谷川岳 一ノ倉沢衝立岩中央稜、一ノ沢左方ルンゼ

2019年3月2日~3日
川上、山崎(記)

3月2日 谷川岳一ノ倉沢衝立岩中央稜
当初、土曜日は一ノ沢左方ルンゼ、日曜日に中央稜の予定でしたが、前日夜から小雪が舞っていたので、土曜日は衝立岩中央稜に変更。当日の天気は朝のうち薄曇りのち晴れ。
センター発500。一ノ倉沢出合600。左に一ノ沢を分けた先から本谷のデブリが現れ始める。テールリッジには末端からではなく、衝立スラブ側から取り付く。中央稜取り付きに800頃。
なお、この日の朝、知っている限りでは東尾根に1パーティ2人、三スラに1パーティ3人、一ノ倉尾根に1パーティ3人が入っていました。

1P目 川上。雪のついたスラブを左上。40m。中間支点は灌木などで取る。雪の下にハーケン。2P目 山崎。1P終了点から左にトラバース後、ルンゼ状を直上。25m。3P目 川上。本来なら右にトラバースして衝立側正面フェースに出るところ、真っ直ぐ上に見える残置物に導かれ烏帽子側フェースを直進後左上。30m位だったか。
4P目 川上。とても難しそうなので難所大好きの川上リード。下部は左面に手足なし。右側にあるリス、カチ、棚などを使うが、難しく突破に時間を要す。中間支点はハーケンあり。さらに上部は被った凹角で、挑戦するも突破は困難となり、最終的にはあの手この手でずり上がる。終了点はボロいスリングが巻かれた立木。

ボロいスリングの巻かれた立木

5P目 山崎。本ルートが走る烏帽子側正面フェース目指してルート修正し、本来のルート4P目チムニーの上に出る。そこから凹状フェースを登り終了点。25m。
6P目 川上。ルンゼ状から烏帽子側の開放的な凹角状のフェースを登る。中間支点ハーケンあるが、クラックが走っているのでトライカムなども使う。40m。
この時点で14時を回っていたのと、メインピッチは終わったということで終了とし、同ルート下降する。途中ロープの引っ掛かりなどあったが、15時頃には取り付き着。
この日の中央稜は我々のパーティのみでした。

3月3日 谷川岳一ノ沢右壁左方ルンゼ
当日の天気は朝から曇り。天気は下り坂でしたが、日中は何とか持ちそうな状況。
センター発400。一ノ倉沢出合500頃。一ノ沢に入って急な登りの途中、最初の二俣が現れるが、左手が一ノ沢本谷で、左方ルンゼには左を行く。右手からはルートミスしたのか、一団が続々と下ってくる。
取り付き着630頃。この日左方ルンゼに入るパーティは我々を入れて5パーティの大盛況。
うち山頂に抜けたのは3パーティ。
1P目取り付き。ロープ無くても行けそうだが、先行パーティの落とす氷塊が時折飛んでくるのでロープを出す。出だしだけ傾斜の緩い氷で、あとは2P目の氷瀑の前まで緩い雪面。40m。
2P以降は、特に難しくない滝を交代で登って行く。確か4P目。左側は氷が薄く、中央を行き、右岸側の立木にある残置まで。25mくらい。4P目終了点から下を覗く。4P終了点からは緩雪面。5P目手前までロープを引き摺っていく。本ルート核心の5P目チムニー滝。川上リード。確保支点は左岸側の岩角へ巻き付けたスリングやハーケンを打ち確保支点とした。乗り越えた後40mほどロープ伸ばし左岸側でビレイ。
滝は、左面に薄い氷が張っており、チョックストーンの左側を登る。それほど苦労せず突破できた(写真は現地で偶然会った友人に取ってもらったもの)。
その後、中間稜までは先行者の階段状トレースがあり、雪も締まって容易。
中間稜核心のナイフリッジもトレースがあったため難なく突破。一応スタンディングアックスビレイで確保。ナイフリッジ後はロープをしまい、東尾根に向けのんびり登って行く。ガスで真っ白のオキの耳には1200頃到着。天神平経由で1500には下山。

谷川岳 一ノ倉沢一ノ沢 左方ルンゼ

2018年3月4日
薄田(記)、野澤

コースタイム:
一ノ倉出合 5:00
F5 8:40
一ノ倉出合 12:00

「ヤバいよヤバいよ」
F5上の雪田から降ってくる雪崩でF5入り口にてビレーするデカ目のヤツにやられ、飛ばされたがアンカーに助けられ事なきを得た。
この時薄田はテンションを貰って雪壁を下降中。ハーケン抜けてたら一ノ沢の出合まで死へのダイブがスタートするところでした。
前日の予報は水上での最高気温が17℃を告げていたがいつもどおり出合まで行くだけ行って判断しようと某駐車場を出発。先々日の雪は締まったようで普通に歩きやすかった。
出合に到着しても雪面は締まっており早く1・2の中間リッジ早く抜けられたら何とかなりそう。結局何とかならなかったが・・・
先輩から教わった出合で足のすね以上埋まったら引き返すという敗退基準はクリアーしていたが気温基準がそれを越えていた。
コップ側からデカイヤツが来ていて出合から30mも行かないくらいで高さ6、7m位のデブリが斜めに走り雪崩のすさまじさを再認識。
一ノ沢の本流に入り傾斜が増す頃から雪崩れ通過後の樋状滑り台が断続的に続く。
F1、F2は簡単なので各自フリーで登る。F3からロープを出し野澤先行でスタート。
氷が柔らかいのか快調にロープを伸ばす。但し、先行1パーティーが落とす時折大きい氷が弾丸となって普通に飛んでくるので上を見ていないとヤバい。

