたより寒い。
合羽+フリース+インサレーションでも少し寒かった。
落ち着いてみると、少し小便くさい。
朝飯の残りとパワーバーで晩ごはん。
6月16日
晴れ。
4時半、行動開始。
19P+20P:坂本 リンク。
難しそう。
時間が掛かっていたように感じた。
ビレイしている間に夜が明けて空が明るくなってくる。
21P:坂本 Think God Ledge。
噂より短い。
長めに見積もっても15mくらいか。
30mくらいあると言っていた人もいたが。
印象が強烈な分だけ長く感じるのかもしれない。
坂本くんが冷静にリード。
すごい!フォローは怖かった。
ザックが壁の反対側に落ちてくるので、ザックの重みに持っていかれないように必死で四つんばいで這って行った。
レッジの途中で幅が短くなったので、そこは足をレッジからおろした(ちょうどフットホールドがある)。
足を外側に出したまま少し進むと、フットホールドがなくなるので、再び四つんばいに戻って、レッジの終わりまで這って行った。
カムは2-4番くらいがきいた。
22P:坂本 ボルトラダーの人工。
なのだが、ボルト間隔が微妙に遠い。
3、4手のフリーがはいる。
これが怖すぎた。
小山リードのピッチだったのだが、坂本くんに交代してもらった。
申し訳ない。
坂本くんは突破。
頼りになる。
ここまで来ると、頂上にいる人から登っているクライマーが見える。
こっちが必死で登っている途中で、上から笑いながら話しかけられるのは頭にきた。
23P:小山 最終ピッチ。
難しい、というかこわかった。
トラバースの箇所は坂本くんのアドバイスに従ってなんとか行けた。
最後は階段状のところをあがって適当なところでビレイ。
ロープを解いてTop Out。
日曜だったので人がいっぱい居て、その人たちから拍手されて、ちょっと誇らしい気持ちになる。
1時間休んでから下山開始。
混みこみのケーブルを通って肩~取り付き。
クライミングシューズでくだったので、足がかなり痛かった。
取り付きの荷物をピックアップして、一気に下山。
最後に総括として、いくつか気づいたことを箇条書きでピックアップしてみます。
<総括>
・ 残置はけっこう多い。
・ 水は1日目1.5L 2日目1L(各1人分)で足りた。
日があまり当たらないため太陽で喉が渇くことはなかったが、緊張するピッチですごく渇いた。
・ 食料は1日目パワーバー4本+朝飯の残りのパン1本とチーズ 2日目パワーバー2本小山は飴を30個持っていったが(アプローチ~壁~下山分)十分足りた。
・ 壁で一緒になった外国人はメインロープ10mm前後、バックロープは9mm以下(6,7mmのパーティも)だった。
・ 1dayのパーティは本当に荷物が少ない。
・壁の取り付きに泊まるには許可が必要。
Visitor center 隣のwilderness centerにて泊まる日の前日のみ申請可。
携帯用bear box が5ドルで借りられる。(2007年6月当時)
共同装備
カム 最小(赤) 1 エイリアン 赤 1
次のサイズ(黄) 1 黄 2
0.3番 2 緑 2
0.4番 1 青 1
0.5番 2
0.75番 2 ナッツ Rocks 1~5番 各1
1番 3 BD MICRO 2番 1
2番 2 BD STOPPER 4~7番 各1
3番 2
4番 1
5番 1
スリング 120cm 4 カラビナ付
60cm 5 カラビナ付 ←も少し多くても良かったかも
ヌンチャク アルパインヌンチャク 5
ソウンタイプ 4
フリーカラビナ 4
環付カラビナ 各自3
ユマール 2
ロープマン 1
タイブロック 1
ナッツキー 各自1
岩角テープ テーピング(使用せず)
ザック 1
医療具 テーピングのみ
水筒 5?分
ツエルト 2人用1つ
ライター 1
ロールペーパー 1
食料 パワーバー 1日目4本 2日目2本 (一人分)
個人装備
メット1 ハーネス1 デイジー2 エイダー1 確保・下降器各1 フラットソール1
チョークバック1 ナイフ1 時計1 トポ2 雨具1
防寒具(フリース+インサレーション1つずつ) ヘッドランプ1(予備電池付)
アプローチシューズ1 カメラ1 排便ボックス1(ペットボトルで自作)