朝日祝瓶山 金目沢左俣

2018年10月6日~7日
中和、谷水(記)

大朝日岳の南に位置する祝瓶山、これに南西からつきあげるのが金目沢左俣。ゴルジュの沢で、中でも井戸の底と呼ばれるゴルジュが目玉となる。
週末には台風差し迫っているのに、直撃しなさそうだから・・初日は天気よさそうだから・・と、とりあえず現地に行ってみることになった。

1日目:道の駅おぐに(6:30)→トイレ跡前駐車場(8:15)→在所橋より入渓(8:25)→二俣(10:50)→井戸底ゴルジュ突破(14:00)→幕営地(16:00)
2日目:幕営地(6:15)→奥の二俣(14:00)→陵線(16:10)→祝瓶山山頂(16:20)→登山口(18:25)→林道分岐郵商店前?(19:30)→車乗車(20:45)

1日目(晴れ)
深夜2時頃道の駅に到着し朝6時過ぎに起床。道の駅周囲は霧に包まれていた。天気予報は晴れだがいかんせん台風が近づいているのでこのまま雨になるのではという不安がぬぐえない。とりあえず祝瓶山の登山口にマウンテンバイクをデポしに出発。途中から霧が晴れて青空がみえてきた。テンション上がりながら、デポした後、入渓点の在所橋へ向かった。トンネルをくぐってしばらく行くとトイレ跡に広くなっているスペースがあったのでそこに車を停めた。朝食をとり装備を整えいざ出発!10月だが中和さんの額には汗が浮かぶほどの気温でいい天気だ。
入渓してすぐは大岩が多数ある河原歩き。前半は平和な河原と聞いていたがこれがなかなか飽きさせない。全身使って岩を登って遡行していった。多くの徒渉を繰り返し岩魚小沢・モチア沢を越えるころは大変平和な河原になっていた。正直すこし飽きる位の平和が続いた。
すると唐突に釜をもつ小滝が現れた。釜を歩いて自分は左から岩を登り、中和さんは右から水線突破。平和な河原歩きが続いていただけにこの滝はかなり楽しかった。二俣が近づいていることを感じながらまた河原歩きが続いた。するとまた突然、魚止の滝・逆くの字の滝に辿り着いた。水量がすごく、どこから行けばいいのか分からない。中和さんに先行してもらう。ザックを背負ったままでは圧に負けるためザックをおろして押しながら滝の下をくぐり、水圧が弱まるところでザックを背負い残りの滝を登る。そのまねをして滝をくぐるが息が思うようにできない。滝から出た時の解放感が気持ちよかった。

逆くの字の滝。右奥に進むと水圧がすごくなる

日当たりのいい二俣に到着して一休憩。この沢の中で絶好のテン場適地。15時位なら泊まってしまいたいが、時間はまだ11時前、明日の天気も怪しいので今日中に井戸底ゴルジュを抜けたい!ということでさらに先へ進む。

その後はどんどんゴルジュになって小滝が連続するようになった。ただ高さのないゴルジュで太陽光が差し込むのでそんなに圧迫感はない。ショルダーしてもらいながら突っ張りしまくり突破していく。とある滝の水線突破を諦め左手から岩場をトラバースするとその先にも滝があった。このままトラバースしていけるのかと思い岩の上を進んでいくと、道(?)が落ち口まで続かず途切れた・・・。中和さんが空身で対岸の方から行ってみることに。道(?)を辿っているうちに水流の2m位上を歩いていたのでクライムダウンかと思いきや、中和さん飛込!!全身が釜に沈んで見えなくなる。2秒位浮かんでこず(@0@)))本当に驚いた。(後から聞いたら中和さんも驚いたそう。)対岸に取付いたがなかなかいいホールドがなく、ホールドも崩れたりして、抜けられない。しばしスカイフック使用し休憩はさみ、リトライ!左足のスメアが滝中に決まり、見事突破!荷上げして自分もお助け紐で上げてもらった。水流に飛び込むのは怖かったなぁ。釜が深かったため、「これが井戸底だったのでは?」「以外に明るかったですね」とか話しながら進むと、突如として両側がせり立ってきてゴルジュ内が暗くなる。なんだなんだと思っていると先から中和さんが「すごいですよ」と呼んでいる。見てみるとすごかった。井戸底に相違ないゴルジュの深さと暗さ。上の方から差し込む細い光が滝を青白くライトアップさせて幻想的な光景だ。水流もひんやり冷たい。感動しながら井戸底ゴルジュを抜けるころには体はすっかり冷え切っていた。

井戸底ゴルジュの一部 – 滝自体は突っ張りで超えていける

日向で小休憩。白湯持ってきておいてよかった、と思いつつ体温回復。自分はここで一気に疲れが出てきた。中和さんはまだまだ元気そう。ゴルジュはまだ続く。やがて右手に10m滝×2が見えた。左側から登れそうだったので取付いたが、濡れていない岩が滑々で1段が上がれない。悪あがきせず左のルンゼに入り、適当なところを右にトラバース+懸垂下降で左俣の水流に戻った。豪雪に耐えた木の枝が大きくしなって進行を阻んできた。朝日の山恐るべし・・・。さらに30分ほど歩くと再びゴルジュに突入しそうな雰囲気となったためその手前でテン場適地(増水したら即移動ではあるが、流木は沢山)を見つけて幕営となった。

その夜は星がきれいに見え、風もなくおだやかだった。焚火を見ていると時間を忘れる。アルパインだと夕飯食べると寝てしまうが、沢では21時位まで平気で起きていられる。しかし明日はなるべく早く山頂に行きたいので、5時起床ということで21時位に就寝した。

2日目(雨のち曇りのち霧雨)
目が覚めると風はなかったが雨が降っていた。予定より早かったが仕方がない。昨日よりは確実に寒いだろうなぁ、と思いつつ出発。すぐに7mのシャワー滝に着く。記録ではシャワークライミングしながら直登できたハズだが、雨のせいで水量が多くそんな気にならない。始めは左手ルンゼから巻こうとしたが、想像以上に悪く少し戻って小さな尾根をあがり少し大きく高まいた。小滝を超えながら歩いていると、この沢最大の20m滝が遠くに見えた。登れるものではなかったため少し戻って、右岸から高まくことに。上がるのに使用した枝沢でハーケンを使用した。1枚回収できませんでした。すみません・・・。高度かせいでトラバース開始する前に休憩。雨のせいで休憩中は体が冷える。休憩もそこそこにトラバース再開。遡行図によると奥の二俣の右俣(自分達のルートは左俣)に降りるまではトラバースするようだ。ゴルジュの上のトラバースなのでかなりの高度だが、霧と木で水流が見えないのと木や枝がしっかりしていたのでそれを感じることはなかった。
雨は止んだが霧が晴れることはなかった。トラバース中、中和さんが「あそこに谷と尾根見えと思います。」と。谷はあるような気がするが尾根はよくわからない。それが二俣を分ける尾根だと信じて下降していく。ドンピシャ奥の二俣の右俣に降りることができた。地形を読む力ももっと磨かないと、と思う。ここまでくれば沢ももう終盤である。最後の大きな8mと6mの滝に出会う。8mは階段状だが高度感あったためメインロープを出しハーケン打ちながら谷水リード。ハーケンが抜けなくなることを恐れ深く打てず、意味をなしていなかった。反省((´・ω・`)。上の6m滝は中和さんリード岩が剥がれてなかなか悪い。何とか抜けたが、ハーケン3枚置いてきてしまった・・・。きれいな滝だったのにすみません。
だが大きな滝はこれで終了。あとは水がなくなってゴーロになって最後に藪漕ぎが少しあるだけ・・・のハズだった。少なくとも「日本の渓谷96′」ではそんな感じの記録だった。しかし1200mを超えても水は枯れる様子はないし、結構悪い2m位の滝が続く。お助け紐出してもらったり、両岸に生えている草を抜けない!と信じて手掛かりにして登っていく。途中からはその滝に対して憤る(≧□≦)//
やっと藪に突入する。しかし腕は奥の二俣までのトラバースもしているので藪パンプ。それでも落ちることなく、息も絶え絶え進み、次第に傾斜がゆるくなり、木の枝が笹に代わりついに登山道に到着?v(≧▽≦)v喜びをかみしめつつの休憩。

あとは20分で山頂往復し下山。コースタイムよりは早く下れたが、途中で日没。ヘッデン下山となった。18時30分位に登山口についた・・・が、今回ここにあるのはマウンテンバイクである。これで車を回収しないと山行は終わったとは言えない。自分はてっきり1人が行き、1人が待つものだと思っていた。しかし中和さんから驚きの提案!マウンテンバイクのザック背負っての2人乗りである。中和さんがお腹にザックを背負ってサドルに座り、自分がザック背負って後輪に立つ。そして中和さんがこぐ!登りはさすがに歩くが林道は下りが多かったため速かった。そして怖かった。。。途中の商店で中和さんが空身で車を回収に行ってくれたため、無事車を回収することができた。最初から最後までありがとうございました。

ヨセミテ エルキャピタン ザ・ノーズ

2018年9月15日~26日
河合(記)、他1名

憧れのルートに挑戦してきました。

挑戦にあたり、多くのウェブ上の記録を参考にさせて頂きました。次に挑戦する方の参考になるよう、なるべく詳細な記録を本音とともに残すことで、お礼とさせていただきます。

なお、記録に記したピッチ数は多くの方が持っているスーパートポのYOSEMITE BIG WALLs Third Edition 2011をベースにしていますが、グレードは、より自分の感覚に近い、ヨセミテビッグウォールズドットコムのYOSEMITE BIG WALLS The Complete Guide 2014(現地で入手した)を記しています。

【きっかけ】
クライミングを始めた時から、エルキャピタンを登ることは夢であり、目標だった。そろそろ練習して挑戦したいと思っていたのが昨年10月。でもパートナーは会内では見つからず。そんなある日、カサメリ沢のトップガンをトライしていた時、同じ思いを持った今回の山行のパートナー、櫻田さんに出会った。
櫻田さんは私より遥かに山の経験が豊か。何度か組むうち、この人となら行ける!と思い、頑張ってみることにした。