薄田、一度拳1/3程度がバウンドを読み切れず左胸にHIT、痛かった。
ビレー解除の声に薄田スタート。簡単なるも50mいっぱい伸びていたので脹ら脛のレストの為若干休憩を入れながら登る。
F4リードを薄田に交代。出だしF3より急だが4mも登るとバンド伝い、左右に逃げられるので見た目ほど難しくは無い。
氷部は25m程で抜けて更に5m雪面を左に上がり立木(残置シュリンゲ有り)でビレー。

続く雪壁も50mいっぱいで左手の立木でビレー、そこから核心のF5チョックストーンが見える。更に50m弱で手前の右壁下部にハーケンを2枚打つが1枚は半分しか入らない。
さて、この頃から強めの日射のもと気温も上がり塵雪崩が落ちてくる。
核心は野澤君の番だが既にゆるゆるの雪と申し訳なさ程度に付着した氷のためか難しそう。
そうこうする内に上部雪田からの塵雪崩落下間隔が狭まり大きさも増してきた。

薄田にリードを交代するもチョックストーンの左手には微かな氷しか無く傾斜も強いので逡巡。右手手前に目を移すが氷は付着するも気温の上昇でグズグズの状態、草付き状だが傾斜も有り支点取れないのでこちらもヤバイ。
そうこうする内に上部雪田から間欠的に重めの雪崩が降ってくる。
「もう駄目だ!」降りると決断。
薄田、そのままテンション入れながら50m下降。途中、野澤君がビレー中大きめの1発を食らいセルフにぶら下がる。ハーケン、効いてて良かった。
何とか立木まで降りてそこから懸垂開始。50m2回ではF3取り付きに届かず薄田7m程クライムダウン。後はテンションとクライムダウンで一ノ沢本流に到着。
助かった。

反省点はなんと言っても気温上昇。こんな日に入っちゃ行けない。しかし先行1パーティーはしっかり抜けて我々がセンター到着前に降りて来ていた。もう一点はもう1時間早くスタートが必要だった。

谷川岳 一ノ倉沢 一・二ノ沢中間稜

2017年3月5日
薄田、河合(記)

白状すると、一ノ沢右壁左方ルンゼのつもりが、ルート間違えました・・・

河合は積雪期の一ノ倉沢、今回が初めて。氷、雪壁、雪稜が漏れなく楽しめるという一ノ沢右壁左方ルンゼに薄田さんと行くことにしました。週の前半から気象予報や降雪データと睨めっこ。金曜夜行できないので登るは日曜。しかし、金曜に藤原や湯沢で降雪のデータ。しかも土日は気温かなり上がるらしい。これは雪崩る前、なるべく早く左方ルンゼ抜けるしかないと、ヘッデン登攀に決定。

2:15登山指導センター発。3:15一ノ倉沢出合着、3:50発。真っ暗。一の沢へのトレースに入りました。しばらくトレースが続いていたので忠実にそれに辿って、「右寄り」に歩いたところ、トレースは続いていましたが前日のものではないようで、「東尾根、土曜誰も行かなかったのかな?…GPSを軽く確認すると右寄りのような…でも沢地形入ってるしなぁ…でもちょっと幅狭いかな…東尾根行ったことないしこんなもんかな…」この違和感をその場でしっかり検証すればよかったのですが、膝~膝上のラッセル(軟雪で状態悪く、日が高くなっての同下降はヤバい)、真新しい雪崩破断面、短足には厳しいシュルンド乗越×2でそちらに集中しすぎていました。
出合から2時間登って辺りが明るくなってきて、全然出てこない左方ルンゼ、明らかに東尾根に行くと思しきパーティがはるか下で右岸側の尾根の影に消えていくのを見て、やっとルートを間違えたことに気づきました。1150m地点の二股を右に行ってしまった…一ノ沢入ってからは左寄りに行かないと迷い易いと、後で向畑代表に教わりました。後悔しても後の祭り。今更降りて登り返す時間も気力もないので、そのまま詰め上げて一、二ノ沢中間稜に出ました。6:20。標高1380m地点です。

絶望のトレース。あぁ・・・

枝沢を詰め上げた地点。右は中間稜。

一、二ノ沢中間稜には前日のものと思われるトレースがついていました。時間も早いのでまったり休みながら登ります。右に衝立岩や滝沢リッジの絶景。大氷柱は下部が途切れかけており、烏帽子スラブはさっそく雪崩。滝沢リッジにトレースあり。
中間稜は急な木登り

大氷柱は下部が途切れていた

傾斜は結構きつく、ヤブヤブしてましたが、その分灌木がホールドに使えます。細い枝は角度と持つ場所間違えると折れそうでしたが。薄田さんは括り付けたストックが枝にひっかり難渋していました。途中1箇所、急な場所でロープ出し(残置支点あり)、ハイライトのナイフリッジに来ました。
途中ロープを出した地点。確保用残置あり。

東尾根側のすごい所にカモシカ。声かけたけど「シカ」トされたby薄田さん。

河合リードでダウンクライム、トレースあったので楽勝。25mロープ伸ばしてコルの良いピナクルでピッチを切り、次は薄田さんが50mいっぱいロープ伸ばし、安定した雪面でピッチを切りました。う~ん、素晴らしいナイフリッジ!後は確保せず只管東尾根まで詰め上げました。
ナイフリッジを振り返る

10:30 東尾根1800m地点と合流。西黒尾根側は雪庇なので東側のグズグズのトレースを忠実に辿りトラバース。結構緊張。
東尾根の雪庇トラバース

最後の急登

第1岩峰は右から巻きましたが、途中でトレースが途絶えていました。フィナーレの雪庇乗越は、雪が柔らか過ぎたので左から巻いて、10:50オキの耳山頂に到着。出合から7時間。中間稜にトレースなかったらロープ出す回数増えて、もっと時間かかったと思います。
後は腐った雪の中、西黒尾根を下降。アイス用に履いてきたアイゼン「ダート」はアンチスノープレートついてないので、雪団子地獄。加工して着けようかな。
初の積雪期一ノ倉沢で気合入ってましたが、大ミスで不完全燃焼。でも、中間稜自体は素晴らしいルートで楽しめたし、さくっとトップアウトできたので贅沢を言ってはいけないです。反省を活かし、次はちゃんと左方ルンゼから中間稜に出よう。

谷川岳 一ノ倉沢 衝立岩中央稜

2017年2月26日
薄田(記)、野澤

楽しい(?)冬壁でした。
過去に何度もアプローチして(土合敗退含む)やっと取り付けました。天気は今一でしたが(水上は晴れ)条件はほぼベスト。壁には充分過ぎる程の雪と氷。これぞ冬壁。
2P目以外はルートの特性上風当たりもそれなりで冬期クライミング感バッチリです。

1P目野澤君リードスタート。厳しいのかなかなか終わらない。私はやせ我慢の鼻歌を歌いながら足踏みをして寒さを紛らす。1時間でビレーOFF。薄田は15分くらい。

1P目の野澤

2P目薄田リード、Ⅱ級なので15分くらいで終了。但し、1P目もそうだが充分過ぎる程雪と氷なのでホールドのお掃除に時間が掛かる。
2P目終了直前

3P目野澤リード、ここは2P目のルンゼからリッジに出るところは雪が少なく楽勝。但し、その後は雪&氷のお掃除作業が必要なので時間が掛かる。薄田は野澤君の落とす落下物を体(時折メット)に受けながらビレーするもメットは「カツン、カツン」で済むが肩に1発大きめの氷がヒット。ちょっと痛かった。ここもリード1時間、フォロー30分。

4P目薄田リード、Ⅳ級A0なるも写真でわかるとおり冬壁感充分でハーケン類が埋まっていて見つけるのに手間取る。シュリンゲが付いているとわかり易いがそこも氷化してるので叩き割らないと使えない。微妙なバランスで立っての作業は困難でテンションか下のハーケンにセルフを取っての作業になる。ホールドが細かいので右手はアックスのピックを引っ掛け左手はホールドを取ってのクライミング。と、クラックにアックスをねじ込んだ時に挟まっている氷が脱落。1+1m程墜落。怪我は無かった。アックスをねじ込むときは手を抜かず雪&氷を取り除かなければいけない(硬ければ別)と大反省。4P目の目の前4mほど上に見えるけどそこからも簡単では無くあの手この手でずり上がり(格好良く言うと微妙なクライミング)、最後は終了点の残置シュリンゲにアックスを引っ掛けて終了。ここは1時間まで掛からなかったと思うが時計を見ると11:40、結構時間が押してきた。
4P目終了3m手前

ロープを固定し野澤君に登って貰う。私が出だしを左に回り込んだせいで野澤君に手間を掛けさせた。しかし、フォローでも難しいのかテンションを掛けつつ登ってくる。最後はゴボウ混じりとなりようやく到着。野澤君の顔色を伺い相談すると降りたいとのこと。残すところⅢ級+30mが2Pだが怪我するといけないので本日は是にてお終い。2回のアップで夏の横断バンド(急な雪壁)まで降り立つ。取り付きまで戻って腹に少し入れて下山開始。

過去の記録を見ると壁の雪は少なめが多いが今回は本格的な冬壁コンディション(ルートは易しい部類)であり正直手強かったです。南稜組も2P目のチムニーは苦労しているように見えたし、結局時間切れか(?)3P目終了時でお終いにしたようである。
「大氷柱」組はおそらく完登してアップに入っていた。
写真だと解りにくいが近くで見る『大氷柱』は大きく格好良い!いつかは登りたい!
烏帽子大氷柱

写真のとおり滝沢下部は露出していて氷で繋がっているが二の沢&衝立スラブは雪が大きく脱落していて今後の気温等にも依るがテールリッジの雪も落ちるのに多くの時間を取られないと感じました。(夏のⅢ級トラバース脇は既に亀裂が入っていた。)
滝沢下部

二ノ沢

谷川岳 一ノ倉沢 烏帽子沢奥壁中央カンテ

5/21
2週間ぶりの谷川です。今回は薄田さんと電車で谷川行。土合駅行の最終列車に間に合うように乗車。意外と終電が早かったため、21:00前には土合駅に着きました。そのまま一ノ倉沢出合まで行って幕営。他にテントが3張ありました。

 