【練習】
問題は、私も櫻田さんも、ビッグウォール技術はほとんど持ち合わせていないことだった。日本語の技術本もない。そこで、スーパートポのHow to Big Wall Climbを解読することから開始。近くの公園で人生初のユマールをしてみたり、エルキャプ南東壁ゾディアック経験者の向畑会長に、二子山でセルフロアーダウンを教えてもらったり、ノーズ経験者のTさんに話伺ったり。本格的な練習は4月から開始。
平行して、今まで真面目に取り組んでこなかったクラックに取り組んだ。既に11月に入っていて瑞牆山や小川山はシーズンオフだったので、湯川、城ヶ崎に通って練習。クラックが奥深面白過ぎて、途中からクラック登ること自体が目的になっていた気が・・・
4月に入ってから月2回ペースでシステム練習などを開始。阿寺で荷上げ・ユマール、湯川でエイド・フォローのクリーニング、日和田でトラバースのフォロー・振り子・セルフロアーダウン等を練習。真夏灼熱の阿寺で熱中症寸前になりながら、計量ミスって50kg近い荷物を上げたのは忘れない。
5月に入ってからは平行して、瑞牆山のマルチに通って、マルチ筋トレ。調和の幻想、錦秋カナトコ、山河微笑、ベルジュエール、蒼天攀路、大面岩左稜線などメジャールート(一部違う?)を登った。
そんな感じで準備を進めていたけれど、8月上旬の例会時の居酒屋でノロウィルスの集団食中毒を食らい激痩せ、今まで作ってきた体力がゼロに戻ってしまう。その後1月で何とか体調を戻したけど、追い込みできなかった結果はエルキャプの2日目以降のバテバテで露呈。

【準備】
食料は、行動食のクリフバーを除き、アルファ米など大体日本から持参。1日1,500kcal計算で4日分持ち上げたが、実際は1日1,000kcalも摂れず。クリフバーは死んでいる胃が受け付けず、行動食食べる暇もほとんどなし、昼間のカロリーはほとんど溶かしたポカリスエット粉位。カロリーよりも喉通りを重視すべきで、ジュースとかゼリー飲料が欲しかった。なお、火器はジェットボイル一式を持ち上げた。疲れた体に暖かいスープはしみたので、あってよかった。
水は1人2.5l×2人×4日+予備2.3lで、22.3l持ち上げた。途中0.5l落とし、5.3l余ったので、大体1日2l消費。下山や、渋滞でもう1泊増えるリスクを考えれば、適量だった。
ペットボトルは日本製がアメリカで調達するより丈夫なようなので、丈夫そうな2lペットボトルを選んでダクトテープを巻いて持参。ホールバックは、リリースロープ17m位でもトラバースピッチで容赦なくぶっ飛んでいきましたが、全く漏れず問題なし。
ホールバックは多分36kg位。私の体重(51kg)では2日目までスペースホーリング、でも最後はボディーホーリング。ビッグウォールは荷物もガチャも重いので、体格良い方が有利と感じた。なお、ノーズで出会ったクライマーで私は最もチビだった。

【作戦】
櫻田さんは登攀スピード速くて外人に引けを取らず手足長いリーチ魔人、体重も河合より重い。河合は多少クラック慣れしている、ということで、お互いの長所を活かすべく3泊4日で以下の作戦を立てた。
Fix:C2など難し目のエイドピッチが連続するので河合メインでSickle Ledgeまで
1日目:荷物が重くスピード重視なので、櫻田さんメインでDolt Towerまで
2日目:King Swingは河合がやりたかったので、河合メインでCamp4まで
3日目:櫻田さんメインでCampⅥまで。エイドの難しいGlowering Spotは河合
4日目:Changing Cornersは河合、後は元気な方がリード

9/15 羽田→サンフランシスコ→ミッドパインズ
荷物は2人合わせて80kg超える。初日はミッドパインズのドミトリーまで。出国手続きで2時間半待たされ、空港を脱出したら午後4時。運転は櫻田さんに終始任せっきり。すみません。右側通行怖い。

9/16 Camp4
朝3時に起きてCamp4へ。人生初のヨセミテ、わーい!キオスク前には既にシュラフにくるまった人々の姿。我々は9・10番目で、今日は51人オッケーだから、問題なしだ。

シュラフの列

夜が明けると絶景が広がる。言葉にならない。受付は8時からで、係が1人しかいないので全然列が進まない。係のおばさんが気を利かせてくれて、日本人のKさん一行の張っているテントサイトNo.29にしてくれた。なお、テントサイトの確保は1週間までしかできず、延長の場合は前々日~前日に手続の必要あり。結局我々はノーズアタックで手続できず、最後は追い出された。
残りの時間は、世界で一番有名なボルダー課題、Midnight LightingV8/V9を触ってみたり(もちろん登れず、ライトニングホールドまでも行けなかった)、エルキャプメドウで、ノーズのサイズ感に圧倒されたり、ノーズの取り付きを確認したり、ノーズ後にやろうと思っていたSeparate Reality 5.11dの取り付きを確認したり(結局登る元気なかった。ミーハーですね)、ガチャの整理をしたり、日本に忘れたガチャを買い足したり(ヨセミテ内は日本と値段あまり変わらない。つまり、安くない)。

ミッドナイトライトニング。登られ過ぎて石灰岩のようにツルツル

9/17 0~4p目Fix
朝8時50分に0ピッチ目となるPine LineからFix開始。荷上げも同時に行った。

0ピッチ目:Pine Line 5.7 or C1(リード:河合)
荷物の引っかかりを考えて、0ピッチ目は引っかかりの少ないPine Lineを使用。時間短縮のためA0。以降、フリーで登ったピッチは1つもなし。20m位にある松の木でピッチを切った。

出発進行!

1ピッチ目:5.11d or C2(リード:河合)
松の木の右側に荷物を回してから、1ピッチ目開始。本来の取り付きより15m位低いようで、ボルトとカムを併用しつつ本来の取り付きへ。Pine Lineからだと、Not recommendedの5.11aのラインの方が自然になるが、トポ通り5.11dのラインに入る。ボルト直後のピトンスカーにカムを決めたら吹っ飛び、早速フォールしてしまった。ピトンスカーには今後もずっと悩まされることになる。途中、60mロープでも終了点まで足りなくなりそうなことが判明したのでカムを残置して振り子し、5.11aのラインの途中にある正規でない終了点へ(トポには出てない)。最初から5.11aのライン選べばロープ足りたかも。そんなに悪いようにも見えないのだけど。荷上げはズリズリ重いけど練習の甲斐あってかスムーズ。1パーティ、5.11aのラインを来た軽量パーティに抜かれる。2ピッチ目:5.11d or C2(リード:河合)
7m位登って正規1ピッチ目の終了点にクリップし、ロアーダウンして残置カムを回収し登り返す。初めての振り子トラバースが出現、壁を走る。爽快だ!

手前のテラスが本来の1ピッチ目終了点

3ピッチ目:5.10c or C2(リード:櫻田)
櫻田さん初リード。ピトンスカーとボルトのミックス。中間部でフォール!やっぱりピトンスカーで抜けたらしい。4ピッチ目:5.11c or C2(リード:櫻田→河合)
最初7m位のボルト、C2のセクションが出てきて、何もプロテクションを受け付けない。櫻田さんギブアップでリードチェンジ。浅効きハイブリッドエイリアンに乗り込んでみたけど角度変わったら抜けそうで怖かったので、手前に良いプロテクションを固め取りしてフリー(5.9)でランナウト突破。その後は振り子が連続するも、1つ振ってからが悪く、赤い次の残置スリングに手が届かない。エイリアンを決めてアブミに乗り込んだら吹っ飛んで振り子バック、肘を擦りむいた。ここも結局魂のフリーで突破。その後はロープをフレークに食われないよう捌きながら、Sickle Ledgeに15:40到着。大分時間かかってしまった。こんなスピードで大丈夫か、不安が募る。  その後60mを2本Fixし、最後はなぜかあった固定ロープを懸垂して取り付きへ。Fix用に担ぎ上げたロープ4本のうち、50mシングルは不要となった。

9/18 レスト、観光
当初はFixの翌日突っ込む案もあったけど、疲れたのと、天気予報上はずっと晴れだったので、この日はグレイシャーポイントへ行き1日観光。櫻田さんからミッドナイトライトニング禁止令が出るも、それどころではない。

9/19 DAY1。5~14p、15p目Texas Flake Fix、El Cap Tower泊
勝負の1日目。この日、日没までにDolt Towerまで行けなかったら敗退と決め、午前3時起床、4:40にワンデイを狙う先行のチリ人パーティ(ガイドと15歳の子供!Fix時に会ってロープを共用している。先行することも打ち合わせ済。もっと早く出ると聞いていたけど、外人の時間はあてにならない)が先行したのを見送ってユマール開始。Sickle Ledgeで泊まっていたガイドパーティ(後で追いつかれ、疫病神となるとは、この時知る由もなかった)に「明日また来いよ」と言われるも当然シカトし、5:55登攀開始!

5、6ピッチ目:Ⅳ、5.9 or C1(リード:櫻田)
トポ上の5、6ピッチ目をリンクするようにFixロープが垂れていた。自分達のロープと交錯しそうだったこともあり、ユマールでセルフを取りつつ櫻田さんリード。さくっとリンク成功。Fixロープが邪魔だったとのこと。

疫病神のポータレッジを越える

7ピッチ目:5.12a or C1(リード:櫻田)
7m位登ってから残置を使ってトラバース、振り子3回であっという間にStoveleg Crackへ入り、一気に後続パーティを突き放す。ナイスクライミング!恐らくStoveleg一番下の終了点でピッチを切る。河合は初の本番セルフロアーダウンでロープが引っかかって戻ることに。トホホ。以降セルフロアーダウンではほとんど捨て縄をする必要がなかった。(結局トータルで3mmスリングを2本捨てたのみ)8ピッチ目:5.9 or C1(リード:櫻田)【Stoveleg Crack下部】
トポにはハンドと書いてあるけどフィストだよ!9ピッチ目:5.9 or C1(リード:櫻田)【Stoveleg Crack上部】
ワイド部分が出てきて、櫻田さんが奮闘している。隣のクラックを男女パーティが登ってきたが、ルート間違えたらしく戻っていった。(後で抜かされるケリーパーティ)10、11ピッチ目:5.10c or C1(リード:櫻田)
櫻田さんがまた怒涛のリンクで、Dolt Towerまで行ってしまった。すげぇ。ロープが足りなくなって、メインロープ解いてスペースホーリングしていると言う。危ないから勘弁して下さい。さすがにバテたそうで、ホーリング途中から河合と交代。13:20位にホーリング完了。順調だ!12ピッチ目:5.8 or C1(リード:河合)
まずはロアーダウンしてから、スクイーズチムニーを登り返す。アブミは出さずA0とフリーでスピードアップ。櫻田さんは残置スリングにスリングを2つ折りしてセルフロアーダウン省略を試みるも、うっかりタイオフになってしまい120cmスリングを残置することに。セルフロアーダウンでは、アンダーフレークにロープ食われやすいとのことで、要注意(現地で会った慶應大の学生情報)。13ピッチ目:5.9 or C1(リード:河合)
トポにはフィストと書いてあるけどスカスカだよ!A0バッククリーン祭り。14ピッチ目:5.7 or C1(リード:河合)
簡単なフェースと少しクラック。問題なし。15:50 El Cap Tower到着。順調!でも飛ばしすぎたせいか、かなり疲れた。 El Cap Towerにはドイツ人2名パーティが。荷物がやたらデカい。聞けば今日はDolt Towerからここまでしか進めなかったとか。これは先行されるとヤバイなぁ。Texas FlakeへのFixを試みていたが、最後のワイドチムニーがどうしても突破できず、暫くしたら憔悴し切って戻ってきた。そこで、「Fixしてあげるから、明日先行させろ」と交換条件を持ち掛ける。渡りに船だったようで、あっさり交渉成立。途中のボルトまではFixしてきたので使ってよいと言う。時間が遅くなってきたので急いでFixすべく、Fixラインの使用を妥協することにする。