5/22
4:40出合出発。雪渓は後退していましたが、相変わらずテールリッジまで繋がっていて楽でした。
5:50 中央カンテ取付到着。取付には石川から来た3人パーティー。多分2人の我々の方が早いだろうということで先行させていただけることになりました。感謝。
6:05
1P目:Ⅲ+(リード:河合)
今回は薄田さんにお願いして、面白そうな奇数ピッチは河合リード。感謝です。まずはトラバース、それからルンゼ状を左上でした。トラバースは問題なかったですが、ルンゼ状に出てからピンは2つしか見つけられず、結構ランナウト。岩ボロい感じ。
中央カンテ_20160522_写真2
2P目:Ⅲ(リード:薄田)
ルンゼを左上、バンドまで上がります。簡単ですが途中のピンは2つしか見当たらず。Ⅲ級程度で落ちるようなら来る資格なしってことですか・・・
中央カンテ_20160522_写真3
3P目:Ⅳ(リード:河合)
顕著なバンドを左上してからカンテに出ました。カンテは左側から回り込み気味に登りましたが、またピン2つしか見つけられず。結構高度感ありプアプロは嫌な感じだったので、思わずキャメ#0.3をしょぼい岩穴に突っ込みました。フォローしてきた薄田さんの話では1つピンを見落としていたらしい・・・ライン取りミスったのかな。ここまでで1時間といいペース。
4P目 Ⅲ(リード:薄田)
チムニー手前まで。浮石が多かったこと以外印象に残っていない・・・
5P目:Ⅴ-(リード:河合)
チムニーをステミングで越えていく楽しいピッチ。残置は豊富ですが、入口にキャメ#1をかませて補強しました。
さくっと登れましたが、フォロー確保中に、ポケットに入れていた相棒のコンデジが吹っ飛び彼方に消えて行ってしまいました・・・人に当たらないで良かった・・・アクセサリーカラビナも環付を使おうと大反省。本チャンで初めて石以外のものを落とし、凹む。
中央カンテ_20160522_写真4
6P目:Ⅲ(リード:薄田)
難しそうな垂壁を避け、左に回りこんでから右上してボロいフェースを登りました。せっかくなら垂壁にピン打ってくれればいいのに。相変わらずプアプロで、ボロいフェース越えた所にやっと2ピン目が・・・この辺りも浮石てんこ盛りで、直接触れなくても少しのロープ操作ですぐ落石が発生します。
7P目:Ⅴ(リード:河合)
今日のメインディッシュ。フリーで行けなかったらお仕置きだ!との薄田さんの煽りを受けて出発。最初の垂壁は3m位、上のホールドは下からだとわかりにくいけどガバ(一部浮いてる)。魅惑の残置が垂れ下がってるけどプロテクションだけ取らせてもらってさくっと通過。次のハング気味コーナークラックは、左側のフェースにカチホールドが結構あったのでそちらから登れそうでしたが、やはり目立つクラックを選択。クラック入口の残置に加えキャメ#2をかませ離陸。レイバック気味にクラックを登り、最後はステミングして通過。ひよって残置ナッツなどに支点取りすぎロープ流れが悪くなったのでクライムダウンしてセットし直したりしてたら結構疲れ、時間も食ってしまいました。ん~やっぱⅤかⅤ+位かな・・・
8P目:Ⅳ(リード:薄田)
ん~左上気味に登って行ったはずですがよく覚えていません。どうやらフォローのピッチは記憶に残らないようです。ピンの数が下部と比べ多くなってきたような。
9P目:Ⅲ(リード:河合)
草付混じりのフェース→左側のルンゼ状。ルートが少し判りづらいけれど、ピンが結構あるので導かれるままに烏帽子岩基部を目指しました。途中25m位の所に支点があったけれど、明らかにルートの終了点でなかったので無視。ルンゼをステミングで越えたところ(少し悪い。Ⅳ位ありそう)で、ロープが40m位出てしまいました。しかしいくら回りを探せど終了点はなし。明らかに踏み跡のあるバンドが左に続いているけど、ロープ足りなそう・・・目の前にあまり効いてなさそうなRCCとボロいリングボルトが並んであったので、アングルハーケンを打ち足してピッチを切りました。このピッチが今日一番時間かかったような・・・
中央カンテ_20160522_写真5
10P目:Ⅲ(リード:薄田)
バンドをトラバースし、直上。ロープ10m少しでルート終了点でした。9P目で無理しなくてよかった。この時点で10:15。登攀に4時間10分かかりました。主に7、9ピッチでもたついた私のせいでちょっと時間かかりすぎたかな・・・
下降は、烏帽子の裏側を空中懸垂1発でルンゼの底に降り、そこから草付トラバース点までもう1ピッチ念のため懸垂、そこからビレイして南稜終了点地点まで1ピッチでした。慎重に行ったら1時間かかりました。
南稜終了点は賑わっていました。ここから6ルンゼ→南稜を懸垂下降6ピッチで下降しました。1時間40分かかりました。
中央カンテ_20160522_写真6
烏帽子沢奥壁のバンドトラバースは、ロープなしで下降しましたが結構おっかなかったです。懸垂しているパーティもいました。最後のテールリッジ下降は、前回の反省を踏まえアプローチシューズで下降したら快適でした。
それにしても暑い一日でした。2週間前とは大違いです。諸事情で水が2人合わせて1リットルしかなく、取付で飲みで干してしまい、半分熱中症気味でフラフラ下山。さらに一ノ倉沢出合に戻りザックを回収したところ、辺りに散らばる文庫本・・・カラスか何かにイタズラされたようです。何で食えない文庫本なんかわざわざ破壊したのだろうか・・・狩猟の本だったのがいけなかった?
中央カンテルートは変化に富んでいて面白いルートでしたが、思っていたよりプアプロ(特に下部)でした。後、岩がボロいです。ロープ操作で落ちるような小さな浮石が無数にテラスとかスタンスに乗ってます。
この日南稜、中央稜を始め、各ルートは結構混んでいました。

 

コースタイム:
4:40一ノ倉沢出合→5:00テールリッジ末端→5:50/6:05中央カンテ取付→7:05 3P目フォロー終了→10:15中央カンテ終了点→11:15/25 南稜終了点→13:05/20烏帽子沢バンド→ 14:35/15:00一ノ倉沢出合→15:45ロープウェイ駅

谷川岳 一ノ倉沢 衝立岩中央稜

2016年5月8日
薄田、野澤、河合(記)

5/5、小窓尾根から早めに帰ってきて、野澤さんと河又でフリークライミング(体にキレなし成果なし・・・小窓引きずってる?)をしていた時のひとコマ。
(河)「今年残雪めっちゃ少ないっすね~。今週の土日どっちかで太刀岡山フリーかなと思ってたんですが、もしかして谷川の壁とかもう登れます?」
(野)「今年の残雪なら、もう行けるんじゃない?」
(河)「なら、行きませんか?リハビリで取付きやすいルートを。」
(野)「じゃあ、中央稜か南陵かな。」
という感じで、あっという間に急遽、谷川行が決まりました。薄田さんも加わり、3名で日曜に行くことになりました。

 

5/7、22:00都内某所集合し、一路谷川へ。久々に(車で)行った谷川は、水上ICからロープウェイまでの間にセブンイレブンだけでなく、ファミマができていました。いつの間に??

 

5/8は4:00起き。眠い目をこすりながら出発です。何しろ登るのは一ノ倉沢の誇る人気ルート、順番待ち上等の中央稜。順番待ちで残業や途中敗退なんて嫌なのでなるべく早く出発です。
4:50出発。予報は晴れ、高気圧ど真ん中だったので天気は心配していませんでしたが、予想外に風が強い!
途中、4人組のクライマーらしき集団とすれ違いました。残業っぽくなかったので、もしかして条件悪くて撤退?やっぱりフライング??有笠フリーへ転戦???など少し焦りましたが(なら聞けばよかったのに・・・)、一ノ倉沢出合に着いて一安心。これは登れる!
最初の滝は巻きましたが、すぐ雪渓に乗れ、スイスイとテールリッジに取付けました。
中央稜_20160508 写真2
中央稜取付についてびっくり。誰もいません。後方も誰も見えません。もしかして一ノ倉沢貸切??(ほかに後から南稜に1パーティー入っていました)
さて、早速登ります。最初は野澤さんにリードしていただき、途中から河合にスイッチです。各ピッチの感じ(河合の私見)は以下のとおり。
1P目(リード:野澤)
スラブから逆層っぽいフェースを左上。特に問題なし(フォローだし)。Ⅳもあるのかな。岩が脆い感じ。これはこの後ずっと感じました。
中央稜_20160508 写真3
2P目(リード:野澤)
左にトラバースして烏帽子奥壁側に回り込み、ルンゼを直上。Ⅱよりは絶対ムズいと思いました。野澤さんは右にトラバース用のピンが見える方の支点でピッチを切っていました。
中央稜_20160508 写真4
3P目(リード:野澤)
このままルンゼを直上することもできそうだけど、ルートは右にトラバースしてリッジに出てからフェースを直上(Ⅳ)。トラバースはよく見ればピンもスタンスもしっかりありました。
中央稜_20160508 写真5
4P目(リード:野澤)
核心のピッチ(Ⅴ-)らしいです。フェースから上部のチムニーへ。確かにチムニー入ったら少し悪かったけど、左のフェースからフォローしてきた薄田さん曰く「Ⅲ+だな」。
5P目(リード:野澤)
記憶にあまり残っていないけれど確かルンゼ状だったような。
6P目(リード:河合)
「ぼちぼちリードする?」ということで出番が回ってきました。きれいな凹角を直上。スタンスもホールドも豊富で快適でした。ピンにコケや土が詰まっていたので、我々が今シーズン(無雪期)最初のパーティー?
中央稜_20160508 写真6
7P目(リード:河合)
トポでは(Ⅱ)位のピッチが上まで100m続くらしいです。稜線上のルンゼ状を右に左に抜けていきます。傾斜も寝てきました。ピンも支点もたくさんですが、ロープが重いです。40m位伸ばしたところでピッチ切りました。上まではまだ2ピッチはあるなぁ。滝沢スラブの方からは落石や雪渓崩壊の轟音が時々していました。
中央稜_20160508 写真7
ここで薄田さん野澤さんと相談。「もうクライミングっぽくなくなったし、ここまででいんじゃない?」ってことで、上まで抜けずに下降することにしました。幸い、本日中央稜に取付いていたのは我々だけでしたし・・・
傾斜が緩いってことは、大体浮石が結構乗っていて、しかもこのルートはリッジでロープも引っかかりやすい。ということで、こまめにピッチを切りながらじわじわと下降しました。支点がたくさんあった理由がわかった気がします。結局9ピッチくらいで下降したかな。結構時間食いました。しかも強風でめちゃくちゃ寒い!日差しは強いのに・・・ガタガタ震えながらの下降でした。
中央稜_20160508 写真8
取付に戻って、テールリッジを下降。アプローチシューズをテールリッジ末端にデポしてきたので、ガバガバのクライミングシューズで下降したのですが、それでも痛いのなんのって。今日の核心は間違いなくこの下降でした。ところどころ少し悪いところがあり、濡れていたら怖そうです。懸垂支点が結構ありました。
中央稜_20160508 写真9
涙目になりながら末端に着きました。薄田さん野澤さんはとっても短いバイル(ゴルジュハンマーとか)で、グリセード。あっという間に視界から消えました。曰く「大人の遊びさっ」私はゴルジュハンマーでグリセードする勇気がなかったので軽アイゼンで走って追いかけました。下は芽吹きたての新緑が眩しく、春だ~でも気温は初夏だ~
 中央稜_20160508 写真10

 

15:30に登山指導センターに戻ってきました。往復10時間以上といい運動でした。実は今回が初の一ノ倉沢でしたが、少なくとも中央稜は東北で慣れ親しんだ(?)黒伏山南壁位(それ以上?)にボロく感じました。傾斜緩いせいもあるかと思いますが、しっかりハマっているように見える岩も叩くとパコパコと軽い感じ。信頼できる岩は見た目より少なかったです。
下降中や帰りの運転中に「調子悪いな~」と思っていたら、どうやら風邪を引いていたようで、月曜は情けなくダウン。ちょっとホロ苦の一ノ倉沢デビューでした。

 

コースタイム:
4:50登山指導センター→5:30一ノ倉沢出合→6:00/10テールリッジ末端→7:00/7:25中央稜取付→10:45/11:15 7ピッチ目終了点→13:15/25 中央稜取付→14:30/40 一ノ倉沢出合→ 15:20登山指導センター

谷川岳 一ノ倉沢 二ノ沢右壁

2015年3月7日
向畑(記)、坂口(東京YCC)