15ピッチ目:5.9(リード:河合)【Texas Flake】
エイドの効かないチムニーピッチだ。本当は手足の長くてチムニーの上手な櫻田さんにお願いしたかったけど、今日の獅子奮迅の登りで屍状態だったので、河合がリード。途中まではユマールとミックス。出だしは簡単なクラック、まずはTexas Flakeに入るまでが大変。残置あり。ユマールではろくに進めないので結局半分フリーで突破。フレーク内も狭くてユマールし辛いので、結局フリー交えて中間部のボルトまで。さて、ここから核心、恐怖の「広がるチムニー」だ。アブミをボルトに残置して高度を稼ぎ、背中を壁側、う○こ座り体制へ。試しにツルツルしている所に足を置いたらズルっといきかけたので、ざらざらしている所を選んで足を効かせて登っていく。怖いけど落ち着いていけば難しくはなく、あっさりてっぺんへ。でも落ちられないクライミングなので、思わず叫んじまった。Fo!

テキサスフレークに吸い込まれるロープ

日没直前にケリーパーティが追い付いてきて、結局El Cap Towerは6人泊となったが、それでも余裕だった。さすがの広さだ。でも小便臭い。あぁ、スプライト飲みたい。以降毎日、スプライトのことばかりが頭に浮かぶ。
例のドイツ人パーティに、「キングスウィングも出来ないからFixしてくれ」と頼まれるも、ペース合わない気がしたので、曖昧に返事を濁す。結局ケリーパーティがFixしてあげたらしい。出来ないって分かっていながら、何で来たのだろうか。フリーラインから行けばいいのに。

エルキャプタワーにて。なぜか正座。

9/20 DAY2。 16~20p Camp 4泊
5:30行動開始。まずは荷上げロープをフレークの外に回そうと試みるも、櫻田さんの介助なしには無理だった。ユマールの櫻田さんも苦戦していて、荷物はフレーク下部残置の引っ張り上げで突破してきた。でも、腰に付けていた500mlの水を落としてしまったそうな。

16ピッチ目:C1+(リード:河合)【Boot Flake】
まずはボルトラダー。徐々に間隔が遠くなる。ブーツフレークに入る最初のピトンスカーにナッツを決めたらぶっ飛んで、さかさまフォールしてしまった。げんなり。エイリアンはしっかり決まった。その後もプロテクションはいまいちで緊張していたら、残置の後でやっと快適なハンドになった。ケリーパーティもドイツ人パーティのFix使って登ってきたらしく、すぐ追いつかれた。17ピッチ目:5.10b or C1(リード:河合)【King Swing】
遂にKing Swingだ!事前の慶應の学生情報を元に、右側の支点から振ってみるも、うっかり右寄り過ぎて全然届かず、すぐユマールバック。疲れた。次に、左端のボルト2つの終了点のうち右側を使って振ってみるも、中々届かない。一回惜しくて体制崩した時に、腰を強打してしまった。痛ぇ。結局ロープがフレーク左側に移行し、回転半径が小さくなり、左端ボルト使っているのと同じになってしまった。その状態で振って辛うじてキャッチ。30分位は格闘しただろうか。トポでは20 feetブーツフレークの下と書いてあったが、私はさらに降りてブーツフレークから数えて3つ目のボルトに足が来る位で振った。降り過ぎたかなと思ったが、後で追いつかれるガイド曰く、3つ目のボルトが胸元位だといいらしいとのことで、よくわからない。

ブーツフレークを見下ろす

Eagle Ledgeにセルフを取り、♯0.2~♯4カム1セット、水、ホールラインを送ってもらい、絶対に落ちられないC1を超慎重にこなして、終了点へ。あぁ、めっちゃ疲れた。
櫻田さんはセルフロアーダウンでトラブルあるも、何とか通過してきたのでよかった。

18ピッチ目:5.10b or C1(リード:河合)
ブーツフレークとキングスイングであまりに疲れたのでリード交代を打診するも、櫻田さんも体調不良だったので、引き続き河合リード。イモ虫ペースとなる。出だしのフレークは取れそうで怖い。しかも途中でハンドジャムをきめようとしたら横にいたミツバチに右手親指を刺される。文字通り泣きっ面にハチで、泣きながら終了点へ。指痛ぇ。Camp4で櫻田さんに虫刺されの塗り薬を恵んでもらう。助かった。19ピッチ目前半:5.10d or C1(リード:河合)
フリーラインのリン・ヒルトラバースは、A0でも5.10dのフリーを要求されるので、オリジナルラインへ。ケリーパーティがフリーラインで追い越しをかけてきた。ケリーパーティがいたので、正規19ピッチ目手前の終了点でピッチを切る。ユマールの櫻田さんは、最後、登り切った振り子支点から、河合ビレイのロアーダウンでフォローしてきた。ナイスアイディア!19ピッチ目後半:5.7(リード:櫻田)
ここで長らく順番待ち。なんとドイツ人パーティが、全てケリーパーティにFixしてもらって追い越しをかけてきた。げんなり。河合は完全に終わってしまったので、リードチェンジ。落ちられない5.7の下降をこなし、正規19ピッチ目終了点へ。岩もルースだし、これはフォローも怖いよ~ユマールじゃなくて、フォロー確保の方が安全かも。20ピッチ目:5.11a or C1(リード:櫻田)
クラックに入るまでが悪いようで、櫻田さんが極小カチを保持している。その後、薄いフレークにカムを決めて乗り込んたら、フレークごと吹っ飛んでフォール。この周辺は岩が安定していなくて浮石もあり、要注意だ。このフォールで櫻田さん携帯の液晶にヒビが入ってしまった模様。Camp4に16:30頃到着。今日はこれ以上進む体力も時間もないので、Camp4泊を決断する。 次のピッチをFixしようとしたら、ガイドパーティが来てがちゃがちゃポーターレッジ設置などを始め、交錯するのでFix不能となる。しかも「お前らを見てたが、遅い。明日俺より先行して遅かったらぶち切れるから、先に行かせろ、朝6時には俺らは出発する」と脅してきた。遅かったのは事実だし、壁でのトラブルは面倒なので、おとなしく従うことにする。この判断が翌日以降に大きく影響することとなる。先行を了承したら途端に機嫌がよくなったので、暇つぶしに色々情報をもらう。
元Yosemite Search and Rescueの人で、「El Capで最も良いルートは?」「そりゃMescalitoさ!でもShieldもいいな。Salatheも素晴らしいぜ」。ガイド料金は6000ドルだそうな。(客は全ピッチユマールだけで荷上げなし。練習は2日間。クライマー感覚だと、そこまでして登りたいのかなという感じ。)ホールバック2つとポータレッジをボディーホーリングで上げていた。クレイジーだ。
寝床は斜めでずり落ちてきて寝心地悪かった。しかも漏れなく小便臭い。朝、櫻田さんの手が滑り河合の寝袋がグランドフォール。ダウン上下とシュラフカバー、河合の使ってないダウンがあったので問題はなかったが、転がり落ちていった瞬間は目に焼き付いて離れない。後日探しに行ったけど見つからなかった。ガイドに「敗退したら?」と煽られるも、笑顔で拒否。

キャンプ4

9/21 DAY3。 21~24p、25p目Glowing Spot Fix、Camp5泊
ガイドパーティが中々出発しない。お前ら6時に出発すると言ったよな!何で6時に起床なんだよ!結局7:50にやっとこ出発、我々がスタートしたのは8:40となった。まったく冗談じゃないぞ!

21ピッチ目:5.9+ or C1(リード:櫻田)
一箇所トラバースあるも、概ね易しそう。櫻田さんも先の件でブチ切れ、猛烈な勢いで登ってガイドに目に見える圧力をかける。ガイドに「お前は早いな」と言わせたそうな。さすがっす。22ピッチ目:5.13d or C2F(リード:櫻田)【Great Roof】
Great Roofだ!当然ガイドパーティが詰まっており無限待ち。リードのガイドも別に早くないじゃないか。櫻田さんはテンション高めで好調のようだ。すいすい登っていく。ユマールしようと思ったらワンデイパーティが追い越しをかけてきて、また40分位待たされる。うぅ、進まない。フォローはガンガン音楽かけている。音楽は軽量化には含まないってことか。聞けば、15回目のノーズで、うち12回はワンデイだそうな。
Great Roof自体は残置が豊富で、抜け口のカム決める所以外問題なさそうな感じ。ユマールの私はセルフロアーダウン2回と若干のエイドトラバースとなった。23ピッチ目:5.11c or C1+(リード:櫻田)【Pancake Flake】
Pancake Flakeだ!でもエイドでガシガシ。フレーク終わってからのC1+のセクションで櫻田さんのスピードがぐっと落ちる。悪いみたいだ。うっかり櫻田さんのホーリング準備完了前に、ホーリングラインのテンション来たのでホールバックのリリースをしてしまった。すんません。強風でビレイヤーはロープを飛ばされないよう必死でマネジメント。24ピッチ目:5.11a or C1+(リード:櫻田)
出だしのクラックが奥まっていて大変そうだ。途中で左に移り、Camp5まで。でも、ホールバックが途中までしか上がらない!仕方なく一度降ろして仕切りなおす。リードロープとホールラインが見えない位置で交錯していて、何とかしたが時間食う。後ろから素早い陽気な3人パーティに追いつかれかける。櫻田さん最後に60cmスリング落とす。ほんとお疲れ様でした。

ピンボケ!