2時40分、センター発。天気は曇り。2週間前に来た時はラッセルで一ノ倉沢出合まで2時間半かかったが、今日は1時間で到着した。
4時15分出合発。二ノ沢のクレバスは左から越える。6時15分頃右俣から右壁に入る。
ところどころ腰近くまでもぐるが、大体膝下までのラッセル。それほど状態がいいとも言えないかもしれないが、曇っているので大丈夫だろうと思い取り付く。

第一の氷瀑は傾斜がないのでノーザイルで超えるが、氷が薄くピックが岩をたたく。氷瀑上の雪壁の上の氷はさらに薄くて登れない。ここでアンザイレンして向畑リード。以降交代につるべで登る。

左のルンゼの氷を登り、ベルグラを右にトラバースして正規ライン上の雪壁に戻る。55m。氷を探してスクリュー2本でビレー。
雪壁を登り帯状ハング取り付きまで30m。ハング下の氷柱にタイオフでビレー。

ところが、帯状ハングに氷がない。所々、薄いベルグラが乗っている程度で出だしは岩が出ている。特に、通常登られているとされている傾斜が緩い右側には全くない。仕方がないので急傾斜の左の草付きラインを登る。ブッシュとピトン、イボイボを打ってランナーを取るが、結構ランナウトする。ハングを越えてからさらに、草付きとベルグラを右にトラバースして正規ラインの雪壁に戻る。35m。残置ボルト1本を見つけ、ピトン(効いてない)とスクリュー(全く効いていない)を打ち足しビレー。

過去の経験から、谷川は雪の多い年は、氷の発達はあまりよくないことが多い。この分では、上部雪壁の状態も悪いのではないかと思われたが、そうでもなかった。

帯状ハング上の雪壁を直上。30m。ブッシュでビレー。
ここから滝沢リッジにエスケープすることもできるが、尚も直上する。突き当たりの岩を左に回りこんで雪壁のできるだけ右よりを登る。35m。右側の岩にピトン2本打ってビレー。
さらに雪壁を登る。45m。右側の岩にピトン2本でビレー。
草付きをトラバースして滝沢リッジに。15m。急斜面上のブッシュでビレー。時間は13時30分。
ここまででも結構かかってしまったが、大した距離でもないのに、雪がたっぷり乗った滝沢リッジを抜けるのに、さらに3時間かかってしまう。このころから雪がちらつき始める。

滝沢リッジの雪稜を登る。45m。ブッシュでビレー。
さらにリッジを登りドームの基部に。途中からコンテで75m。ドーム着16時30分。小降りながら、本格的に雪が降り始める。
ドームの基部を右にトラバースし、Aルンゼへの懸垂支点に。20m。

Aルンゼには三スラを登ったクライミングファイト・伊藤さんと、さがみ山友会・河崎さんのものと思われるトレースがあって助かった。
Aルンゼからドームのコルに上がり、国境稜線に。17時15分着。
ガスで視界がないなか、トレースを頼りに西黒尾根を下る。センター着20時15分。下界では雨になっていた。

ちなみに、冬の二ノ沢右壁の核心は、帯状ハング上の不安定な雪壁であると言われている。特に、初登の鎌田さん、市橋さんパーティ、第2登で単独初登の細貝さんも、この雪壁を登らないと右壁を登ったことにならないとして、こだわって登っている。
しかし、最近は早い時期に上部雪壁の雪が落ちてしまい、全面スラブが出ていることがよくある。そのため、仕方のないことであるが、最近は上部雪壁を登らずに、滝沢リッジにエスケープしているパーティが少なくない。
今回は、雪が多いことに加え、曇っていて気温が上がらなかったこともあってか、比較的安定した雪壁が続いていた。ただ、全体的に氷の発達は良くなく、状態が良かったのか悪かったのかはよくわからない。

ついでに、女性の年齢を公表するのはマナー違反なので個々の年齢については触れませんが、合わせて102歳のパーティのため、登っている時にはそれほど感じなかったが、西黒尾根の下降がきつかった。年齢とともに、西黒の下りが年々長くなっているような気がしてます。

 

谷川岳 一ノ倉沢 二ノ沢右壁

2014年10月19日(日)~10月20日(月)
薄田(記)、野澤

 

30年ぶりに二ノ沢右壁に行ってきました。
当時は25歳のバリバリの現役だった(?)。ヘボクライマーは相変わらずだが何といっても若かった。又、手前みそながらいい体だった(少なくても腹筋は割れていた)。
今回、数年前の幽ノ沢(右フェース)での失敗もあるので、乾いた日を狙ったつもりだったが・・・。