25ピッチ目:5.12d or C2(リード:河合)【Glowering Spot】
上にいるガイドのクライアント情報では、既に4人いて、満杯らしい。(後で追いついて聞けば、ガイドパーティの2人しかいなかったとのこと。嘘じゃねーか怒。)ということでCampⅤ泊まりとし、後続パーティへの先行意志を示すため、上側のGlowering Spotの取付で河合、その下で櫻田さんが寝ることにし、Glowering SpotのFixをやってしまうことにする。
Glowering Spotは俺に任せろ!ということで河合出撃。悪いと噂で聞いていたので緊張。ところどころ残置のナッツがあるが、基本はピトンスカーにオフセットナッツやマイクロカムを決める作業が永遠と続く。今回自分がリードしたピッチの中で、最も嫌らしいピッチだった。右側のクラックに移ってからは楽になった。ぎりぎりヘッデン残業を回避しFix完了。 Glowering Spot取り付きの寝心地は悪く、何度も落ちそうになったが意外と寝られた。職場のデスクやら床やらカビ臭い書庫やら、ブラックかつ劣悪な環境で寝泊まりしていた経験が思わぬ所で役に立つ。
夜中は、陽気な3人パーティが下界のファンキーな人たちとFo!と鳴き交わしていた。ホエザルかと。私も混じって吠えていたので同類か。Fo!!

9/22 DAY4。 26~31p、ヨセミテ滝経由で下山
今日はヘッデン残業してでも、何が何でも山頂に抜ける計画だ。気合が入る。

26ピッチ目:5.11b or C1(リード:河合)
5:20スタート。Glowering Spot終了点からボディーホーリングしてから、長いエイドのピッチ。コーナークラックでリーチが稼ぎ辛い。幅が広くなってからはフリーを交えつつ、終了点のキャンプⅥへ。今回の疫病神のガイドパーティがChanging Cornersをノロノロとリードしていて、1時間以上待たされる。キャンプⅥ付近は特に小便臭い。多分ジャミング決めているクラックも小便まみれと思われる。おぇ~27ピッチ目:5.14a or C2(リード:河合)【Changing Corners】
恐らく最後の核心となる、Changing Cornersだ。絶対抜けるとの固い意志で臨む。最初は長いC1セクション、その後ボルト3つをスリング掴んで登り、件のコーナーに入る。出だしはナッツ効かずオフセットエイリアン極小、次にナッツ♯3、さらにオフセットナッツ♯3辺りを順に決めて、残置を掴む。コーナーに入るエッジが立っていて、ロープ切断が怖いので落ちたくないところ。C1セクションに入ってカムを決めてからバッククリーンしていたら、指がコーナーと挟まって流血してしまった。なお、コーナーのロープ擦れるところはダクトテープが一応貼ってある。その後終わらないC1をこなして終了点へ。とても長いピッチで、リードに1時間半以上かかった。ユマール時にもロープが痛まないよう、コーナーチェンジの所のロープの流れには要注意だ。

コーナーチェンジの直前

28ピッチ目:5.10d or C1(リード:櫻田)
Changing Cornersで絞り出して憔悴していたらしく、櫻田さんがリードを交代してくれるという。頼りにしてます。左右クラックどちらでも登れそうで、櫻田さんは直上を選択。さくさく進むけど、早く1ピン目クリップして下さい(泣(忘れていたそうな)。

終了点直前

29ピッチ目:5.10d or C2F(リード:櫻田)
まだいけるというので、櫻田さんにもう1ピッチお願いする。ほんと頼りにしてます。C2Fとなっていたが、櫻田さん曰くあっさり抜けられたそうだ。でも、ホールラインとメインロープが交錯してしまい、また荷上げを途中で止めてもらうことになった。Wild Stanceまで。×印のあるデカい岩があったので触らないよう注意。

ワイルドスタンスから見下ろす

30ピッチ目:5.10c or C1(リード:河合)
河合が復活してきたのでリードチェンジ。もう終わりは見えている。櫻田さんは既にグシュグシュしている。頂上はまだっすよ?
御褒美の超快適な5.10cの短いクラックを登って、さあ終了点と思ったら、「ないじゃねーか!」トポに記された終了点が見当たらず、櫻田さん得意の外人サイズのボルトラダーをチビの河合が頑張ることに。ろくにヌンチャク持ってきておらずランナウト、何とか最後の右巻き手前の終了点に辿り着く。

ご褒美クラック。超快適。

31ピッチ目:5.5(リード:櫻田)
フォローの櫻田さんが呻いている。なんでも、ハングのユマールでハーネスと肉が挟まって激痛で発狂しそうだったとか。落ち着いてから、フィニッシュは櫻田さんにきめてもらう。
右からハングを巻いて登っていったがいつまで経っても声が聞こえない。ロープが上がり始めたので、どうやら着いたようだ。ここで問題発生。①メインロープとホールラインがまた交錯。②1ピン目に河合のリーチでは届かないが、ロープ巻きあげ切っており、セルフロアーダウンできない。①はメインロープをほどき、②は60cmスリングを捨てることで解決した。最後まで油断できない。 岩の上にある終了点を過ぎると、夢にまで見た終了点の松の木と櫻田さんが見えた。でも、足元のフレークでロープがスタックする。仕方ないのでロープやアブミを巻いて被って進む。土の上に足が乗った瞬間、視界がぼやけた。松の木にタッチした。泣いた。櫻田さんと抱擁。櫻田さんも泣いている。何度も無理かも、と思ったけど、諦めないで頑張ってきてよかった。
16:51、ザ・ノーズ完登。

ロープゾンビ出現
例の松の木にて

落ち着いてから記念撮影、17:40下降開始。指がボロボロで痛い。時間が遅いのでイーストレッジは却下、明るいうちにヨセミテ滝トレイルへ合流すべく、El Capitan山頂を目指す。

ホールバック重い!泣きそう

その後は明瞭なトレイルを、途中夕食摂ったり、水汲んだりしながら、櫻田さんのGPSナビゲーションで23:10 Camp4帰着。借り物ホールバックのショルダーがブチ切れたり、足元がツルツルで滑ったりで、とても疲れた。リンゴ食べて爆睡。

9/23 レスト
朝起きて、予備で持っていた50ドル札を握りしめ、朝食を食べに向かう。途中で横浜から来た日本人パーティに出会い、情報交換。同じくノーズを狙っているそうな。ご好意で車回収の車を出してもらった。ヨレヨレだったので助かった。代わりに知りうる限りのノーズ情報をお渡しする。うまくいっているといいなぁ。
朝食で念願のスプライトをガブ飲みしていると、一足先にゴールしていたケリーパーティと再会!なんでも、最後までドイツパーティのFixをさせられたそうな。お疲れ様でした。El Cap ReportのTom Evansが明日来るから写真もらえるよと教えてもらう。
その後はギアの整理。河合のヌンチャク2つ、ナッツ4つ消失していて、なぜかオフセットカム1つ、カラビナ2枚増えていた。どこで落としてどこで増えたのだろうか、謎だ。河合はトポも1枚落としていた。

ギアの皆さん、お疲れ様でした

エルキャプメドウに記念写真も撮りに行った。出発前に見たよりエルキャピタンが低く感じた。今日もノーズにはたくさんのパーティが取り付いている。他の得体のしれないルートにも点々と。
その後ノーズ取り付きに寝袋を探しに行ったが、見つからなかった。さらば私の♯5よ、永遠に。Camp4の延長はできなかったので、ベッドで寝たいとの櫻田さんの希望を叶えるべく、空きのあったHouse Keepingに移動。シャワーを浴びて、ビールで乾杯!

9/24 Cookie Cliff、Church Bowl Treeフリー
この日は、朝Tom Evansを訪ねた。黄色いダウンパーカー着ていて、パソコン出しているのですぐわかった。「お前らは派手な服着ていて進みがゆっくりだったので、写真撮り易かったぜ」と褒められるも、素直に喜んではいけない気がした。ルートの話も色々教わり、写真をSDカードに入れてもらい、1人20ドルを支払う。苦労を考えれば安いもんだ!
その後は現地で知り合った日本人のIさんとショートピッチで遊ぶことに。
まずはCookie Cliffに向かい、Pringles 5.11a(ボルトルート)をトライ。取付が山火事の後で灰だらけだ。Iさんにヌンチャクかけてもらったけど、ボルト遠くて悪くて恐怖。5.11c位に感じた。足指痛くて、2便出せず、RPもできず。

Pringles5.11a。激辛。外人サイズか

その後Cookie Monster 5.12aやOuter Limits 5.10cを見学するもやる気力なし、お気軽エリアのChurch Bowlに移動。
Churh Bowl Lieback 5.8、Church Bowl Tree 5.10bをフラッシュした所で力尽きた。

Churh Bowl Lieback5.8。快適。
Church Bowl Tree 5.10b。渋い。

足指痛い、手指も痛い。Church Bowl Treeはまたピトンスカーでプロテクションセットが悪かった。

9/25 ヨセミテ→サンフランシスコ→飛行機
早朝にヨセミテを出発し、サンフランシスコまで。4時間ちょっとで着いた。

9/26 帰国
帰りの飛行機で喉腫らした。明らかに過労だ。

【総括】
今回、一部他パーティのFixを使うなど、完璧なスタイルではないですが、無事The Noseを3泊4日で完登することができました。スタイルについては残置の使用、初日のFixなど、言い出したらきりがないですが、自分達の実力、現場の混雑を鑑みてこれが限界でした。
反省点はたくさんあり、次の機会があればもっとうまくやれるんじゃないかと思います。でも、正直、しばらくビッグウォールは勘弁願いたいところ。次はフリークライミングを楽しみに、ヨセミテにまた行きたいな!

私が感じた、ノーズを登るのに必要なもの
・フリークライミング力より、体力!
(荷上げ、重いガチャ、長い日数。冬山を登る体力に近いかもしれない。)
・トラブルに動じない落ち着いた心と、対処の引き出し
(大体想定外のことが起きるので、落ち着いて対処しましょう。)
・そして何より、思いを同じくする、グッドパートナー!
(櫻田さん、一緒に頑張っていただき、本当にありがとうございました。)

日本や現地で御世話になった皆様、どうもありがとうございました。現地では特に慶應大学の皆様や、サイト29を共有した皆様にとてもお世話になりました。Iさんも、フリー付き合ってくれてありがとう。

もしノーズに挑戦したいと思っていて、技術やルート情報など諸々、疑問に思われることがありましたら、当ホームページの連絡先から、遠慮なく河合までお問合せください。私自身も経験者からアドバイスを頂きました。同様に夢を追いかける皆様のお力になれればと思っています。今後トライされる皆様の幸運を祈ります。

【おまけ1、道具リスト】
・カム:♯00~♯4 ×3、♯5×1、オフセット小さい方から1セット(4つ)
・ナッツ:オフセット、ノーマル 各極小~大まで1セットずつ+ブラスナッツ1セット
・ロープ:60mシングル、60mセミスタティック、60mハーフ(リリース兼予備)
・ジャミングプーリー×4
・クイックドロー×20
・ホールバック120lスイベル付き
・サブザック25l
・その他カラビナたくさん、グリグリなどロックデバイス、チューブデバイス、ユマール、エイダー、デイジーチェーン、スリング、捨て縄等。持って行き過ぎた気が。

【おまけ2、ヨセミテの図々しい輩たち】

リス
アライグマ

前穂高岳 北壁Aルート

2018年9月22日~24日
赤井、谷水(記)

穂高山頂につきあげるアルパインルートに行きたい。前穂ならば奥又白池をベースにできる。赤井さんがつきあってくれるということで、今回決行することができた。前々日まで23日が雨予報だったため、転身も考えていたが、前日になり晴れ予報になったのでとりあえず池まで行ってみよう、ということで金曜夜に出発!
「氷壁」の舞台ということを後から知ったが、結局まだ読んでいない・・・。

1日目:上高地バスターミナル(9:30)―徳澤園(11:00-11:15)―奥又白池(14:20)
2日目:奥又白池(4:00)―北壁取付(7:30)―前穂山頂(12:00-1230)―奥又白池(16:30)
3日目:奥又白池(7:00)-徳澤園(8:10)-上高地バスターミナル(10:30)

1日目(雨のち晴)
沢渡バス停前駐車場でテント泊。予報通りだが朝から雨が降っている。テンション下がる中、7:30頃係の人から「テント撤収してくださ~い」とゆるく注意を受ける。仕方ないので出発準備し上高地へ。雨で大正池も梓川も茶色い。しかし人は多い。さすが上高地と思いつつ足早に徳澤園へ向かう。途中で雨があがりテンションもあがる。池への急登にそなえて徳澤園で休憩していると、カラスが他パーティのザックの上にのせられていたパンをパッと捕って木の上へ・・・。サルにもカラスにも気を付けてください。
奥又白池へは松高ルンゼの右側の尾根上の道沿いをひたすら登る。上高地はまだ夏の雰囲気があったが、池の周りは紅葉していてとてもきれい。ただ、連日の雨のため池も増水していたのか、左回りの道は水没しており、右回りの道を通ってテント場へ。その日は全部で5テント張られた。水場の沢も増水していてテント場から下ることなく汲めたのは楽だった。
星も月もバッチリ見られたことで、明日の晴れが期待できた。ワクワクしながら就寝。

2日目(快晴)
朝はヘッデン出発。遭難碑の先にケルンがあり、その右手に踏み跡があるのでそこからA沢に下っていく。B沢を横切りC沢へ。トラバースの途中で夜が明ける。とても綺麗なモルゲンロートだった。ガレガレすぎてゆっくり見ている余裕はなかった。7月なら雪渓があり多少楽なのかもしれない。C沢に入ると大分ガレ場も安定したように感じた。落石に注意しつつ詰めていく。途中で4峰へ行く踏み跡と本峰東壁への踏み跡とトレースが分岐した。なおもC沢を詰めていく。C沢を詰め切ったところで左手のB沢に乗り換えると悪いB沢をほとんど歩くことなく北壁の取付きに着くことができた。ここでまさかの後続がいたので先に行ってもらった・・・が、思っていたよりゆっくりパーティで落石も多かったので先に行ければよかったと少し思う。

1P:赤井さんリード
松高カミンに向けてトラバース。難しくはないが絶対に落ちられない緊張感がある。
2P:谷水リード
松高カミンをすすむ。岩がもろい。ガバと思いつかむとゆれる、剥がれるのはこのルートのデフォでした。ピトンはベタ打ちされているのでものを選んですすむ。第一テラスで前のパーティがピッチきっていたのでその下で終了。
3P:赤井さんリード
第一テラスまで。
4P:谷水リード
前のパーティが進むのを待っている間に落石がザックにヒット!自分も赤井さんも1つづつもらってしまった。その衝撃で落ちるかと思った、怖いね!でもそれも楽しい\(>▽<)/気持ちを落ち着かせてすすむ。
5・6P:赤井さんリード
このピッチから日が当たるようになった。暑すぎず寒すぎずベストコンディション!!ガレてはいるが注意すれば落石が起きるとは思えないが・・・。6Pはビレイなし。
7P:谷水リード
ここからはAフェースに入り岩は固く、快適クライミング!凹状を左上するようにすすむ。前のパーティに追いついたところでピッチを切った。赤井さんの声は聞こえず笛でコミュニケーションをとった。
8P:赤井さんリード
前のパーティは左スラブを少しトラバースし上がっていたが、その先で難渋しているようで進んでいかない。直上もできるようだったので、赤井さんはそちらを進む。少しチムニーっぽいがフリクションばっちりだった。山頂直下でピッチを切っていただき最終ピッチは自分がやらせていただいた。

山頂直下、凹状終了後

山頂からは槍から焼岳から一望でき、なおかついろんなルートから来た人で混雑していた。ここで大休憩をとりロープをしまう。ガレたA沢を下るのでハーネスはそのまま。一山超えたが、A沢に入れるかが本日の本当の山場と言っても過言ではない。三本槍のコルを目指して12:30に山頂を後にする。
結果として、間違えた。3時間ほど前穂と明神の間の尾根をさまよった。前穂から1つ目のコル、ここが三本槍のコルと思ったが、「新版日本の岩場下」によるとそこから右手に行くと×というルートになる。正解としてはコルに下りきる前、穂高から明神へ下っていく左手に注意していると、それなりの大きさのケルンがある。近づくとケルンの中に赤布がはさまっている(見つけた時に嬉しすぎて写真撮り忘れ・・)。そこに辿り着ければ、踏み跡とガレ沢に降りれるので、迷うことはないと思う。
A沢のあまりのガレっぷりに60m懸垂を1回はさみカレ沢に踏みかえた。しかしカレ沢もガレており気が抜けない。徐々に奥又白池が近づくので頑張れる。

カレ沢の下山 – 写真中央に小さく奥又白池がある

予定より遅くなったが、日没前にテント場に戻ることができた。一度はビバークするかもしれないと本気で思っていたので、本当によかった。朝早く出るのは大事だった・・。

この夜ばかりは普段お酒を飲まない自分もお酒を飲みたくなった。持ってきてないので自分は味噌汁、赤井さんはビールで乾杯?
ありがとうございました(^O^)\

0.4~2を1セット持って行ったが、2は未使用。小さいほうが使えるように感じた。ピトンがベタ打ちされているが、持っていくと安心。

3日目(快晴)
朝日を見て、ゆっくり下山。晴れた河童橋には人がたくさん・・・。

天気にも恵まれ最高の山行となった。山頂にぬけるのは気持ちがいいので都立大ルートにも興味がわいた。4峰正面壁が一番メジャーらしいのでそちらもいつかお邪魔できたらと思う。北穂の滝谷や奥穂の南陵で山頂に行くのもいいし。休みが足りない。

瑞牆山 小ヤスリ岩 蒼天攀路

河合(記)

十一面岩の奥にひっそり聳える小ヤスリ岩。この岩を意識したのは、今年、ベルジュエールを登った時だった。明瞭な左右2つのカンテ、真ん中の美しいフェース、それぞれに合計3本の難ルートが拓かれているらしい。その中でも特に目を引くのは右のカンテ、蒼天攀路3p目。グレードは発表時5.12bで、最新のトポでは5.12aとされているようだ。アプローチが結構遠く、他にルートもほとんどないため、パートナー核心っぽい。少ない便数で登らないと厳しそうなので、来年トライしようと思ったけど、今年付き合ってくれるパートナーが見つかったので、行ってみることにしました。

8/17 day 1

玉置さんに付き合ってもらって初トライ。8時40分植樹祭駐車場出発。取付まで特に迷わず10時到着、10時40分出発。

1p目(5.10b、35m位):河合リード
最初は出だしにぺツルのある汚い泥ルンゼ。靴についた泥をぬぐいつつ、次は浅いコーナークラックを最初はボルト頼り、途中から大きなカムが頼りに登る。バランス悪い感じ。睡眠不足、かつ季節外れのノロウィルス食中毒からの病み上がりで体調は悪い。2回位足がつりかけたので、不意落ちしないよう慎重に登る。最後はびしょ濡れのコーナーを避けつつ終了点へ。終了点はぺツル、RCC、リングが混在。

出だし
コーナー。ぺツル2つ位あったはず

2p目(5.10a:20m位):河合リード
最初は少し被り気味のチムニー、途中から何とも不思議な三角形に変貌。チムニー内でグルンと1回転。後半三角形になってからは背中で体をスタックさせてイモムシ登りができるようになり、簡単になった。大き目のカムは1セットで十分。あまりオフウィズス登りにはならなかった。上から登っているクライマーを覗き込むと面白い。

チムニー下から
人間が挟まってる

3p目(5.12b:30m位):河合リード
さて、楽しい前菜は終了でメインディッシュだ。大分時間経ってしまって、13時45分スタート。出だしはクラックをレイバックで直上~左トラバースで最初から悪く、凄まじい高度感。調子も出ないし怖くて、1ボルト目はエイドでプレクリしてからスタートしてしまった。2ボルト目まではバランスが悪いけど何とか大丈夫、でも3ピン目がめちゃ遠そう、と言うより、そもそも見えない。カンテの反対側の大分上みたいだ…手前に発見したクラックに半開き♯0.5キャメを突っ込みテンション。あぁ、弱い…その後、恐怖しながら突破。どうやらここが最初の核心みたいだ。なお、♯5キャメは、残しておくとロープ流れ悪くなるので、結局外した。

ビレイ点を見下ろす
カンテを越えると美しいフェース

その後はしばらくマイルドで、美しいフェースをエンジョイ、と言いたいけど、ボルト間隔は遠いし、風強くて寒い。6ボルト目まで各駅で到着するも、7ボルト目が遠くて怖くてムーブが起こせない。核心直前の左フレークに伸び上がって片っ端からカムを突っ込むも全部外れ、その度にパンプしてフォール。玉置さんに持ってきてもらったアブミで核心ムーブ手前までのムーブを省略するも、核心ムーブできなきゃ進めないので結局ダメ。カムの選択肢が尽き、意を決して右足に乗り込んで突っ込んだら何とかムーブがこなせた。最初から恐れず突っ込めばよかった。
8ボルト目までのムーブも引き続き悪く、やはり足がポイントだった。久々にカンテも使った。かなり精魂絞り出す。
8ボルト目~9ボルト目間も結構遠い。ボルト少し上に♯0.3キャメが決めたけど、なくてもほとんど変わらない。意を決して右カンテのガバへランジしたら、取り損ねた!ぶっ飛びたくない一心で気合で耐えて、今度は左ガバへデッドしたら、何とか取れた。このシチュエーションでこのムーブか!