10月19日

パートナーは当クラブの最若手(?)の野澤君であります。
車はロープウェーの平場駐車場にとめ5:00には出発、出合が7:00くらい。
30年前は8月のお盆の時期だったので雪渓通しに行けたが、今回は右岸ヒョングリの滝下降点からのアプローチとなる。
そこからが藪が酷く道が解らない始末。
(近年は殆ど登られていないことが後日判明。)
2回行きつ戻りつ迷って3回目に方向の目鼻をつけて藪こぎ開始。
下降目標地点となる松木手前の木で腐った残置シュリンゲを発見。
シュリンゲはやばいので、その木に直まきして懸垂下降。
二ノ沢着地が8:40くらい。
雪渓が消えたばかりなのか岩は砂混じりで悪い。
薄田リード(全ピッチ)でスタート。
1~2ピッチでロープを外せるかと思いきやずっと悪い。
三つ又下大滝では、ハーケンを微妙なバランスで打ち込んで越えました(かなり怖い)。
その後右壁に入るがツルベで無いのでペースが上がらない。
30年前は全体を通して残置が少ないのでハーケン1本でセルフビレーを取っていたと思う。
今回は慎重を期して各ピッチに1本打ち足して、勿論回収するので時間がかかった。
帯状ハングは新旧のボルトが多めに有るので、楽なA1であります。
帯状ハング上3ピッチくらい登ったところで暗くなってきたので、ビバーク地を探すが傾斜もきつくなってきてるので良いところが無い。
それでも2人がおしりを下ろせる場所までロープを延ばしてハーケンを2本打ちました。
しかし、暗くなり気も焦っていたのか、効きの確認を結果的に怠り(効いたと思いこみ?)ビレー体制に入ろうとして体重がかかった瞬間にそれが起きた。
山側を正面にビレー点に体重をかけたが、体の上下を軸に180度回転して超急な滑り台を降りるがごとく背中を斜面に擦りながら滑落し出した。
20mは落ちたでしょう。
次の瞬間、ハーネスにテンションが掛かった。何で止まったのか?気が動転していて解らない。
生きている事だけは間違いない。
意識ははっきりしている。
30mはランナウトしているのでハーケンではない。止まって良かった。本当に良かった。
ヘッドランプを出して上を見てみると10m位上の岩角に今にも切れんばかりの状態でロープが1本引っかかっていた。神様に感謝である。
ショックと左足の痛みでしばらく動けなかった。
野沢君が心配して声をかけてきたので取り敢えず大丈夫だと返す。
よく体を点検すると右の人差し指から血が出ている。痛みは興奮しているせいか感じない。
残置ハーケンを探して、そこまで怖いけど振り子で移動。
更に、ハーケンを打ち足してセルフを取る。
今度は2本ともハンマーで叩いて確認したのは言うまでも無い。
野沢君に近くでビバークポイントを探してセルフを取るように指示し、それぞれの場所でビバークに入る。
ツエルトは無いので、各自着られる物を全て着て少し腹に入れ寝に入るが、まともに座れる場所が無いので完全にハンギング状態で外傾した岩角に体を預ける程度の態勢なので殆ど眠れない。
夜半からは風が吹き出し10月とはいえ寒い。
薄田はザックから銀マットを取り出し体に巻き付けたが、風もあり体がずり落ちるので何度まき直したことか。

10月20日

殆ど眠れないまま朝日が上州武尊方向から昇ってきたので、行動を開始する。
腹に行動食を入れスタート。
左足が痛むが登れないほどでは無く我慢である。
左手の右手人差し指の痛みは幾らか和らいだが、握力が100%出ない。これも気合いである。
2p程で滝沢リッジの終了点となる。
リッジに出た後も草付が濡れいて悪い。
ここで7:00くらい。
悪いことに雨も降り出す始末。
ドームまでの草付きが雨で更に滑って悪い。
途中やられたロープを外してザックにしまう。
Aルンゼの下降点は立派なアンカーに変貌していてびっくりした。雪崩で遭難した遺族が取り付けてくれたようだ。
ロープが1本なので、8の字でセットして各自懸垂下降に入る。
この頃から更に雨が強まる。
合羽は上着のみなので寒い。
ルンゼ全体が濡れているので、痛んだロープをカットしてロープを結ぶ。
薄田リードで3から4ピッチでドームから上がってくる岩場(残置ボルト多数有り)に到着。
それから100mくらい登り、やっと登山道に出た。17:00くらい。
助かった!良かった!実感である。
後は西黒を下るだけ・・・

谷川岳 一ノ倉沢 衝立岩中央稜

2014年10月18日(土)
赤井、平岩あ(記)

前日の夜、上里SAで待ち合わせ、赤井号で一路谷川へ。赤井号は広くて快適な上、運転も全てお願いしてしまった。至れり尽くせりじゃ。
ロープウェーの駐車場は7:00AMにならないと侵入出来ないので、下の駐車場に停める。
テントを張って、少しだけ酒宴の後就寝。翌朝携帯が鳴るまで爆睡だった。

4:00に起きて、5:00丁度に出発。
一ノ倉の出会まで歩いていると、横をおじさんが軽快にチャリで抜いていく。
最近こういうスタイルが流行っているのか・・・と少し感心したけど、自転車持ってくる方が面倒か、と思い直す。
それにしても、いよいよロープウェーの駐車場もダメ、ってなって、年々出会から離れて出発させられてる気がするぞ。

50分くらい歩いて出会に到着、ハーネスとか付ける。
今日は天気がハンパなく良くて、カメラを構えた人達も沢山だ。
赤井さんの、途中の非難小屋に住み付いている人が居るという怪しい話を聞きながら、一ノ倉沢に踏み入る。

1時間30分くらいで取り付きに到着・・・って、人が居ないんですけど。
先行Pは南稜のようでそのまま左方向に行ってしまい、後から来たPも凹状とか言って居なくなってしまった。
うーん、にわかに信じがたいのですが、こんなスーパーな天気の日に、まさかの貸切?

8:00登攀開始。
1P目、赤井
取り付きから左上、難なくビレイ点へ。
2P目、平岩
カンテを左に出て直上、カンテを右に反対側へトラバースする手前にピカピカのボルトが打ってあったので、そこで切る。
3P目、赤井
カンテをトラバースして正面に戻ってからから直上。途中でロープの流れが悪くなり、20m行かないくらいで一旦切る。
4P目、平岩
そのまま気持ち右上気味に登り、上のルンゼ状(トポだとチムニーとなっている)を越えたところでビレイ。35mくらい。
谷川中央稜5P目、赤井
ふつうに登って、トポのピッチよりも少し上のピナクル状まで延ばす。35mくらい。
6P目、平岩
気持ち右上気味に登る。右寄りに登ったらⅣくらいあって、あれー?と思って左を見たら、下から簡単そうな凹角が続いていてその上にピカピカボルトが打ってあった。むむ。
7P目、赤井
右上気味に適当に登って、丁度良さそうなところで切る。
8P目、平岩
同じく適当に右上気味に登って、またピカピカボルトがあったのでそこで切る。
9P目、赤井
もう上が目の前。「最後のピッチですね、宜しくお願いしますー」とか言って見送ったものの、最上部で少し時間がかかっている。あれ?トポだとⅡ~Ⅲってなってるのに??
が、フォローしてみて納得。自分が前のピッチでもっと右に出てないといけなかった模様。最上部は赤井さんがそこそこ悪いピナクル状を左に登って終了としていた。
出来の悪い後輩で済みません・・・。ということで、登攀終了は、11:30。結局、本当に貸切だった。