点々とボルト

最後はマントル返してから、傾斜の落ちた簡単なカンテ状を登って終了。トップアウトに1時間半もかかってしまったけれど、抜けられてよかった。

花唄小径(5.8:30m位):河合リード
蒼天攀路3p目は河合のみのトライ。玉置さんにも小ヤスリ岩のてっぺんに立ってもらうべく、蒼天攀路2p目終了点から右にトラバースし(ロープ付けないと危ない)、もう1本リード。でも、このルート、結構悪い。上のテラスから6キャメを決めるまでの緊張感が中々。蒼天攀路の1,2ピッチ目よりしんどい。足元は抜けかけたリングボルト1個で、微妙なムーブ。その後はマイルドになったけどランナウト気味で落ちられない系。

最後はノープロのフェース

再び小ヤスリ岩のてっぺんに着いたら、もう夕方になっていた。頂上も素晴らしい!景色を堪能してさっさと下山。下降は何とかオンサイトできたが、ヘッドライト下山になった。

てっぺんにて

8/26 day 2
一度は封印しようと思ったけど、時が経つほど悔しさは募り、1便目でおおよそのムーブはこなせていた(気がした)ので、今度は、Sさん(会員外)を誘って出撃。今度は1,2p目を省略して3p目までショートカット。植樹祭駐車場から85分かかった。小ヤスリのコルまで標高差550mを登る。

1便目
各駅ヌンチャクがけに徹する。やっぱり♯0.5キャメは使ってしまったが、今度は各核心セクション2回以内で、ばちっとムーブが決まる。これは行けるかも??

2便目
気合入れてトライしたら、最初のトラバースがこなせてしまった。レストポイントで呼吸を整えつつ6ボルト目以降の第2核心へ、と言いたいところだけど既にヨレヨレ。無我夢中で吠えて7ボルト目に到達し、必至でレストするもパンプが取れない。8ボルト目までの最後の核心ムーブがテンションムーブだったため再現できず、その場のアドリブで頑張るも後1足1手で無念のドカ落ち。その後のムーブも一発でこなせたので悔しい。さっさとトップアウト。

3便目。
Sさんは2撃であっさり登ってしまった。まずいっ、蒼天パートナー消失の危機!腕は2便目で頑張り過ぎて終わりかけていたけど、ビレイ含めて1時間空けて、気合で3トライ目。トラバースは危ういところで抜けるも、出だしからガタガタ。腕も回復せず、第2核心手前でヨレきってフォール。カチ筋が残っておらず、ムーブを確認して終了。時間切れでSさんの1,2p目トライもまた今度になり、辛うじてパートナー消失危機を脱する。

登れてないけど、あまりの爽快さにガッツポーズ!

9/9 day 3
前日に行こうとしたら、秋雨前線にやられて雨だったのでカサメリ沢モツランド。翌日に望みをかけて控えめに登ろうと決意してオリーブ5.11cをまったり流すも、たらこ5.11dが面白くてついムキになってカチ筋パンプ。
当日朝は駐車場びしょ濡れ、それでも風当たり強いので乾くと信じてSさんHさんと突撃。アプローチも荒れてて、うっかりシロクマのコルまで登り過ぎてしまった。
取付についたら意外と乾いていたので、まず濡れた花唄小径5.8をエイドで登る。核心はろくにエイド効かない上。落ちられないので緊張。5.10台あると思うのだけど。
頂上は猛烈な風。頂上から懸垂下降しながらヌンチャクがけと掃除。核心は濡れていた。

1便目
トラバースは自動化でスムーズにできたけど、その後保持できず3ボルト目クリップした直後、落ちてしまった。トップアウトせず戻る。

2便目
明らかに前日の腕パンプが残っているが、足は元気だ。ホールドは生暖かくてちょっとヌメる。これは足で耐えるしかないということで頑張ったら何とか登れた。

終了点にて。この時点で登れてないですけど

初トライの翌日、最新のトポで5.12aとされている、カサメリ沢のギャラクシアンにトライしてみたら、フラッシュ寸前まで行けた(ヌンチャクかかってたし、最後落ちたけど)。蒼天攀路3p目と1グレードは差を感じた。ムーブを固めて登り終えた今、初便の印象よりはよくなったけど、それでも易し目のは5.12bあるのではと感じた。トラバースの怖さ、ボルトの遠さ、高度感が体を固くしていることが影響しているかもしれない。

5.12のマルチという敷居の高さや遠いアプローチからか、あまり登られていないルートのようですが(おかげで順番待ちなくて助かった。2パーティいたらちょっとしんどい)、ロケーションは日本離れしていて、ムーブも面白いです。岩も固くて美しいし、てっぺんは快適で眺めは素晴らしいし、これでアプローチが近ければ人気ルートになりそう。遠いと言われるボルト間隔は、クリップホールドやロープ流れの関係で仕方ない気がします。3ボルト目以降はぶつかる出っ張りもないし、思いっきりぶっ飛べば良いかと。アブミやらカムやら動員した私が言っても説得力ないですが、チョンボ棒なんて使わず、トップアウトできるかドキドキしながら登った方が楽しめると思います。開拓はほんと楽しかっただろうな~と羨ましく思いました。
道連れになっていただいた玉置さん、Sさん、Hさんありがとうございました。

丹沢 中川川 箱根屋沢

2018年9月8日
赤井、谷水(記)

谷川に行こうとしていたが雨予報のため、唯一晴れ予報の出ていた丹沢に転身。聞けばアブミルートをもつ滝もあるという。シャワークライミングとはまた違った刺激を求めて出発した。

箱根橋(8:05)―F7(10:10)―右岸側の尾根(12:30)―大滝キャンプ場入口(13:00)―箱根橋(13:15)

朝の車で天気予報を見ると、南関東以外は雨予報。空は曇り空だが雲の切れ間から青空も見えるし、転身してきてよかったと思いつつ入渓点である橋に到着。準備を整え入渓する。堤防2つは右手に梯子があり問題なくこえていく。すぐに3段20m滝がある。ロープを出して赤井さんがリードする。ハーケンが打ってあり、ランナーを取りながら右手から登りはじめ、一度左手にいってから右上していく。この日は水量が多いのか思いっきりシャワークライミングになった。ただフリクションはよく気持ちよく登れた。その上はコンクリートで固めたような岩壁が現れる。左手からこえていく。F3は5m滝、とあるがもうちょっと大きいのでは(?)と思える迫力があった。明らかに水量が多い。右手が階段状だがシャワークライミングとなる、滝を一段登って左手にトラバースすればシャワーでなくクライミングできそうな壁がある。少し考え、赤井さんはシャワークライミングを選んでリード。次のF4は12m滝。右手の階段状クラックにハーケンがメタ打ちされていた。谷水リード。
F5は2段逆くの字の滝。それぞれが8m。楽に登れる(山行中はそんなに大きい滝と思っていなかった)。F6も歩いてたら過ぎていた。F7は2段20m滝。左手にシュリンゲがかかっているがそこまで行くのがどうも悪そうで、休憩後右手から巻くことになった。後から他のパーティの記録を見ると、シュリンゲの右下にもハーケンがあったらしいが気づけなかった。

F7の滝(下段10m) 右手はハングしている

F7下段をまき、F7上段の下におりる。登れるか見るがどうにも無理そう。雨が無視できない位強くなってもいる。上段の滝もまくことになった。これが以外に悪かった。つい高まきすぎて尾根に出てしまいそうになる。少し下りて軌道修正しトラバースしてたらトラロープ発見。拍子抜けしながらそれを利用し、F8に降りる。対岸にもトラロープがあった。どちらからでもF7上段の滝は巻けたらしい。F8がアブミルートと言われる滝だったのだが、ここで痛恨のミス。登れる滝じゃない、と判断し巻いてしまった。

F8と思わず高まいてしまった。残置が1つ高いところにある。

F8と思わず高まいてしまった。残置が1つ高いところにある。
ミス判断をしてしまった原因としては、水量が多く、アブミルートの滝に見えなかったこと。アブミルートにしては残置がないと思ったこと、雨が強くてテンションが下がっていたことがある。
記録を書いていても悔しいが、どうしようもない。その後はスラブ滝があったような気がするが、さしたる山場はなかった。計画では沢をつめて960mまで行く予定だったが750m位で左上して800mの尾根上に出た。下山に使用予定の尾根だったのでそのままそれを下っていく。屏風岩山の作業道に合流し、それを大滝林道まで下り、大滝キャンプ場入口に出た。そこから15分ほどで入渓点の箱根橋まで戻ってこれた。

雨を避けた山行のハズが、がっつり雨に降られてしまった。こんなに天気予報に裏切られたのは久しぶりだったが、寒くはなかったのでこれはこれできっと何かの練習になったハズ。メインの滝を巻いてしまう失敗が痛かった。もっとよく右手を見ておけば間違えなかったかもしれない・・・。今後は気を付けよう。

釜無川支流黒川

2018年9月1日~2日
中和(記)、柏舘

柏舘さんから釣りに誘っていただいたので、釜無川支流・黒川を提案したところ、あっさりオッケーが出た。前線通過に伴う断続的な降雨の予報であったが、流域面積が狭くゴルジュの沢でもないので、猛烈な増水は無いと判断し、まずは行ってみる事にした。

———————–

コースタイム:
9/1(土) 釜無川ゲート (7:39) – 黒川出合(08:32) – 門状堰堤(12:36) – 幕営地(15:59)
9/2(日) 幕営地(06:20) – 鬼の窓(07:42) – 鬼の窓沢出合(9:29) – 釜無川林道(11:07) – 釜無川ゲート(12:25)
※黒川下流部は釣りをしながら遡行

行動記録:
9/1(土) 断続的に弱い雨
金曜夜行で釜無川のゲート付近に移動したものの、夜半から本降りの雨。明るくなってきても雨が止まないので「止むまでまとう」「帰ろうか」など2人とも消極的な発言でグダグダの様相。幸い7時前に雨は止み、川の色も笹濁り程度だったので出発。