衝立岩のてっぺんからの景色を眺めながら、しばしお昼を食べる。
平和じゃ。

そして、下降は北稜から。
下降点には、ここから降りて下さい、と言わんばかりのラペルステーションが設けてある。
これだけガッツリ支点があると安心には違いないんだけど、何だか微妙に寂しさを覚える・・・。

そこから懸垂5ピッチで、ルンゼ状の底に(以降はロープを出すところなし)。
歩いて略奪点らしき岩を通り過ぎ、衝立前沢?の右岸側についた踏跡を辿る。
途中で左に向かって尾根を越す形で衝立前沢に入ると、後は沢下り。
赤井さんはコレを予想していたかのように、沢靴をアプローチシューズ代わりに履いていて、快適そうに下っていた。
ずるい。

14:50一ノ倉沢出会に到着。
観光の方がかなり居たので、この2人、相当場違い。
でもそんな事は気にせず、しばらくハーネス外したり、食べたりしながらまったりしていると、怖いもの知らずの人は居るもので、赤井さんにカメラのシャッターを頼んでいる人がいた。
ふと横を見ると、出会の駐車場には、ロープウェーとの往復バスが停まっていて(有料??)、乗せてってくれーとか思う。
さーて、と思い腰を上げ、トボトボと歩いて駐車場まで。

それにしても、天気と言い、貸切状態と言い、今日は一日、怖いくらいの素晴らしいコンディションだった。

コースタイム:
5:00駐車場 → 6:00一ノ倉沢出会 → 7:30中央稜取付 → 8:00登攀開始 → 11:30終了点→ 12:15北稜下降点、下降開始 → 14:50一ノ倉沢出会 → 16:00駐車場

谷川岳 一ノ倉沢 衝立岩雲稜第一ルート

2007年3月3日~4日
向畑(記)、長門

3月3日

1時頃センターに到着。

3時に起きようかと思ったが、この1週間で3回目の山行の長門君が全く起きる気配を示さないので4時まで寝る。

5時出発。

雪は、今まで一ノ倉に通ってきた中で最も少ない。

ただ、テールリッジや衝立スラブの雪は結構安定していた。

中央稜基部にザックを1つデポし、雪壁をトラバースして目印のブッシュを目指す。

8時30分頃より、向畑リード、以下つるべで登り始める。

天候は晴れたり曇ったり。

ちなみに、向畑はこのルート、無雪期は3回登っているが、積雪期は3回敗退している。

1ピッチ目、アンザイレンテラスまでの雪壁。

通常、この雪壁は結構悪いが、今回は一部草付きが出ていて、アックスが効くため簡単だった。

尚、過去3回はいずれも雪の多い年に取り付いたため、アンザイレンテラスにも雪がヘッタリと付いていて、テラスに乗り移ることもできなかったが、今回はビレーポイントも完全に出ていた。

2ピッチ目(夏の1ピッチ目)、雪がほとんど付いていないため、ここより洞穴ハング上まで、フラットソールに履き替えて登る。

2人用テラス手前の凹角は、アイゼン、手袋では非常に悪いが、フラットソールの長門君は簡単にフリーで超えて行った。

3ピッチ目、第一ハング。

当初、セカンドもフォローで登るつもりだったが、ザックにアイゼン2組やピッケル2本など装着したところ、重くて登れなくなり途中からユマーリングに変更。

4ピッチ目、第2ハング。

第2ハングと第3ハングの間が特にもろく、ピンの腐食も激しいように感じた。

5ピッチ目、左上後、フェースを直上。

6ピッチ目、第3ハングを超え、ボサテラスへ。

時間は16時頃で結構いい時間だったが、あまり快適でなさそうだったので、洞穴ハング上のテラスまでがんばることにした。

この辺りより傾斜が落ち、壁に雪が付き始める。

7ピッチ目、下部は草付きダブルアックス(足元はフラットソール)。

中間部の立ち木まではランナーが取れるが、上半分フリーの部分はほとんどピンがない。

やっとピンを見つけたのでバイルでたたいてみたら、頭がポッキリ折れてしまった。

少し、強くたたき過ぎてしまったようだ。

正規ラインの凹角沿いは全くピンが見当たらないため、気休め程度のブッシュをたよりに左のカンテを登り、洞穴ハングの下部に合流。

8ピッチ目、洞穴ハングをヘッデン登攀。

久々のハングのユマーリングで向畑がはまってしまう。

終了は19時頃かな。

テラスの雪を削り、2人で腰掛けビバークとなったが、いつもと違いほとんど寒くなかった。

3月4日

5時頃起床。

今日も晴れたり曇ったり。

7時00分ころより登り始める。

9ピッチ目、ルンゼ状の草付き。

ここよりアイゼンを付ける。

10ピッチ目、スラブと草付き混じりの雪壁。

途中から左上し、中央稜の終了点に直接出る。

9時頃終了かな。

そのまま中央稜を下降、取り付きに11時頃着。

センターには14時頃着。

壁には中央稜に2パーティーいただけだったが、ルンゼはこの2日間、大盛況だったようだ。

尚、このルート、最近ではボロ壁ルートのように言われているが、個人的にはそれほどひどいとは思わない。

確かに、岩はもろく、支点の老朽化も進んでいるものの、もともと、弱点をつき、ピトン主体で開かれたルートなので、カムとピトンがあれば十分に対応できると思う。

また、出かける前からある程度は予想はできていて、それでも取り付いてしまったのだが、今回のような条件では、冬季登攀とは呼べないかも知れない。