小一時間歩いて黒川出合に到着するも、大きな堰堤が聳えており冴えない出合。この堰堤を巻いても、さらに堰堤が続くのでスカ沢の気配が漂い始めるが、3つ目の堰堤を過ぎると渓相は好転。ゴルジュ状の沢中に、5つほど滝が連続する(3つ目の滝以外はすべて容易に登れる)。だが、5つ目の滝を越えると、またしても堰堤。悪態をつきながら通り過ぎると、沢が工事現場になっていて唖然。どうやら堰堤を建設するようで道路やら仮設トイレまである始末。見なかった事にしてさっさと通過。工事現場を通り過ぎると、再びゴルジュ状となり、チョックストーンが挟まった直瀑に阻まれる。釜に入って偵察したが、手がかりが乏しく登れる気がしないので素直に巻いた。この先も、ナメや大岩の滝が連続するが、全て直登可能で楽しく遡行できる。前松尾沢を見送ると、渓は明るくなってきて、40m近い2段のナメ滝。1段目は難しく2段目は絶望的なので、ここも素直に2段とも巻く。これを巻けば核心部は過ぎたと思ったが、再度ゴルジュ状となり大滝。水流沿いの遡行は不可能なので、右岸のルンゼを使って巻きにかかるが、岩がボロいので意外と悪い。ルンゼ途中から木の根を使って尾根に移行して高巻いた。大滝を巻き終えれば、あとは完全に癒やしの渓相。これでもかと言わんばかりにナメが続き非常に快適。ナメが切れたあたりで、右岸に快適な砂地を見つけたので、ここでタープ泊。9/2(日) 弱い雨
出発早々、柏館さんが倒木で竿を折ってしまいテンションが低い状態でのスタート。鬼の窓への詰めは基本的に何もないが、アザミやイバラが生い茂っており痛い。左岸に岸壁が出てくると大岩が散乱するが、これを抜ければ真砂のザレとなりコル(鬼の窓)に出る。

下降する鬼の窓沢は序盤は単なる樹林帯だが、100mほど標高を落とすと左側から水流のある沢と合流。ここからは傾斜のゆるいナメが延々と続くが、素晴らしくヌメるのでラバーソールだと立つことすら困難。ナメの途中で2つほど15m強の滝がある他は、こんなナメがひたすら続くナメ沢である。入り口はゴルジュのようになり、1本だけある滝を下るのに念の為ロープを出した。山行中でロープを使ったのはここだけ。

ゴルジュを抜けると中ノ川本流に出るが、待っていたのは巨大堰堤とガードレール付きの林道。どれだけ堰堤を作るのが好きなのだろう。あとは、林道を13kmほど歩くだけだが、最後の方は林道歩きに飽きてお互い無言のままゲートに帰り着いた。

南アルプス聖沢

2018年8月26日~30日(沢中2泊)
谷水(単独、記)

今年は会の先輩方に沢泊を教えてもらい、夏休みは北アの沢を遡行する予定でいたが、山行予定期間中の天気がよろしくない。急遽南アの沢に変更。一番に頭に浮かんだのは赤石沢だったが、即却下。日本登山大系を開くと「聖沢」の文字に目がとまった。そういえば聖岳は学生のころ縦走で行ったっきり。しかも奥聖に行かずにいたので、今回行ってみよう!

1日目:畑薙ダム→椹島ロッヂ(12:35)
2日目:椹島ロッヂ(6:15)→聖沢登山口(6:30)→聖沢吊橋(7:30)→入渓直後の5m滝(8:00)→聖沢吊橋(8:30)→二俣付近幕営地(11:30)
3日目:幕営地(6:00)→前聖ノ滝沢出会い(8:40)→下の大滝(11:40)→前聖岳(13:40)
→幕営地(15:30)
4日目:幕営地(6:00)→二俣→前聖岳(11:30)→二俣(13:00)→聖沢登山口(15:25)
→椹島(16:20)
5日目:椹島(6:15)→畑薙ダム

1日目(晴れ)
バスに1時間ゆられ椹島ロッヂに到着。下界と違って爽やかな気候。することもないので烏森山にハイキング。小屋のおじさんから今は水量多いから下部は気を付けてね、という言葉に緊張がはしる。

2日目(晴れ)
東海フォレストのバスに登山口まで乗せてもらい、吊橋から入渓。15分ほど歩くと5mの滝がある小さいゴルジュ。釜を歩いて・・へつって・・・泳いで・・・格闘すること約30分、滝にたどり着けない。悔しいが1人なので無理せず登山道を使って聖平小屋近くの二俣まで行くことにする。入渓時間わずかで脱渓することとなった。
二俣から10分位聖沢を下ったところに適地を見つけて、本日の行動終了。2日分の薪など集めたり、聖沢本谷ではない方(右俣)をつめて聖平小屋まで行ったり。赤石岳近辺だけあって赤い石が多い。しかもよく滑る。明日からの足場に緊張しつつ就寝。
3日目(曇り時々雨)
テン場から100m沢を下りたところで聖沢出会い。早く出会いに行くには登山道を登山口方面に少し行って沢を下ったほうがいいが、昨日さっぱり沢に入ってなかったので沢を下って出会いに行くことにした。小滝の釜にダイブして泳いだり、高まきして10m懸垂したり楽しい道中となった。
最初の5段30mの滝は2段登って残りはフリーで登るのは怖く、高まいた。ちょうど鹿(?)の通り道だったらしく比較的快適な高まきだった。降りたがすぐに30m滝がありまた巻く。その後も登ったり巻いたり、特に難しい部分もなく進んでいくと、左岸が草原のように開けてくる。晴れてたらさぞ綺麗な景色だろうと思うが、天気はあいにく曇り。しかも段々雲が昇ってきて霧っぽくなってきた。空も先の沢模様も分からない。それでも進んでいくと下の大滝40mについた。大迫力。滝しぶきなのか霧なのか分からないがいろいろ浴びてから右岸から高まき、落ち口で一本。ここでとうとう雨が降ってくる。縦走中なら不快に思っていたが、沢山行中なので濡れても気にならない。沢も終盤だから増水もすぐにはしないかな・・・と思いつつ急ぎ気味に歩くと5分しないうちに上の大滝に到着。左右から60mの滝が出会っていて、ここも大迫力。釜の沢の両門の滝を大きくした感じ。標高は2460m。ここからは特に滝もなく3000mの稜線までひたすら歩く。2800mで水は突然枯れた。空が見えないので稜線が見えない。いつのまにか雨は止んで風が出てきた。これは寒い。濡れた体にこたえる。前聖には着いたが、奥聖に行く気になれずとっととテン場まで下った。
焚火をめいっぱい焚いて、体を乾かせたので夜は快眠でした。
4日目(曇りのち晴)
本谷は二俣の左俣をつめる。うまくいけば前聖岳に直接つきあげることができる。最初は穏やかな渓相。しかし突然ゴルジュ!!に突入。本谷には2つゴルジュがある。1つ目のゴルジュはなんとか水線を行けた。しかし7~10m級がいくつもある、岩が滑るで神経がすりへる。もう滝はお腹いっぱい状態。2つ目のゴルジュに突入するもCS滝を超えられる気がせず高まきに入る。小さく高まくと奥にまた滝が見える。もうお腹いっぱいだったのでまとめてまく。ゴルジュを小さくまくことはできずかなり大きくまくことになった。沢筋におりた時には水は枯れる寸前になっていた。つめていると青空がみえてきた。先に見えるのは稜線か?ザレ場とハイ松をこえて風は強いが晴れている前聖岳に到着。ただ周囲は雲に隠れていて何も見ることはできなかった。今日も奥聖岳に行く気になれず下山する。その勢いのまま椹島まで下山した。お風呂に入ってリフレッシュ!!

本谷の遡行は中途半端になってしまったので、また次回挑戦したい。静かで飽きない道中となる沢であり特に前聖ノ滝沢はとてもいい沢だった。釣りができたら魚も楽しめたのかな、とも感じた。前聖ノ滝沢、本谷の二俣から先は薪がないか少ないので、テン場とするには寒いように思います。

※写真の日付は設定ミスで本当の撮影日とは異なります。

瑞牆山クライミング

2018年8月18日~19日
河合、玉置(記)

2018年8月18日 (2日目) カサメリ沢
この日は前日の蒼天攀路で疲れたからということでカサメリ沢へ。自分にとっては初めてのゲレンデ。コセロックのあたりは満員だったが、他は比較的スペースに余裕のある感じ。ゆるく登るつもりが、本気のオンサイトトライを連続でやったのでだいぶ疲れてしまった。河合君はギャラクシアン(5.12a)のフラッシュを惜しくも逃してしまい悔しそうだったが、宿題を2つ解決していた。流石。2018年8月19日 (3日目) 大面岩左稜線
この日は早めに帰らなければいけないこともあり、前日に出ていたいくつかの候補の中からアプローチもグレードも程よい大面岩左稜線に行くこととした。アプローチは植樹祭駐車場の手前の駐車場からで、一応大面岩の直下までパノラマコースというハイキングルートになっているらしい。途中登りすぎてカンマンボロンの取り付きに出てしまったり、大面岩への分岐を超えた後で道を間違えたりしたが、どうにか1時間少々でルート脇の取りつきに到着できた。今回は苔が多くわかりづらいというオリジナルの1ピッチ目を割愛して8時ごろに2ピッチ目からスタートした。
2ピッチ目 (5.8, 30m) 玉置リード
取りつきのビレイ点から数mトラバースして、リングボルトが二つある場所からスタート。前半はスラブで後半は太い立木の生えたルンゼ登り。特に難しいところはなく、ルンゼ内の適当な立木でピッチを切った。
3ピッチ目 (III級, 20mくらい?) 河合リード
ルンゼを適当に登り切ってトラバースした後、木立の中のテラスへ。
4ピッチ目 (5.10a, 15m) 玉置リード
出だしはちょっとしたスラブ。スラブの上部に立ち上がるところは少しバランスが悪い上に錆びたRCCボルトしかなく緊張した。その後は数mの小さな凹角をカムをセットしながら登り終了点までトラバース。ムーブは難しくないが、下は切れ落ちており結構怖い。プロテクションは最初のRCCボルト以外は立木またはカム。終了点はピカピカのペツルボルト2つでバッチリ。5ピッチ目 (5.10c, 10m) 河合リード
グレード的にはこの日最難のピッチ。出だしが核心。カンテを掴んでのハイステップは空中に身を投げ出すような高度感たっぷりのムーブ。ただ5.10cにしては易しいように感じた。5.10bくらいかな。プロテクションに関しては2-3mおきにペツルボルトがありルート中で最も充実しているので安心できる。6ピッチ目 (5.10b, 25m) 河合リード
個人的には前のピッチよりこのピッチの方が総合的には難しいように感じられた。前半部のプロテクションはほとんどリングボルトなので、リードは落ちられない。今回は河合君に任せてしまった。
出だしは前のピッチの終了点からボルダーを少し回り込んでからスタート。ボルダー上まで力技で登ってからフェイスへ移る。カンテを使いつつ細かいスタンスに立ち込んで登った。7ピッチ目 (5.10b, 30m) 河合リード
ビレイ点からやや下り気味に数m左へトラバースした後はスラブ登り。最初は大きなホールドがあるが、後半は繊細な足遣いのクライミング。樹林に入る手前でピッチを切った。8ピッチ目 (III級, 25m) 玉置リード
ビレイ点から岩を乗っ越し、右側のルンゼをチムニー下まで歩いて登る。左側にもルンゼがあって紛らわしいかもしれない。途中の立木でピッチを切った。この時点で登攀開始から3時間少々。ここまでは快調だったが。。。
9ピッチ目 (5.10a, 25m) 河合リード
これまでのフェイスあるいはスラブ登りから打って変わってワイドクラック。ワイドクラック慣れしていない我々には今回最大最後の核心となったピッチ。ザックを背負ったままフォローすることはできないので、河合君がリードした後ザックを予備ロープで引き上げ、引っかかったところを自分が登りながら救出するという作戦で進むことにした。
最初はルンゼ内をしばらく歩く。その後チムニー登りからスタートして、中間部以降オフウィズスとなり終了点まで抜ける。リードの河合君は相当手こずりながらもなんとかオンサイト。この時点で1時間弱かかった。今度は自分の番。ザックがすぐに引っかかってしまうのでこまめに救出してやらないといけなかった。最初のチムニー登りは湿っていて滑りやすく大変ではあったがなんとかフォールせずにクリアできた。しかし後半のオフウィズスは散々悪戦苦闘した挙句、ギアラックのルベルソとカラビナを落とす痛恨のミス。登る前にギアを体の前にラッキングし直すべきだった。反省。
やる気がなくなってしまったのでヌンチャクでA0して上まで登った。10ピッチ目 (III級, 40m) 玉置リード
頂上直下まで適当にルンゼをたどったが、どこが正しいルートだったのかよくわからなかった。どこでも登れそうな感じ。適当にピッチを切り、残りはビレイを解除して頂上まで一登りした。13:40分頂上着。下山
頂上からフィックスロープで懸垂下降してパノラマコースまで降りる。特に迷うような場所はなく順調に降りられた。デポした荷物を回収し、途中のボルダーで寄り道しつつ下山した。久しぶりのマルチでしたが色々と反省点もありつつ充実した1日でした。

谷川岳ヒツゴー沢

2018年8月5日(日)
薄田(単独、記)

行程: 谷川温泉6:00 ~ ヒツゴー出合7:30 ~ チョックストーン滝8:30 ~ 稜線 10:45 ~ 谷川温泉15:00

「熊だー!」
世の中暑すぎるので沢に逃げようと計画したが山も暑かった。甘かった。
20年前に1回入っていたが連続する滝はほぼ直登でき、単独でも行ける事はわかっていたので計画。
8/4の夜埼玉を出発。谷川温泉には23:00に到着、涼しい。(国道の温度計は24℃だった。)
前回駐車できたスペースはチェーンでガードされて入れない。モ・・・何とか言う団体の私有地だった。仕方なく空いている僅かなスペースを探し駐車。
レガシーの窓を僅かに開けてすぐ寝る。
4:30にアラームセット。夜中20年前にはいなかったかに起こされたが我が家とは比べものにならない涼しさだったのでよく寝られた。
6時前に出発。途中の沢が崩れていたがセンターの管理人言われた程の荒れ形では無かった。但し、20年前に歩いた場所が崩れて沢身を行かなければならない所が大分増えたように思った。
二股手前で右手のヤブ中から「がさがさ」と音がすると思ったその瞬間、恐怖におののいた熊さんと目が合ってしまった。こっちもびっくりしたが熊さんも人間が怖いのか猛スピードで斜面を駆け上がっていった。
体長は1.2m位の若いヤツで母親がいたらとどきどきしたが単独だったので助かった。
逃げてくれてありがとう。長いこと山に入っているが生熊を見るのは初めてで良い経験(あまりしたくないが)だった。
出合に7:00前に到着。準備して入渓。程なくして逆くの字滝、朝一で体が動かないので前回と同じく1段目を上がって左から巻く。後は連続する滝を全て直登。流石、銘渓ヒツゴー沢であります。
1箇所残置ハーケンにΦ7シュリンゲがお助け紐状態で2m位垂れていて有り難くA0をさせて貰った。之は助かりました。大きい滝が終わる頃から谷も開けお日様がガッツリ夏の日差しで攻撃してきます。此処からは熱中症との戦いです。クエン酸入り塩タブレットを舐めながらふらふらしながら登っていくと足下がいい加減になり1回スリップダウン。おしりをしこたま岩にぶつけて痛かった。
稜線直下は熱中症寸前で頭が半制御不能状態。10:45に稜線着。新潟側からの涼しい風に助けられ命拾い。肩の小屋まで登り天神尾根を下るが登って来る人来る人が暑さで死にそうな顔(多分自分も)なのが印象的でした。

大菩薩連嶺・小金沢本谷

2018年8月4日~5日
中和(単独、記)

■はじめに
小金沢本谷で滝からフォールして負傷する事故を起こした。
幸い、自力下山できたので騒ぎにはならなかったが、事故を起こしたのは事実なので、簡単に経過を報告する。

■概要
・ルート:大菩薩連嶺・小金沢本谷 (沢登り)
・日程:2018/08/04~2018/08/05
・天候:両日ともに晴れ。水位も平水と思われる。
・事故場所:小金沢本谷F4
・事故内容:F4(6m)からの墜落。
・事故後の対応:自力下山

■主要装備
・沢靴(フェルト)
・ヘルメット
・軍手
・ハーネス
・8.5mm * 60m (未使用)
・フローティングロープ10m (未使用)
・ハーケン8枚 (未使用)
・アブミ (未使用)

■時系列
08/04(土)
13:00 小金沢本谷入渓
16:30 F4で墜落
17:00 F4上の河原でビバーク
08/05(日)
06:00 F4河原を出発
07:00 沢に並走する林道に復帰
09:30 小金沢公園着 (通報等は行わなかった)

■事故状況
静岡の某沢の遡行を予定していたが、沢靴を忘れたため敗退。家に戻った頃には9時過ぎだったため、近場の大菩薩の小金沢本谷に転進することにした。計画書作成などもあり、入渓は午後になったが、小金沢本谷は右岸を林道が並走しているため、いつでも撤退できるゲレンデ沢という安心感があった。

F1/F2はどちらも容易で特に問題にならない。F3(御茶ノ水の滝)は取り付いたものの、大水量に加えて上部がカブり気味で、かなり厳しい。おまけに落ちると釜に引きずり込まれそうで、突っ込む気にはなれず、戻って左岸を巻く。

事故を起こしたF4は、F3のすぐ上にある6m強の滝で、大きな倒木が引っかかっている。上部が悪そうであるがホールドが拾えれば直登可能と判断して取り付いた。まず、倒木に馬乗りになってズリ上がりで倒木の頂点に移動。そこに立ちあがってホールドを探った。水流によってツルツルに磨かれており、ハーケンを打てるリスが無い。2m程上にガバと思われるものが見えるが、そこまでが細かいので、悪いと感じる。水流の近くに細かいホールド・スタンスが拾えそうなので、スタンスが決まるか探っていたところ、水流が強まり右手・右足を剥がされフォール。登ってきた倒木と、釜の中の倒木に足を引っ掛けたり、ぶつけたりしながら釜に落ちる。釜は深く若干水流に揉まれたが、ザックの浮力も手伝って簡単に抜け出すことができた。
釜で全身を洗濯されたせいで軽い目眩がしたが、すぐ収まり、水から上がって大きな外傷は無いことを確認。左足が痛いが、辛うじて歩けたため、F4を左岸から巻いて、滝上の小さな河原で休む。まだ明るかったが、この足で日没までに車に戻れるか微妙だったので、水も薪もある、この河原で一晩過ごすことを決める。湿った薪で着火に苦労したが、どうにか安定した火になり濡れた体も乾かす事ができた。

翌朝になっても、歩くと痛みがひどく、渡渉は四つん這いにならないと不可能なくらいである。遡行を継続できる状況ではないので、撤退を決める。痛みの主原因である左足首にテーピングを厳重に施し、痛み止めを服用。ノコを使って杖を作り、F4河原を後にする。杖を使ったり、這いつくばったりして、斜面を上がると一時間弱で林道に復帰。あとは、2時間以上歩いて車を停めた場所に戻った。

■事故の結果
事故翌日に通院。骨折は無く、左足首・左膝の捻挫。
夏休みの山行はすべて流れ、約束してパートナーに迷惑をかけてしまった。

■事故の原因
ロープを出せない状況で、滑落の可能性がある滝に取り付いたこと。
F4は支点が取れない滝だったが「それ程高さが無く、下が釜なので落ちても大丈夫」と思い、安易に取り付いてしまった。
以下のようなケースでは墜落そのものが非常に危険なので、安易に取り付かず高巻くべきだった。
(a) サラシ場になっており、水中から浮上できない
(b) 大水量の沢で下流まで流される
(c) 倒木や岩などの障害物がある (今回のケース)

■所感
事故を起こしたのが、林道が平行している特殊な沢だったので、容易に下山できた。
山奥の沢だと無理は避けるが、丹沢、大菩薩、秩父といった近郊の沢は、可能な限り直登を試みる傾向があるので、登れるかどうかの判断には慎重さが必要だと思う。

F4登攀時にロープは出せなかったが、今回のような落ち方をした場合、墜落を止めると却って危険な状況に陥る場合もある。
水流に引き込まれて墜落した場合、ソロシステムではロックを解除できないと溺死する可能性があるためである。二人以上であれば、ビレイヤーに流してもらうことも出来るが、ソロシステムの場合、落ちた後に水流を浴びながらのロック解除または登り返し、はたまたロープを切断しての脱出という状況に陥る。支点の位置や滝の形状によっては、墜落を止める事が安全を担保することにはならない事は意識しておく必要があるだろう。

当たり前だが、単独遡行は、墜落しないのが大前提の遊びである。沢登りは水に近いラインの遡行が一番綺麗だと思うが、墜落しない安全マージンをかなり残した上で、高巻きの判断を行う必要があった。